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四月一日の出来事

春野 奏多の場合

作者: 春翠

俺は春野 奏多。17歳。

何処にでも居る(と思われる)男子高校生だ。

普通に朝起きて、学校に行き、昼休みに友人と他愛もない話しで盛り上がって、放課後帰宅するだけの毎日を過ごすだけ。


それだけだったんだ。


四月一日が来るまでは。


四月一日が、「春の宴」終わる。


今回は何倍伸ばされた日々だったのかはわからないがやっと終わるらしい。

俺は途中からの参加だったらしいが詳しい事は「リーダー」か「賢者」辺りが纏めている事だろう。

取り敢えず、「語り部」から頼まれた、自身について纏めていく事にする。


名称 グラス

役目(ロール) 剣士

所属 第340076登録部隊「曙うたた寝」

特技 無し


書くことが無くなったんだがこれで良いか?

「語り部」~。レポート出来たぞ。

はぁ?これじゃ足りない?他に何書くんだよ。戦績?いらんだろ。引き継ぎが有るお前や個人賞取った「賢者」じゃあるまいし。

俺はただ剣が届く距離まで近づいて切るを繰り返しただけだ。それに、切った敵の数なんかいちいち数えてねぇし、死んだ時にデスペナで記憶とぶから尚更だ。


一騎当千?そういう称号は空とか大陸とかを割れる人間卒業してる奴らの事を言うんだよ。俺じゃ無理だわ。


「夢想を切れるじゃないか」だって?

嫌お前それ、お前がやらかしたからだろ。俺はただ切れるから切っただけだ。何で切れたかは未だにわかんねぇけど。

ああ。切れた理由何かいらん、いらん。

俺は夢想を切れた。お前は助かった。それで良いんだよ。俺にそれ以上を知っても手に余るだけだ。堅苦しい事はお前と「賢者」にまかせるよ。


何だよ。これ見よがしにため息ついて。はぁ?神殺し?春を終わらせる?何阿保な事言ってんだお前。俺がそんな面倒な事やるわけねぇだろうが。

今回の春はそこそこ楽しかったんだ。少なくとも、俺は終わらせたく無いって思た。だから「終末の剣士」なんて今回は居ないんだよ。


「自分だって周回組の癖に」だって?

良いんだよ、俺は。「終末」を名乗らなきゃ誰にもわかんねぇし、お前等だって放っといてただろうが。

それに俺は記憶も記録も無い。ただ、押し付けられた役割を行使するかしないかの選択権が貰えるだけだ。まぁ、選ぶ時にちょっと「前」を知る機会が有るけどな。

そんな白々しいみたいな目でこっちを見るな。

ほら、他の奴らの所にも行くんだろ。好きに修正して良いから行ってこい。


またな。「春を語る風」。「春を終わらせる剣」は今回も使わなかったよ。次の「春」でまた逢おう。


なんてな。


名称 グラス

役目(ロール) 剣士

特技 無し


真名 夢を終わらせる者

使命 四月一日の宴を見定め終焉か継続かを決める

特性 夢想を切れる 「前」の記録を閲覧出来る

備考

何時始まったかわからない四月一日の宴を終わらせる事が出来る終末装置 彼以外にも何人か居るらしいが詳細は不明 宴について何か知っている様だが聞き出すのは困難と推察 何周か前は「終末の騎士」だったが何に使えていたのか消失している 本来ならプレイヤーの敵にあたる

騎士を止めたのは、奴等に仕えるのが阿保らしくなったからだ。上位存在にとって終末装置なんてのは抑止力という名の体の良い駒。自分達のお気に入りを助ける為に敵対存在を殺すよう命じられたり、つまらないからn巡目の世界を終わらせて次の宴を始めたり、やりたい放題だ。だからこっちも好きにすることにした。上位存在と俺達じゃ居る階層が異なる。だから、界を分断したんだ。文字通り、世界を割った。

それからさ。俺達が宴に混ざるようになったのは。

俺達は現実世界でも「春の夢」を覚えている。覚えている事で切り離した奴らからの干渉を防いでいるんだ。

宴の最中は自衛出来るから要らないが、終わった後はそうもいかないからな。

まぁ、だからこれは本当に何でもない馬鹿騒ぎの宴なんだ。だから、夢に入れたんなら存分に楽しんでいってくれ。

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