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第十三話のことば

・狡知なる魔皇子、レクトル【SNoWカード】

(黒)(黒)(1)

プログレ(ネームド)――悪魔 / ならず者 / 皇族

 リンゲージS(このカードを手札から正規のコストを払って召喚するか、他のプログレが自分の場に出るに際し、カード名を一つ宣言する。このカードは場を離れるか他の名前を指定するまで、『狡知なる魔皇子、レクトル』であると同時に宣言されたカード名として扱う。その後、宣言されたカードとリンゲージ可能な、あなたがコントロールするプログレ一体とこのカードをリンゲージしてもよい)

 フィールド上の『狡知なる魔皇子、レクトル』がリンゲージ状態でないとき、これを追放する。

 このカードがリンゲージしたとき、あなたは3点のライフを支払ってもよい。そうした場合、デッキからリンゲージLまたはRをもつカードを一枚、手札に加える。

 このカードがリンゲージ状態にある場合、BP+2000する。

BP4000 / HR1 / RVなし【一枚制限】


 強力なリンゲージ。長大なテキスト量と、それに相応しい強さを兼ね備えている。


 リンゲージSは、「いつまでもメイティングができない」という、リンゲージ持ち共通の問題を払拭している。状況に合わせ、あらゆるリンゲージ持ちをとっかえひっかえする。

 そのようにして合体するたび、第三効果でサーチが行われる。3点の魔力と、好きなリンゲージを一枚、同時に手に入れることができるのである。横に展開すべく軽量リンゲージを次々引っ張るもよし、レクトルがヤり捨てた男に正規のパートナーをあてがうもよしと、補給もフィニッシャーもできる。

 強豪プレイヤーの伊豆浜庄兵衛に、「ワタシもこんなふうになりたい」と言わしめるほどの万能カードである。


 登場直後から、Tier 2止まりだったリンゲージデッキを一気にスターダムへ押し上げ、その後しばらくフレッシュ環境を支配した。のちに禁止を受け、エキスパート構築でも半年足らずで制限を受けている。

 ただしエキスパートでは対策も進んでいたため、「一枚制限はやりすぎ」との声も散見される。



・枚数制限【TCG用語】

 概要は本文参照。


 せっかく当てた・買った・好きだったカードが使えなくなるという事態になりうるわけで、やはり好ましい制度ではない。

 しかしカード売りも人間である。間違うことはある。

 しかも商売でやっている。強いカードが入ったパックは売れるが、弱いカードばかりのパックは売れ残る。16年も17年も前のパックが街のおもちゃ屋に残ってたり、カードショップがカートン1000円(定価は70000円超えなのに)で投げ売りしたりする。


 だからどんどん強いカードを刷る。

 けれど時にはやりすぎてしまう。


 行きすぎた強さを、メタ・カードでやりすごせるときもある。希望の親〇隊ファ〇クが出たりする。三色のサイが暴れすぎたから露骨な赤いインスタントが出ることもある。海賊が強いからって、それまで誰も見向きもしなかったカニが掘り返されることもある。

 けどそれじゃ足りないときもある。あるいは、メタ・カードが必須になることで構築の自由度が損なわれることもある。

 もしくは、それよりもっと強いカードをたくさん増やすこともできる。でもそうすれば、新しいものでインフレが起きるだけだ。古いカードは見向きもされなくなり、ホコリっぽい紙ゴミと化す。がっかりした回顧主義者を突き放し、復帰志望者を減らすことになる。


 だから制限する。あるいは禁止する。そうすることでバランスを取るのが、紙のゲームでは必要な方法とされる。

 今後もあらゆるカードゲームで、強いカードが増えては、その中の一握りが禁止されていくんだろう。


 ……まあこれも、あくまで実物での話で、電脳のカードであればまた事情が変わるけれど。

 さすがに論点がズレそうなので、このへんで。

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