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魔法?いや、超能力なんです。(小休憩中)  作者: ぢそべ某
第1章!
3/45

#3 魔物?

 


 そう思い依頼書の貼られた掲示板に行こうとすると、おばさんに呼び止められた。どうやらまだ説明は終わっていないらしい。




 俺のギルドカードが薄茶色なのはブロンズ級というランクを表すようで、ブロンズ級に分類された簡単で報酬も少ない依頼しか受けられないようだ。



 分類は掲示板上にA、B、C、Dとプレートが貼ってあり、それぞれ


 ・A→ゴールド級

 ・B→シルバー級

 ・C→ブロンズ級


 更にA~CまではA1~A3と細分化されていて大体は段階的に進めるらしい。パーティーを組んでいる場合にシルバー級の冒険者が過半数を占めるとブロンズ級の冒険者がいても依頼を請けられる、という裏技もあるようだ。


 ちなみにDはおつかいレベルの依頼だ。簡単に採れる薬草の採取とかな。



 ランクを上げるには"昇級テスト"とやらを受ける必要があり、その受験は自分のランクの依頼をこなしているうちにギルド側から連絡がある。



 なんでもギルドカードに達成した依頼の情報がすべて魔力によって保存されており、それを基に決めるようだ。




 まあ急いでランクを上げる必要もないだろう。報酬が少なくても数をこなせば充分だろうし、時間はたっぷりあるからな。




 それに主な魔物討伐や薬草採取は国や街からの無期限かつほぼ(・・)常駐的な依頼の為、いつでも何度でも請ける事が可能とのこと。まあ魔物も狩らないとどんどん増えるんだろうし、薬草もあって困るもんでもないからな。


ちなみに"ほぼ"なのは稀に乱獲防止の為に一月位の期間、依頼停止になる事があるそうだからだ。取り過ぎ、ダメ!ゼッタイ。




 Cランク程度の魔物討伐依頼を3~4件クリアすればその日の宿屋代になるという話で、難易度によるが1件で大体100~500ギラらしい。




 常駐の討伐依頼は魔物を10体倒して素材を回収するごとに報酬が入るので、とりあえず1日50体位倒せれば宿には泊まれるわけだ。食事代を含めるともう20体位は欲しいところだな。






 とりあえず無期限の魔物討伐依頼を何件か請け、宿屋と森の場所を千里眼で確認し早速森に向かう。



 街中から飛ぶのはやはりなんとなく行儀が悪いので歩いて向かうか。街のすぐ近くなので大体30分も歩けば着くだろう。




 受付に素材の回収…魔物の体内にある"コア"を取るためにナイフが必需品なので買っておくようにと武器屋、ついでに俺の服が戦闘向きではないからと防具屋に行くようにいわれはしたが、場所を確認するだけに留めておいた。




 スクールバックしか持たない学ラン姿では雰囲気が出ないが、お金がないから仕方ないよな。












 △▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼












 さてさて森に着いたが…広いな、森というよりも樹海と言ったほうがいいんじゃないか?


 富○山の樹海と同じくらいデカい…確か東京23区が3個分くらいの面積だっけ。奥に行くほど強い魔物が出るらしいので受付にはあまり深入りするなと言われたが、次来た時には探検したいところだな。




 軽く千里眼で見渡すとちらほらと俺の討伐対象の魔物の姿が見えるから、この分なら50匹くらいすぐに狩れるだろう。




 ちなみにコアはギルドカードに埋め込まれていた赤い水晶玉の事らしく、魔物の強さでサイズや色の濃さが変わるらしい。


 俺が倒す魔物だと直径1cm程度の薄汚れた赤いモノで、最終的には加工され魔結晶と呼ばれ、火を起こしたり水を生成したりと色々便利な道具になるらしい。この世界のエネルギーはコアによって支えられているようだ。




 さて、久しぶりに使ったせいかそろそろ疲れ目でもう千里眼は使いたくないので、近くにいた奴を狩ったらあとは足を使って探すかな。









 1分程歩くと初の魔物に遭遇する。ギルドで資料を読んだから名前は分かる、"スローピグ"だ。見た目は中型犬サイズの額に角の生えた黒豚と言えば分かりやすいだろう。俺の姿に気付いたようで突進してきたが…名前の通りスピードがないな。




 さて、どうやって倒したもんか…色々と手段はあるがスマートにいくかな。





 サッと横一線に手を振るう。すると、風の刃が繰り出されスローピグの体が真っ二つになった。これは俺の超能力の1つ"身体超強化"によって身体能力が大幅に強化されているために起こる現象だ。



 その力は最大で百万馬力。そんな力を日常生活において制御出来るのかというと、まあ普通は出来る訳がない。



 では何故出来るのか?それは俺の超能力の1つ"自己把握能力"のお陰だ。この能力は言葉通り自己の身体情報の全てを感覚的に文字、数値化して把握することが出来る。



 人間自分の事は自分が良く分かってるなんてよく言うが、では自分がガンだと初期の段階で分かるだろうか?まあ分からないだろう。



 また普段リモコンなんかの軽いものを持っている時、持ち上げるのに一体自分の何割の力を使っているか、分からないだろう。



 俺はそれが全て把握出来る、そして把握出来れば制御も可能なのだ。




 バキバキバキバキ。





 「あれ?やりすぎた…。」





 ……把握出来るといってもそれは自分が何%の力を出せるかであって、その力が及ぼす影響までは分からない。


 なんて言い訳で現実からの逃避をしているなか、風の刃がスローピグの後ろ、木々を薙ぎ倒しながら飛んで行った。……あっちの方向には人がいなかったから大丈夫だよな、多分。



 ──不安だからって少し強めにし過ぎたかな。もう少しちょうどいい力加減を覚えないと、そのうちやらかしそうだ。



 さて、コアはあとでまとめて回収すればいいので、俺の超能力の1つである"サイコキネシス"でスローピグの死体を浮かしてこのまま運ぶことにした。





 よしよし、ばんばん狩っていくか!…次はもう少し抑えめでな。



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