第二十八話のことば
ここも言うことないわ!!!
若けえ男女が乳繰り合ってるだけじゃねえか!!! かーっ!!!!!!
……取り乱しました。
そういえば前半は乳繰り合ってるわけじゃないですね……。
「イカサマが疑われるから、あなたの監視を強化しますね」なんて、少なくともTCGの界隈で、作者が聞いたことは一度もありません。
しかしそれに値するだけのことを、尭史はすでにやってのけています。
となれば運営側がこのような判断をするのも、十分あり得るのではないか――と考えました。
むろんいくらカメラを回そうが、ジャッジが増えようが、不正が観測されることはありません。
創世導師から生きるFFに与えられ、プレイヤーが使う能力は、超常・超科学。使えば絶対に発動します。運営側が不誠実を働きでもしない限り、ルールに抵触することはありません。
けれどそんなこと、運営側には知ったことじゃない。積み込みか何かを疑いたくもなるでしょう。
そして疑われた状態というのは、まず全ての人にとって不快であり、萎縮させられるものです。
監獄での心理というのでしょうか。ミシェル・フーコーが持ち出したパノプティコン的な社会が近しいでしょうけれど。それよりもっと直接的、かつ限定的。
「他のヤツらはまあともかく、オマエ怪しいから見張るわ」なんて主催者から言われたら、誰だってビクビクするはずです。いわんやオタクをや。
そんな中でも、十全に戦える者がいるとすれば。
それは強者との戦いを幾度となく目の当たりにし、常に毅然としていられる騎士くらいのものでしょう。
青年の平常心も、彼女の支えあってこそ。




