表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
藍花  作者: アフロダイB
8/15

渡せなかった想い

それから数か月後、風花が斬り殺された。

噂では八蛇とか言う一族が絡んでいるらしいが、ともかく風花の死はワシの心に大きな傷跡を残した。


ワシも辛いが一番辛いのは支えを失った嵐なのだ。

そんな風に嵐の事を気遣えるようになるまでワシは2週間も掛かった。

母親の代わりには到底ならんだろうが、今こそ嵐花を渡すべきではないか。

これからは母の分まで強くなれと渡せばいい。うん、筋が通っている。


風花の事で気落ちはしているがワシは少しだけ心が躍っていた。

ようやく嵐に優しくしてやれる。

町の者と同じように笑顔を向けて貰える。

ワシの最高傑作を渡して彼女の支えになってやれるのだと。


だが、ここでもワシは嵐花を渡す事は出来なかった。


『これからはボクが君を支えるから』


藍の父にあたる聖人まさと君が嵐を抱きしめていた。

これには勝てぬとワシは嵐花を持って逃げ帰ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ