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第二話のことば

・ミスリル、アダマス【その他】

 なんかすごい金属のようなもの。ファンタジーゲームでよく見るやつ。



・ジェローナ・メイル【登場人物】(カードとしてのジェローナは前回参照)

 尭史が偶然引き当てた、生きたカード。16弾収録のフォイル版『流星映す剣聖、ジェローナ・メイル』である。少なくともスクロールカップ開催地点で、肉体は17歳。

 イメージカラーは浅葱と銀。イメージソングはRie fuの “Just like you”。歌詞と一緒に理由を紹介したいとこだけど、それは「なろう」のルール的にやめておく。


 くどいようだが、作中におけるスーパーレアのカードすべてが喋るわけではない。フォイルだからというわけでもないし、『流星映す剣聖、ジェローナ・メイル』だからでもない。この地点で、尭史はこのジェローナ以外が動くところを見たことはない。また、地球上に、生きたカードとしての『流星映す剣聖、ジェローナ・メイル』は、尭史の手元の一枚しかないと明言できる。


 彼女がいったいどうした理屈で、どのような超自然現象のもとに、生きたままカードとなっているかは、この地点ではまだ秘密。というか、スクロールカップをしている間はそんなことに突っ込む尺がない、というのが本音である。明かされないまま打ち切り、というのも十分にあり得るので、あんまり気にしないで頂けると幸いだったりする。



 さて。そんな彼女の性格を簡単にまとめるなら、「騎士道に忠実たらんとするお転婆娘」である。

 本編16話で触れた聖染騎士団の起源が、そのまま彼女の生い立ちとリンクしている、と言い換えて良いかもしれない。


 彼女は聖染騎士団の中に生まれた。それは言い換えれば、「元・荒くれ者」にして「現・敬虔な信徒」という親の元に産声を上げ、そうした人たちの中で育ったということである。

 ジェローナが生まれた頃の聖染騎士団には、同年代の子どもがいなかった。一番近くて、七歳年上の男の子。その後、団員たちは一人、また一人と子どもを授かっていくのだが、それでも皆、ジェローナより二つは年下だった。


 つまり彼女は、同年代の子どもと遊ぶ機会がほぼ無かったのである。

 けれどなんだかんだで、ジェローナは幸福な子ども時代を過ごす。


 というのは、聖染騎士団の大人たちはけっこう気の良いヤツらだったのだ。

 ジェローナに物心ついたのが、ちょうど都会の異教との戦いに一区切りついたころだった、というのもある。彼女の周りのオヤジたち・オバサンたちは、こぞってジェローナを祝福した。遊んでやり、武勇伝を聞かせ、イタズラを笑ってやった。ジェローナがイタズラ好きだと知れ渡ってからは、イタズラをイタズラで返すのが流行ったりした。

 大人たちは誰もがジェローナを愛していたし、ジェローナも大人たちを愛していた。だから彼女も、大人たちのようになりたがったとしても不思議はないはずだ。彼らと同じ神を尊び、武士道を重んじ、武術に励むようになった。

 ジェローナは幸せを一身に受けながら、美しき騎士へと成長していったのだ。


 その後大人たちが政治で忙しくしだしたのと同時に、騎士団には子どもが増えていった。

 慌ただしい大人たちの代わりに、今度はジェローナが、そうした子らの面倒を見ることが多くなった。

 血の繋がらない弟・妹たちと、遊んでやり、子どもながらに鍛えあい、イタズラを重ねて笑いあった。時々一緒になって大人に怒られたりしながら、ジェローナは更に大きくなっていった。

 また一度にたくさんの弟たちの世話をする生活が、彼女の観察眼をも鋭くさせた。

 子ども達が何を思っているか? どういう気持ちなのか? それを素早く判断する力が、自然と備わっていったのだ。


 こうした生活が、作中でのジェローナを形作っている。

 だからイタズラ好きだし、物怖じしないし、肝には騎士道が刻まれている。


 他人のために努力する人は全力で応援する。弱い人は張り切って守るし、挫けそうな人は心を込めて支える。大人だろうが子どもだろうがオタクだろうが、気にせず接する。元気な人にはイタズラを仕掛けて、笑わせる。

 それらはすべて、ジェローナの中で一体となっており。また、そうせずにはいられないのである。



 ところで。彼女にとっての尭史は、いわば初めて出会った、同年代の異性である。

 彼に対する感情が、話数を重ねるごとにどう変化するか。こればっかりはお読みの方の想像通りであろうが、やっぱり気にしてもらいたいものである。

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