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第5話 事件

※この小説は恋愛系です

 朝、全校集会があった。


 内容は一つ生徒一人が飛び降りたこと。

 理由はまだわからないとのことだ。


 また、この後で保護者への説明などがあることが伝えられ、集会は終わり普段通りの授業が始まる。



「やぁ波読くん。偶然だね」


 体育から教室へ帰って来たら、俺の教室の出入口のロッカーにもたれた姿勢で、鳳凰先輩と会った。


「教室の出入口で待ち伏せしておいて何言っているんですか」


「まだ呼んでいないから偶然だよ」


 それよりも、お呼び出しだよ。そしてご指名だよ波読君。


 内容は、今日昼に生徒会室に集まるとのこと。

 会長が決めたらしい。


「波読、鳳凰先輩来てたけど、この後仕事なの?」


 鳳凰先輩に恐らくそういう思いを抱いているてあろう麻羅が、淡々とした普段通りの顔で聞く。


「会長が決めたんだって。きっと昨日のことだと思う」


「大変だね。こんな時に」


「仕事だからな。それと、」


 鳳凰先輩に忘れ物を返したことを伝えておいた。

 蛇足だったかもしれないが、伝えるべきだろう。


「それはそうと、昨日の件の生徒さ、どうも」


 麻羅が何かを話そうとしたとき、チャイムが鳴る。

 急いで麻羅が席に戻っていき、話は途切れた。


 授業後は昼休みだったので、話しかけられないまま、俺は生徒会室に向かうことになった。



 この季節はあまり好きではない。

 廊下から見える桜はほとんど散っており、寂しさということを感じる。


 そんなことを考えながら歩いていると、前には諸井先輩が手を制服のポケットに入れ、俺と同じ方向に向かっている。


「お、波読だな。お前も呼ばれたのか」


「諸井先輩もですか?」


「まぁな。こういう案件は俺の管轄になるし」


「そうなんですか」


「お前は何で呼ばれたんだろうな?」


「わかりませんよ。会長も鳳凰先輩も読みづらい性格ですもの」


 噂をすれば、生徒会室の前に鳳凰先輩が腕を組んで待っている。


「やぁ、遅かったね」


「先輩が早いんですよ」


「鳳凰はクラス近いし、俺はそもそも用事あったからな」


「会長はもう生徒会室で待ってるよ。さぁ入った入った」



 中に入ると、臥竜会長が席に座り、不機嫌そうに指を組んでいる。


 やっと来たか。と一言言い、後ろのホワイトボードを指す。


「波読、諸井。早速だが説明させてもらう」


 そこには、朝の集会の内容と、例の生徒の情報が箇条書きになっている。


「二人にはこの事件の調査をしてもらう。これは学校や第三者委員会とは別の調査だ」


 何でも、ここは私立高校であり独自の運営体制を取っているため、第三者委員会が調査しずらい環境なのだそうだ。


 それ故に、そういうことがあった場合、伝統的に生徒会が独自で調査をする。という決まりを冥仁高校生徒会は代々守っているらしい。


 そうなったきっかけと時期はわからないらしいが、解明の為に俺たちが呼ばれたといえこと。


「そういうことだ。そして、今回の調査を二人に頼みたい」


「了解。波読、授業後ここに集合だ」


「わかりました。ですがなぜ俺が調査諸井先輩と?」


「波読くんは新人だからね。経験を積ませるためという面もあるけど、実際は他の人にも手伝ってもらうことになるよ」


「細かい話は後にしておけ。昼の時間がなくなるぞ」



「やっと来たか。波読」


 行後、諸井先輩が既に生徒会に。


 諸井先輩は俺を見た後、着いてこいと言い、生徒会室を出る。


「先輩、すぐ出るなら生徒会室に来た意味って無いじゃないですか」


「いや、校門で待つと目立つしな。これからあるやつの家まで行く。忘れ物してないだろうな?」


「一応していないですけど、誰の家へ?」


 先輩はニヤリと笑った後、


「とあるヤツだよ」

評価欄はここの下にあります。


次回もよろしく!

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