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第八話のことば

・調整【TCG用語】

 特定のデッキで何度も対戦を繰り返し、最も勝率の高い構成に改造することを目指す行為。「回し」とだいたい同じ意味で使われることも多い。

 一般的に、尭史ほどの実力者であれば調整はもう少し多い人と行う。どうしても、人によってプレイの癖や得意なデッキというのが存在してしまうからだ。

 ただし作中では、中村とだけ行っていることとした。序盤からキャラを増やしたくないという進行上の理由による。

 


・タッチ【TCG用語】

 少しだけ色を足すこと、またはその状態。



・悲壮破りの軍師、スオウ【SNoWカード】

フォアフロント――人間

 このカードに重なった系譜カウンターを15個取り除く: あなたはゲームに勝利する。

 解放15: カードを三枚引く。

 2点のライフを支払う: あなたが次に受けるライフダメージは、半分に軽減される。(一度の戦闘におけるダメージは、複数のプログレによるものであっても、そのすべてが軽減の対象となる)(小数点以下は切り捨てられる)

LP20


 FFとしては数少ない、特殊勝利専用カード。

 オマケのようにダメージ軽減能力も持っている。


 これ自体は悪いカードではない。系譜カウンター関連のカードを漫然と使うだけで勝てるというのは、直接的かつ妨害もしづらい、魅力的な勝ち筋になりうる。とりわけフルパーミッションにとっては、メインデッキに勝ち筋を積む必要がないために安定性が上がりうる。

 ドロー能力も、わざわざ狙いでもしない限り達成の難しいものではあるが、うまく使えれば莫大なアドバンテージを得ることができる。

 リスクは伴うもののアグロ(ついでにバーストダメージ)対策能力も持っているため、なおのことコントロールとは相性が良さそうに見える。


 だがしかし、系譜カウンターに関わるカードは、(少なくとも30弾現在は)すべからく汎用性が低い。相手の出方に幅広く対応することが非常に難しいため、そもそもコントロールを組むのに向いていない状態である。

 また素のライフポイントも低いため、粘りがあったり、スリップダメージを与えたりできるアグロデッキに対して処理が追いつかないこともよくある。

 関連カードが増えれば暴れると言われたまま、一度も脚光を浴びていないカード。



・青白コントロール【SNoW用語】

 守りに長けた白と、搦め手に長けた青とを組み合わせたコントロールデッキ。

 打ち消しと全体除去が合わさり最強に見える。が、序盤から自発的に脅威を見せたり、突発的なダメージを与えたりは苦手。良くも悪くも正統的なコントロールになりがちである。

 カードプールにより、主軸も変わってくる。潜水や制空を持ったプログレによるクロックを刻むこともあれば、後半に除去耐性の高い生物を展開して殴り勝つこともある。デッキ切れを目指したり、生物を抜いて純粋なドロー・ゴーとすることもある。



・ティアー・ワン【TCG用語】

 Tier 1。そのとき最も勢いのあるデッキを示す言葉。ランク付けのようなものである。


 Tier はもともと「段・層」といった意味をもつ。

 乱暴な例えだが、Tier 1 はひな壇の最上段、Tier 2 は上から二段目に位置するデッキ……とでも言うべきか。ひな壇の最上段にお内裏様とお雛様がいるのと同じ関係だ。数字が若いほど大会での人気があり、増えるほど使い手が減る。


 だがもちろん、ひな壇とは必ずしも一致しない。それもそのはず、Tier は大会成績を基にした相対的なものにすぎないのだ。お内裏様とお雛様は常に最上段にいるが、Tier 1 はいつだってその位置を脅かされうる。

 ある地点では流行の最先端を走っているかもしれないが、たった一枚の新カードにより失脚されることも稀ではない。一人のプロ・プレイヤーが対策を発見することで、五人囃子(Tier 3)や右大臣(Tier 4)が下剋上を引き起こすこともある。

 そう、人気はあくまで人気にすぎず、tier 1 だからといって一番強いとも限らないのである。


 ちなみに作者はひな壇芸人である。



・ファンデッカー【TCG用語】

 ファンデッキを使う、または組む人のこと。


 ファンデッキというのは、意味合いとして幅広い意味をもつ。tier 5とか6とかの、大会ではまず勝てそうもないデッキを指すこともある。なんらかのストーリーを参照して(たとえば、アニメ版におけるプレイヤーのデッキを模倣して)作られたデッキを指すこともある。

 なんにせよ共通しているのは、そのとき勢いのあるデッキではないということ。ガチ、という言葉の対極にあると言っていいだろう。



・狡知なる魔皇子、レクトル

(黒)(黒)(1)

プログレ(ネームド)――悪魔 / ならず者 / 皇族

 リンゲージS(スーパー)(このカードを手札から正規のコストを払って召喚するか、他のプログレが自分の場に出るに際し、カード名を一つ宣言する。このカードは場を離れるか他の名前を指定するまで、『狡知なる魔皇子、レクトル』であると同時に宣言されたカード名として扱う。その後、宣言されたカードとリンゲージ可能な、あなたがコントロールするプログレ一体とこのカードをリンゲージしてもよい)

 フィールド上の『狡知なる魔皇子、レクトル』がリンゲージ状態でないとき、これを追放する。

 このカードがリンゲージしたとき、あなたは3点のライフを支払ってもよい。そうした場合、デッキからリンゲージLまたはRをもつカードを一枚、手札に加える。

 このカードがリンゲージ状態にある場合、BP+2000する。

BP4000 / HR1 / RVなし【エキスパートにて一枚制限】


 それまでネタとして扱われがちだったリンゲージを、一気にトーナメントレベルまで押し上げた一枚。

 暴れっぷりに関しては、本編13話を参照のこと。


 女性がカードゲームをするっていうのは、それ自体あまり多いことではない。

 都会のカードショップに行くと店員さんにチラホラいたりするけれど、やっぱりその程度。全体の一割にも満たないどころか、1%くらいなんじゃないかと思う。

 その割合を、こじつけででも(くつがえ)すようなシステムってなんだろうな、と考えたときに「とりあえず男同士を絡ませておくか」みたいな感じで混ぜ込まれたのがリンゲージだったりする。

 同じゲームの中に、多様すぎるキャラクターがいてもおかしくないのが、カードゲームのいいところ。

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