十六夜の空、始まりの風…3
ちなみに作者は竜が大好きです。
……どうでもいいか。
俺に関して言えることはそう多くない。
名前は若槻燈也。対天敵の為の人材を育成する軍事学校に通う、ただの高校二年生である。
祖父と父親は研究者。母は他界。従姉がいます。
以上。
軍事学校といってもやわなものではない。本当と書いてマジで銃やらなんやらを使う学校だ。時代錯誤なことに専攻科目まである。まあ、一般教科ももちろんやるんだけれども。
まあ、こんな夜中に一介の高校男子が新聞広げて夜食を食べている理由と言えば、その“YDN”に関する避難勧告待ちに他ならない。
俺が住んでいるのはいわば、二階建てのアパートなるもので、少し昔の言葉でいえば、下宿のようなところである。
……よし、一通り話して暇になったな。
竜に関して俺が知っているのは、親父とじいちゃんの研究結果に関することくらいだ。
容姿に関してだが、これは西洋の伝承にあるものと思ってもらって構わない。
120年の間に発見された個体は計七体。
ロサンゼルスに現れた緋色の竜、日本に現れた翡翠色の竜。
人間と交戦した中で公表されているのはこの二体と、数週間前に現れた黄土色の竜。
最も、ネットが普及した情報社会では色々な噂が国単位で広まるもので、竜らしきものを撮影した写真や映像があちこちの動画サイトで飛び交い、体色の違いなどから、マスコミがまとめ上げたのが、総計七体七色の竜だったのだ。
最も、竜達の強襲によって利用者も激減し、今となってはあまり利用価値は無いが。
ゴオオオオオオオオオ……
しかし、さっきから外がうるさいな。なんだ? この騒音は。
ジェット機が低空飛行しているような轟音が響いている。
よく耳をすましてみれば、なんだが爆発音のような音も……。
……爆発音!?
急いでベランダに出て、上空を確認する。
よく目を凝らして見ると、はるか上空で何かが飛んでいるのが見えた。
機影にも見えるそれは、二つ。
なんだ……あれは。
そう思った時だった。
「……!!」
二つの機影のうち、一つが爆ぜたのである……!
戦闘か?“YDN”がここまで来たのか!?
頭が動転する。
……ん?
何か、降ってくるな。
なんだ、何だかこっちに近づいて……。
ドガアアアアア!!
や、屋根が……。
なんか急いで書いたせいか、最後の方が文法おかしいですね(汗
修正は後でします。すいません。