初戦闘!
コインが落ちたと同時にどちらともに五十メートル走で
五秒かからないのでは無いかというスピードで走り出した
そして、鶴の集水と両手剣が当たろうとしたその瞬間に
「っ!?」
Sランカーはその勢いを殺し、それと同時に五メートル程後ろに飛んだ
「へぇ〜今のを避けるんだね」
「お前、本当に受験生か?」
「まあ、一応ね」
今、鶴がやろうとしていた事は集水で受け流し、
黒刀の一撃で終わらせようとしていた
ただし、切れ味が鋭すぎるため、一種の技になってしまっている
まぁそれはさておき
「じゃ、次で決着をつけようか?」
「少し早いがまぁそろそろテストの採点が終わったころだろうな」
「じゃあ行くね?」
鶴はそう言いながら黒刀を納刀し、集水を肩に置く
「覇才流刀術神伝【黒集二刀乱舞・幻】」
この技は例えば、右下から斬りかかってくると思うと、逆の左上から振り下ろされるという何とも不思議な技だ
そんな技とは知らずに右から来る何ら変哲の無い斬りかかりだと思い、油断したSランカーは右に構えて、
カウンターをしようとしたが敢え無く左から来た斬りかかりに反応できず、首筋のギリギリのところに刀を置かれ、
「ま、参りました」
すると、周りの受験生はしんとしていた
「す、すげー…」
その呟きからどっと拍手と歓声が聞こえてきた
暫くして、
「さて!そろそろ合否発表といきましょうか!」
女の人の声が聞こえるとみんないきなり静かになり、下に降りてきた
みんな先程までとはうって変わり、神妙な面持ちでさっきまで自分達がいた所にいる先生達を見ている
すると、
「一五二四番!…一五四八番!…………………………」
と続いて行き、
「首席合格者!総合点数は千点満点中の………なんと
千点の三四五六番だ!」
(最後になってようやく自分の番号が呼ばれたと思ったら
なんで首席なんですか?)
そんな事を考えている内に受験生は首席探しをしていた
正直言うとプライバシーの侵害だが、こっちの世界ではそんな概念は無い
つまり…
「いたぞ〜!こいつだ〜!」
などと近くに来た奴が叫びやがったがために
ざわざわと寄って来たので、足早に去って行った
と言うよりも走った
そして、寝た兎に角寝た
因みに遠くから来ている人がいる為、学園が始まるのは一ヶ月後だ




