第十七話のことば
・こだまの精霊【SNoWカード】
(黒)(緑)(2)
プログレ――精霊
(能力なし)
BP1500 / HR1 / RV(種族にクレリックを含む)
11弾で登場した、対抗色バニラサイクルの一枚。友好色のものらと同様の強み・弱みをもつ。
黒と緑はデッキ以外からのリソース獲得、とりわけ墓地の利用を得意とする。それによって展開・強化・補給を効率よく行える。
それゆえに墓地が肥えないと簡単に機能が停止する。墓地なしでもある程度は戦えるが、それでも他の色の劣化となりやすい。
このカードは上記のような黒緑の特色にはあまり噛み合っていない。そのうえ種族: 精霊は、緑に散見されるものの、大部分を白が占めている。黒に至っては数えるほどしかいない。
こういった状況から、黒緑の二色デッキで採用されることは少ない。白黒緑を含んだ三色以上のデッキでお呼びがかかりやすい。
・連鎖する変異【SNoWカード】
(青)(青)(緑)(2)
スプレー
Fmゾーンに置くとき、このカードはアンステディされる。
すべてのプログレを追放する。
それらのコントローラーは、自分のデッキを、プログレが出るまで一枚ずつ公開し続ける。そのカードを戦場に出す。それぞれのプレイヤーは、『連鎖する変異』によって追放された、トークンではない各自のプログレの回数、これを繰り返す。
その後、これにより公開された他のすべてのカードを、デッキに加えてシャッフルする。
豪快な変身カード。青としても緑としても珍しい追放除去を行ったあとで、強制踏み倒しを行う。
相手のファッティを小型化しつつ自身は逆に大型化できれば恐ろしいコストパフォーマンスを発揮するが、そうそう上手くいくものではない。
大型を使うデッキはもちろん大型が多く含まれるため、除去しても同じようなプログレが出てくる可能性が高い。逆に自身の小型を化けさせるのが目的なら、自身の一体だけを対象にする代わりに軽いカードがある。
総じてカスレアの扱いを受けているカード。
・天界包囲の将、エートミア【SNoWカード】
(白)(白)(黒)(黒)(緑)(緑)(4)
プログレ(レジェンダリー)――ソウル
このカードはFmゾーンにあっても、有色のコスト支払いに使用できない。
躍動(ステデイ状態のままで攻撃する)
このカードが場に出たとき、取り除かれたライフカウンターを最大十個まであなたのライフゾーンに戻す。その後、ターン終了時まで、フィールド上のすべてのプログレのBP-4000する。
BP14000 / HR8 / RVなし
三色で10コストの大型ソウル。
回復と除去を同時に行ったあとは、高いHRと躍動を活かして攻防の柱となれる。
いわゆる抱き合わせの大型として、コスト論的なパフォーマンスは悪くない。しかしなにかと、ちぐはぐである。
回復はFFの解放使用後のものをライフに戻せるが、あくまで10点。ミッドレンジにとっては普通に削り切れる数字である。アグロ相手には効くが、そもそも10コストが溜まる前に試合が終わる。
除去も悪くないが、-4000では3コストのプログレに届かない場合もある。それでいて、味方の壁を巻き添えにしかねない。
HRは魅力的なものの、なんら回避能力を持たないため、相手が再展開した場合にチャンプブロックで凌がれれば活かすことができない。
ついでに10コストとしてはBPが低めなため、ファッティ同士のぶつかりあいで負けることもありうる。
9~11コスト帯には回復・全体除去・殴り性能それぞれにおいてより優れたプログレが存在するため、多くのプレイヤーは環境に合わせてそれらを選択する。どれをとっても半端なこのカードは、なかなか使われない。
それでも(あるいは、だからこそ)一定のファンを獲得し、けなされたり愛されたりしている。