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魔法?いや、超能力なんです。(小休憩中)  作者: ぢそべ某
第2章!
21/45

#21 ポーラ様の優雅な日常?

1週間ぶりですね、お久しぶりです。

やはり予告通りの更新スピードになりそう……。




今回は金髪のあの人です。


前回の反動か、ちょっと短めですが、

次回の更新も1週間後になりそうです。

すみませんm(__)m



 

 本編から少しばかり遡り、時はユウトがカジノへ訪れた日。



 つまり王都に来てから2日目、

 ラパスを離れてからは5日目の日の事である。



 城下町ラパスにある魔閃の森では、金髪と緑髪の2人の魔法士が今日も魔物を相手に鍛練をしていた。早朝から森に入り、現在は昼頃といったところか。



 流石にそろそろ疲労の色が見え始め、片方の緑髪の少女がもう一方に声をかけた。




「───ポーラ様~そろそろ街に戻りませんか?流石に疲れましたよ~。」



「何よアイリ、この程度で音を上げるの?……まあいいわ、もうお昼だものね。1度戻ってご飯を食べましょうか。」



「はい!私お腹ペコペコですよ~。」


 ────ガサガサッ!



「アイリ後ろっ!───アイスランス!」


 アイリの後ろから姿を表したのは、体長4m程の大きい熊だ。



「グロースベア!?B1ランクの魔物がなんでこんな場所に。」


 一応少し前にシルバー級は取ったけど、まだB1の依頼は受けたことないわ。今回も複数常駐型の依頼を受けたけど最高でB3なのに。



 咄嗟に打ったアイスランスはグロースベアの顔面に当たったが、傷は付いたもののダメージは薄い。



「ポーラ様、ここは私が。───風は炎を纏いて、焔の嵐と化し天地を焦がせ、"ヒートサイクロン!"」



 アイリは大会で見た物より一回り小さいヒートサイクロンを放った。ちゃんと周りの木々の事も考えての事か、抜かりはない。


 ヒートサイクロンにやられたグロースベアは雄叫びを上げながら燃え続け、絶命したのかドシンと大きな音を立てて崩れ落ちた。



「…ふぅ、ありがとうアイリ、助かったわ。」


「いえ、ポーラ様が最初に攻撃して注意を引いてくれたからですよ~。それに、グロースベアは氷魔法に耐性がありますが、火魔法は弱点ですから。」



「それはそうだけど…やっぱり悔しいわね。私の氷魔法でも倒せるようになりたいものだわ。」



「流石にグロースベア相手に氷魔法は……というか火魔法以外だと苦戦する事必至な魔物ですから仕方ないですよ。だからこその、B1ランクなんですから。」



「そうね。それに今回はアイリのおかげで早く倒せたから良かったけど、時間を掛けると面倒な魔物だものね。」


 確か自分の分身的魔物を生み出すんでしたっけ?あんな面倒な魔物に増えられたら堪りませんわ。ネマラの方々だと苦戦どころか全滅することもあるみたいですしね。



「……それより、なんでこんなところにいたんでしょうね?」


 アイリがコアを取り出しながら、私も気にしていた事を言ってきた。



「そうね…B以上はヨーシの木の奥に生息しているはずなのに。」


 魔閃の森はB1からC3までと幅広い強さの魔物が生息しているが、強力な魔物避けの効果のあるヨーシの木によって生息域が区別されている。



 ヨーシの木の花粉は強力でB1までの魔物なら近寄らせない代物だし、グロースベアが無理やり通れるとも思えない。



「少し気になるし、一応見てきましょうか。」


「はい、そうですね。」


 ちょうど近くにいることだし、なにより嫌な予感がする。















「……これは…なんていうことなの。」


 歩いて数分、ヨーシの木で出来た境界線へと到着してまず目に入ったのは、赤色。真緑だったヨーシの木は真っ赤に染まり、根元には魔物だった肉塊が散らばっている。



「ゴイハバリーに…あれはグイバーグですかね。どれもB2の魔物のはずですが…」


「それもそうだけど、なにより……」


 バラバラに食い散らされている事から恐らく他の魔物にやられたんだろうけど、ヨーシの木の周りにあるのはおかしい。ヨーシの木に近寄れるということは───



「まさかAランクの魔物でもいるのかしら?」


「かも知れませんね…ギルドに報告しておきましょう。」





 街に戻りギルドで今日の分のコアを売却してから、受付に今日見た事を報告する。


 すると、どうやら数日前にもグロースベアが目撃及び討伐された報告があり、ギルドの調査の結果グロースベアなどBランク上位の魔物の大量発生の予兆が確認されていた。



 ヨーシの木を越えてグロースベアがいたことも、大量発生の余波で住み処を追われた為に逃げてきた…という見解らしい。


 このままではラパスへの侵行も懸念されるという訳で、ギルドは今日から3日後を決行日として魔閃の森の駆逐作戦を行う依頼の発注を発表していた。シルバー級のみを対象にした依頼で、報酬は参加者全員で山分け…まあ非常時だしね。


 私とアイリは勿論受注した。


 というのも学園を卒業して半年、自国に戻らずに実戦経験を積むという理由で大陸を歩いて分かった事がある。それは私自身の強さと魔物の被害に苦しむ人たちの存在だ。


 大きな力には義務が生じる。膨大な魔力を持った私には、魔物を倒せない人たちの代わりに魔物を倒す義務があるのである。


 正直この街に愛着などはないけれど、私の魔法がこの街に必要であるのなら惜しまず使おうと思う。







 ギルドを後にし、最近よく行く飲食店へと足を運ぶ。最初の時は注文してから遅かったけど、最近はすぐ出てくるようになった。まあこれでも学園の食堂よりは遅いけど、ネマラだし仕方ないから妥協しておきましょうか。


 確か学園のは専用に開発された魔法道具が使われていたはずだしね。




「……さて、それじゃ3日後までは瞑想と模擬戦をしてましょうか。」


 残り数口となったパスタをフォークに巻き付けながら、今後の予定について確認する。


「そうですね~。駆逐作戦の開始まで魔閃の森には入れませんし、そのくらいしか出来ませんからね。」



 そう、駆逐作戦開始までは危険と言うことで全面的に魔閃の森への侵入は禁止となってしまったのだ。ちなみに、進入禁止の看板は今朝に張り出されたらしいが、私達の方が早くて見ることは出来ていなかった。


 だから誰もいなかったのね…納得。



「模擬戦は本気でやるから怪我しないようにね、アイリ。」


「それなら手を抜いてくれた方が安心なんですけど~。」



「それだと鍛練にならないでしょう!それに……腕を上げて次会ったときは絶対に"アイツ"を倒してやるんだから。」



「…ああ、キャッスルさんですか。あの人は規格外の強さでしたからね~。私なんか瞬殺されましたし。」



 アイリが遠い目をしながら天井を見上げる。まあ2人ともコテンパンだったものね。


「私も手も足も出なかったし…本当に何者なのかしらね。多分アイツが噂で聞いた2km級のウイング・ラミナの魔法士だと思うけど、キャッスルなんて聞いたことないし。」



「他の魔法士学園卒業の方とかだったらすぐ分かりますもんね~。でもそうなると学園に行かずに魔法を覚えたんでしょうかね?」



「学園に行かなくても高名な魔法士の弟子、とかの可能性もあるわね。でもまあ……そんな事関係ないわ、なぜなら私が倒すから!」


 最近の鍛練はアイツに会った時の為にしていると言っても過言ではないからね。


「あはは~頑張って下さいね、ポーラ様。」



「何よ張り合いがないわね~!あなたもアイツを倒してやる位言いなさいよ。」


「私は無理ですよ~心折られてますから。だってあのブレイズ・アーマーを使えるんですよっ!火・風魔法の適正を持つ者としては、完全に負け!下位互換!足元の砂粒!」



「ちょっ、アイリ落ち着いて……」


 なんだか地雷だったみたい……これ本人を目の前にしたらどうなっちゃうのかしら。大会の終わりと同時に姿を消したから会えるのは当分先だろうけど…手掛かりもないしね。



 まあとりあえずは3日後を目処に鍛練を頑張りましょうか。必ず駆逐作戦も私の血肉にしていつかキャッスルを倒して見せるわ!


感想等お待ちしてます。


次回は本編に戻ります。

ユウトに増える新しい超能力はいかに!?


乞うご期待!

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