表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法?いや、超能力なんです。(小休憩中)  作者: ぢそべ某
第2章!
18/45

#18 マオ?

いきなり大金が手に入ったら

パニクりますよね。


俺も宝くじとか当てたい。


10億円当たったら……なんて

考えたら夢が広がりますね。



 さて、カジノを出たはいいが……どうするか?


 予定では2~3時間をカジノで過ごしてから昼飯を外で済ませ、色々買い物してから帰る……というプランだったんだが、1時間も経たずにカジノを出てしまったからな。



 まだ昼飯には早いし、時間に余裕がある…というか暇だ。


何かないものか。時間と急に増えた大金を持て余した俺に残された暇潰し、もとい、用事は。











───そうだ、メイドさんを買いに行こう。



 メイドさんを買いに行く、いいフレーズだ、うん。まだ相場は確認してないけど、これだけあれば買えるだろう。最悪相場の確認だけでも出来ればいい。



 この暇な時間を潰せるのならば、多少無駄足になりそうな事でも消化しておこう。カインに貰った紹介状も早く使いたかったしな。


 さて、地図地図…奴隷商はどこかな?




 地図を頼りに少し歩いた所で奴隷商"エスクラヴ・ディエーラ"に到着する。遠目からもハッキリ見えるこの赤い建物は高さは3階建て、横幅もデカくてイヤらしい話、かなり儲けてるようだな。



 しかしいくらこの世界では合法的な商売だといっても、結構街の中央の近い所にあるんだな。俺としてはもう少し街の外れのイメージだったんだけど。




「───いらっしゃいませ。…当店のご利用は初めてのようですが、紹介状などはお持ちでしょうか?」



 店内に入ると、受付の若いお兄さんに声を掛けられた。え、初めてなのが分かっちゃうの?顔に出てた?それとも……利用者の顔を全員覚えているとか?なにそれ凄い。



「はい、えっと───これです。」

 バッグからカインから受け取った紹介状を渡す。




「拝見します。───なるほど、カイン様からのご紹介ですね。只今店主を呼んで参りますので、先にお部屋にご案内致します。」



 そういってそのお兄さんは店の奥へと消え、入れ替わりに出てきたおっさんに別室へと案内された。


 部屋は無駄に広く、調度品は味のある古さというか、高価な印象を受ける。座ったソファーもふわふわだ。座って少しで紅茶らしきものも持ってきてもらい、なかなか居心地がいい。うむ、よきにはからえ。



……すみません、チョーシ乗りました!





「────お待たせしました、店主のジールでございます。」


 少しの間ソファーの座り心地を楽しんでいると、店主が部屋へ入ってきた。年齢は40歳後半位、引き締まった体に白髪のない髪を七三に分けたダンディーなおじさんだ。




「それで、本日はどのような奴隷をお探しでしょう。労働奴隷、戦闘奴隷、性奴隷、品揃えはどれも豊富でございますが。」



 さらっと爆弾投下したな……性奴隷って。金でどうこうなんて大分アレだと思うんだけど。



「…家事、特に料理の出来る女性で、あとパラサイ語の読み書きが出来る人はいますか?」



「はい。うちの奴隷はしっかりとパラサイ語の読み書きを学ばせておりますので、選択肢は多いかと。それに料理は…女性であれば大抵は出来ますね。」



「年齢などのご希望はありますか?」



「あまり年上は遠慮したいので、出来れば近い年齢層の女性でお願いします。」


「かしこまりました、少々お待ち下さい。」



 そういってジールは胸元から取り出した鈴を鳴らし先程の若いお兄さんを呼ぶと、指示をして再び席に着いた。



「──いやしかし…カイン様からのご紹介というと、もしや最近ご自宅でもご購入なされたんですか?」



 おっと、世間話タイム?まあ人を集めるのに時間がかかるから間を持たせる意味もあるだろうが。



「…ええ、最近この街に来たんですが定住しようかと思って。それで冒険者なら自宅の使用人とかパーティー要員に買うもんだと言われたので。」



「ああ、冒険者でしたか。その歳で家と奴隷を買うとは大層腕が立つのでしょうね。」



「いえ、そんなことは…」

家はともかく、ここで使おうとしてるお金は冒険者なんて全然関係無いからな。



 ───コンコンッ!



「入れ!」



 先程のお兄さんに引き連れられ13人の女の子が入ってきた。期待していたわけではないが、奴隷といっても服は着ていたな。まあぺらぺらで地味な、明らかに古着よりも古そうな代物だが。



 それに手錠や足枷は着けておらず、首輪のみだ。俺のイメージでは裸に首輪だったので少し残n…常識的で良かった。



「この13人が該当するうちの商品でございます。どうぞ近づいてご覧下さい。気に入った者がいれば他を下がらせて、その者と面談をしていただければ。」



 ふむ、一先ずビジュアルで選んでから中身を確かめろ、って事か。




 暫く全員の顔を見てみたが…皆似たり寄ったりだ。良く言えば普通、本音を言うとモブだな。まあクラスにいるレベル…。



「──どうやらあまりお気に召す奴隷はいなかったようですね。では今の条件に合う戦闘奴隷もご覧になりますか?今のは普通の性奴隷でしたので。」



 どうやら顔に出ていたらしい。てか普通の性奴隷というのもおかしな話だよ?


「ええ、お願いします。」



 返事をしたと思ったらちょっとしてすぐ次の女の子達が部屋に入ってきた。どうやら少し前から準備していたらしい。



 でもいくら"戦闘"奴隷でも筋肉隆々は勘弁してほしいかな。まな板とか叩き割りそうな子に包丁なんか持たせたら、ビジュアル的に料理というか狩りに見えるよ?



それ以外だと…お、可愛い子がいるな。こんな可愛い子が戦闘奴隷とは。



 胸元に下げたネームプレートには"マオ"と書かれている。頭の上の三角の耳を見るに…猫か!猫派の俺にはドンピシャ。



 面談はこの子だけで充分だな。



 その後、他の子を下げてもらって軽く面談を開始する。といっても、条件を満たしている以上あまり聞くことはない。



「え~っと、マオは戦闘奴隷らしいけど腕は立つの?」


「…はい、住んでいた村が森の近くで、よく父と魔物を狩ったりしていましたので実戦の経験はあります。」



「なるほど、ちなみに魔法は使える?」


「いえ、私は貴族の出ではありませんので…」



 ああ、そういや魔法の適正って血筋が関係してたんだったな、反省反省。






 ───そのあと1つ2つ質問をして面談は終了した。




 △▼△▼△▼△▼




「いかがでした、お気に召しましたでしょうか?彼女は猫人族の16歳、頭が良くパラサイ語もすぐに覚えました。更に容姿も整い、他種族なので性奴隷としても大変重宝するでしょう。」



 マオも下げて再び2人きりになったところで、ジールが切り出してきた。


「……彼女は戦闘奴隷では?それに他種族だからというのは?」



「戦闘奴隷ではありますが、若い女性であればどういう奴隷であれ違いはありません。彼女は性奴隷としても申し分ないですが、戦闘技術も優れているということで、戦闘奴隷に。」



「商会の基準としましては、容姿に優れた若い女性奴隷を性奴隷。そこから戦闘技術を持ったものを戦闘奴隷に分類しております。」



「そして他種族だから良いというのは、他種族間では通常(・・)子を成す事が出来ないからでございます。」



 なるほど、若い女性奴隷なら行き着く先は同じ…俺のいやーんな考えも一般的なものらしい。そして常時避妊状態というまさに夢。この世界にまともな避妊具はないだろうしな。



 ……いやいや、常識的に考えれば許されることではない…けど、でもそれはあくまで元の世界の常識であって、この世界の常識で考えれば特に問題はないんだよな。



 いくら俺でもこの世界の常識を変革しようとは思わないし、今さら奴隷制度を無くせるとは思えない。全世界を支配すればイケるだろうけど、俺は革命家じゃない。



 ────まあ俺もモテるタイプじゃないし、正直こんな機会がなければマオみたいに可愛い子に相手されることもないだろう。それに俺が買わなければ誰かがマオを買うってことだ。



 それは断固、阻止したい。



「……彼女はいくらでしょう?」



「はい、彼女は大金貨60枚となっております。相場よりは少し高めですが、オークション(・・・・・・)に出せば更に値が上がるかと思われますので今が買い時かと。」



「分かりました、買いましょう。すぐに連れていけますか?」



「はい、今準備をして参ります。」





 ギルドカードの確認をしてもらってから大金貨60枚をジールに渡し紅茶を飲んでいると、マオを連れてジールが戻ってきた。



 しかし改めて見ると…可愛いな。



 目鼻立ちはハッキリとしているが、どこか柔らかい印象を受ける。


 身長は俺より頭一個分低いから155~160cmくらい。肩に届きそうな茶色の髪からひょこっと飛び出た三角の耳が凄くいい。尻尾も含めふにふにしたい。



 胸も…決して小さくなく服の上からでも形の良さが分かる。透視した訳ではない、断じて。




「──お待たせしました、では契約に入りましょう。」


 おっと、惚けてる場合じゃないや。



「奴隷を持つに当たって幾つかルールがあります。簡単に言いますと寝る場所と食事を提供する、というものです。その義務を蔑ろにしたり著しく不当な扱いをした場合は契約が破棄される事があります。」



 性奴隷にするのは不当な扱いに含まれないのか。どうすれば不当な扱いなのかは……いや聞かなくていいか。



「また所有者、つまりユート様が亡くなった場合には奴隷の所有権はなくなりますが、予め相続人を決めておけばその方に移行します。相続人の登録は奴隷商であればどの店舗でも可能です。」



「あとは所有者の権利として、奴隷への命令は絶対の物となります。頭の中で"これは命令"と念じてから発言すると命令として認識されます。先に危害を加えられないように命令をしておいた方がいいでしょう、万が一の為に。」



 なるほど、まあマオにだったら襲われても別にな。むしろ襲って欲しいまである、勿論性的に。



……いや、さっきから雑念が煩いな、俺。



「そしてこれが、"契約の指輪"になります。こちらに血を1滴垂らして頂ければ契約は完了、所有権はユート様の物となります。他の者が装備しても意味はありませんが、ユート様も装備しなければ効力を発揮しませんのでお気をつけください。」



 魔方陣らしき紙の上に置かれたのは何の変哲もない、石も付いていない黒い指輪だ。


 言われた通りに血を垂らすと魔方陣が薄く光りあがった。雰囲気が儀式!って感じがするな。



「はい、ではこれで契約は完了でございます。こちらの指輪は次回奴隷をご購入する時にも使えますので破損、紛失等にお気をつけください。」


「もし破損、紛失した場合は奴隷を購入した店舗で再契約を致します。手数料は指輪の代金分で、こちらで保管してある魔方陣がある限り何度でも可能です。まああくまで保険ですが。」



 何度も壊してたまるかっての。しかし魔方陣と指輪の2つで上手いこと管理されている……そうなると奴隷商が大きい街にしかないのも分かるな。



 小さい街なんかにあったらこの技術目当てで襲撃される可能性もあるだろう。拉致してきた奴を奴隷にするためとかな。王都くらい大きければ治安的にも安心だろう。



 まあ俺なら王都くらい三分使わず焦土に変えれるけど…いや変えないけどな!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ