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魔法?いや、超能力なんです。(小休憩中)  作者: ぢそべ某
第2章!
25/45

#25 駆逐作戦!

二週間ぶりでございます。


やっぱりこのくらいの間隔

空いた方が忙しくても


じっくり書けますね。


という事で……暫くはこのペースで。

 






 次の日も、宿の部屋で朝食を済ませてからは昨日と同じ場所で模擬戦を繰り返し、夕食の少し前に戻るという1日だった。


 マオは勘を取り戻してきたのかどんどん動きにキレが増していく。流石にカシンやポーラ、アイリには勝てないだろうが、あの大会に出ていた有象無象には負けないだろう。


 少なくとも、以前魔閃の森で戦ったホロウルフには負けない筈だ。




 とまあそんなこんなで昨日一昨日と模擬戦をしてマオの戦闘技術を向上?というか昔の勘を取り戻させ、今日は待ちに待った駆逐作戦初日である。


 集合は魔閃の森の入り口に九時半なので、宿で朝食を済まして読書で少し時間を潰してから向かう。


 集合場所に着くと既に参加者たちが大勢いた。皆さまお早いことで。


 周りを見渡してみると、白竜タクシーを使っていた王都組の顔ぶれをがチラホラと……どうやら無事到着したようだ。こっちには気付いていないな。


 それにしてもシルバー級以上の参加者しかいないからか、どいつもこいつもいい顔つきだな。マオじゃあ勝つのはキツそうだ。



 …………アレ?ナンダカシッテルカオガ。


 いや、何も見てない。ポーラとかアイリなんて知らないです、はい。……まあ今なら素顔だしキャッスルだとはバレないだろうが。それを抜きにしても、なるべく相手はしたくないな。


 せいぜい気付かれないように気配を消しておこう。




「──────よし!ではそろそろ時間になるので、魔閃の森駆逐作戦、第一日目を開始する。私は今回の作戦の指揮を任された、シルバー級のハルライン・ローズだ。」


 どうやらあの紫髪の男が指揮官らしい。


 俺よりも一回り大きい背丈に、背丈程の大剣を背負った長髪のイケメンだ。ケモ耳も尻尾もないから多分人間族だろうか。バスケマンガとかでいそうなタイプだな。



「まず参加者の面々を、前衛、後衛に分けようと思う。前衛は剣、槍、斧などの近接戦闘部隊。後衛は弓や魔法などの遠距離戦闘部隊だ。」


 良かった、それならポーラたちと離れられるな。今回は出来るだけ目立たないように剣を使うつもりだったし。



「とりあえずは昼頃まで。そのあと休憩を挟んだ後、再び夕方頃までの作戦となる。昼食はギルド側から支給があるから心配はいらない。」


 昼飯は依頼を受注した参加者の分だけだろう。まあバッグに食料入ってるから問題ないが。


「それでは、一人も欠けることなく二日間の作戦を終えたいと思う。皆頑張ろう。では、作戦を開始する!」




 イケメンの説明も終わり、俺たちは続々と森の中へと入っていく。


 森に入って少しすると、すぐさまホロウルフが姿を現す。一応夜行性の筈だが、この時間でも遭遇するんだな。さては徹夜でもしたか。


「やっぱりB級以上の魔物の異常増殖のせいか、下級の魔物の生態系も狂い始めているようだな。」


 後衛組の矢がホロウルフの体を貫いたあとに、誰かがそう呟く。なるほど、そういうことかと考えていたら、続々と魔物の群れが湧き出てきた。


 団体さんのお出ましか。


「さあ、気を引き締めていくぞ!」


「「「「「ウオォォォォォォ!!!!!」」」」」


 ハルラインの言葉と共に、本格的に駆逐作戦が始まった。






 C級のホロウルフやゴブリンなどから始まり、恐らくB級だろう亀や猪の魔物と戦っていく。当然ながら苦戦はしないし、マオもC級相手にはしっかりと戦えている。


 B級?俺が引き付けて処理してますハイ。マオを怪我させる訳にはいかないしね。



 周りを見てみると、他の皆もシルバー級だけあって優勢だ。


 ハルラインは大剣を自在に振り回し魔物を倒しているし、他の前衛組も力で押し切る者、スピードで撹乱する者様々だが順調である。


 そして後衛からは的確に魔物の急所を狙い撃つ矢と、火や氷の玉や風の刃が飛んで来る。


 当然ながら大人数での戦闘は初めてで正直うまく戦えるか不安だったが、これなら心配なさそうだな。群れの途切れ途切れにコアを取る余裕まであるみたいだし。



 だがそれでも、次から次に来る魔物は参加者たちの体力を削る。


 第一波を乗り切り第二波、三波をこなす頃には息も切れ、前衛組の一部は攻撃も少しずつ食らっていく。満身創痍ではないにしろ消耗しているのは確かだ。俺は関係ないけどな。



 第三波を乗り切ると少し魔物の流れも落ち着いたので、少し早めの昼休憩を取ることになった。



 比較的怪我の軽い……主に後衛組の面々が周囲を警戒し、疲弊した前衛組が疲れを癒す。休憩が終わった順に交代して上手いこと回してるもんだ。


 まあ俺は大して疲れてないし、サンドイッチでも食べながら周りを警戒しておくか。主にマオの周りを。



 ……あ、ハルラインも後衛組に混じって辺りを歩いてるわ。


 アイツ元気ぃ!まあ全然苦戦してないから怪我もないし元気なのに違いはないか。流石進行を任されるだけの事はある、シルバー級に何年もいるんだろう。


 俺の少し年上くらいだと思うんだけどな。


「マオは疲れた?結構頑張ってたけど。」


「まだまだ大丈夫です!先日の模擬戦のお陰で体力も付いてますから。」


 多少疲労の色は見えるが、ホントに大丈夫そうだ。猫って体力あるイメージないんだけどな。関係ないか。


 それにあんな模擬戦程度で体力が付くもんだろうか?いや、俺の常識で考えてはいけないな。そもそもマオのポテンシャルも高いんだし。


「そうか。まあ無理はしないようにね。」


「はい、ありがとうございます。」



 ポーラ達の方をチラリと見ると、あっちもまだまだ元気そうだ。まあ後衛だしそもそも魔物の攻撃を食らう頻度も前衛に比べると少ないから、当たり前ではあるが。


 心配するのは魔力?不足くらいだが、それも道具屋で魔力を回復させるポーション位買ってるだろうし大丈夫だろう。


 ……べ、別に心配なんかしてないんだからねっ!


 …………誰得だよ、野郎のツンデレとか。




「――――――では、そろそろ休憩を終わりにする。引き続き夕方頃まで頑張ろう!」


 そうやってボケッとしていたら、ハルラインの号令が聞こえる。よし、頑張るか。



 駆逐作戦を再開し森の奥へと進んでいく。


 少し歩くと魔物の大群が現れたので、同じ様に倒していく。やっぱり雑魚相手だと作業みたいになってしまうから少し悲しいな。



 ―――――――――それから二時間程、森の奥へ進んで魔物を倒し続けていく。……そろそろ飽きてきたな~なんて思っていると。


「ぐ、グロースベアだあぁぁぁぁぁ!」


 その時誰かが叫んだ。


 前方を見てみると……ああ、俺をシルバー級にしたクマさんじゃあ~りませんか!グロースベアって言うのね。ソイツが一、二………五体もいる。


 後ろにも他の魔物がいっぱい……ここが正念場だな。



「まずはグロースベアを優先!スキルを使わせないように。」


 ハルラインが叫ぶ……スキル?特殊能力的な何かかな?まあとっとと倒して使わせなければ問題ないよね。剣を構え駆け出して手前のクマに斬りかかる。


 バキンッ!


「あらっ!?」


 グロースベアに当たった剣は、真ん中からポッキリと折れる。いくらなんでも剣が通らないとは……脂肪が厚すぎるな。こりゃあ打撃も通らなそうだ。


「グロースベアは脂肪が厚くて防御力が高い、狙うなら脂肪の少ない顔周辺を。火魔法の使える魔法士は最大火力で迎え撃て!」


 そういう事は先に言おうね、俺の剣折れ損じゃないですか。



「グワアアァァァァ!」


 おっと、熊手アタック。爪も鋭いし当たったら革の鎧が破けるな。


 しかしどうするか。「ドシンッ!」一応この剣を使う手もあるけど、人目があるから「ドシンッ!」使えない。かといって予備の剣を持っている訳でも「ドシンッ!」ない。


 ――――――ん~まあバレないように使えばいいか。


 熊手アタックを避けながら懐に近付き、隙を突いて眉間を折れた剣でぶっ刺す。と同時に、サイコキネシスで脳味噌を潰す。剣の刺さったグロースベアは、そのままゆっくりと崩れ落ちた。


 一応浅いけど刺さったし…これで倒れるのは不自然じゃないよね、脳みそに巧いこと当たった事にすれば。


 でもこのやり方…殺り方?なかなかエグいことしてるよね。体裁的に刺しはしたけど、実際は触れずに出来るわけだし。


 俺が暗殺者だったら仕事捗りまくるだろうな。いや勿論、俺にも良心とか常識が備わっているから、こんなやり方は極力しないけど。



 剣を引き抜いてふと周りを見てみると、まだグロースベアは二匹健在だ。一匹は程よく焼けちゃって……多分アイリがやったんだろうが。もう一匹はハルラインが今ちょうど仕留めたな。



 てかやっぱり普通の武器とじゃ相性が悪いのか、他の面々はトドメはさせないでいるようだ。俺の剣より上等なのか皮膚を斬ることは出来ても、かすり傷ばかり。


 ハルライン?なんかあの大剣普通じゃなかったみたいで、刀身がゴウゴウと燃えてグロースベアを焼き斬ってたよ。


 まあ例外は置いといて……これだと仕留めるのに時間がかかりまくるだろうから、ハルラインとアイリには頑張って貰わないと。


 ……あれ?そういえばポーラ様は?


 探してみると、後方から他の魔物に氷の槍を撃っている。あれあれ、もしかして火魔法まったく使えない?まあ大会でも氷ばっかりだったしな。


 人によって使える魔法の属性に限りでもあるのか。



「ヒートサイクロン!」


 ポーラの方を見ていたらアイリが二発目を撃ち込む。大会で見たときより一回り小さいけど、そういう調節も出来るのか。炎はグロースベアを覆いゴオゴオと燃やし、すぐにクマの丸焼きが完成する。


 流石アイリさんですわっ!さあ、残りの一匹もやっておしまい。


 と思って残りのグロースベアを見てみると、足元に青白い幾何学模様の描かれた円環……魔方陣?が浮かび上がる。


「グロースベアのスキルだ!皆気を引き締めろ。」


 なるほどスキルか。呪文を唱えられないから、代わりに魔方陣を出すらしい。魔方陣が一瞬強めに発光したと思ったら、グロースベアの周りに二回り程小さい…それでも普通サイズのクマが出現していく。


 どうやら分身を生み出すのがグロースベアの能力のようで、グロースベアの周囲に二十匹程のクマが現れた。


 厄介だな、最初に叫んだヤツの気持ちが少し分かる。


 といってもグロースベアよりは弱いだろうし、サイコキネシスを使わなくてもどうとでもなるだろう。そう思い、手近にいたクマの首に剣を下ろす。うん、元の長さの半分位になってるけどちゃんと斬れたな。



 首筋から血を吹き出したクマはよろよろと倒れたあと、煙となって消えた。地面には血の跡も残っていない。流石に分身にちゃんとした実体は無いらしい。手応えは変わりなかったんだけどな。


 まあそうと分かれば、グロースベアは他に任せて分身のクマに集中しますか。




 もう一頑張りだ。


次回で駆逐作戦自体は終わります。


ポーラ達との絡み?

……大丈夫大丈夫、考えてるから。


か、考えてるから!


ヂソベウソツカナイ

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