表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
藍花  作者: アフロダイB
11/15

未熟な太刀花様

そんなある日の夜の事じゃった。

ワシは生まれて初めて太刀花家が戦ってきた怪異と相まみえる事になる。

ワシらの住む町に怪異どもが現れたのだ。


町の誰もが半信半疑であったが、公民館からの警報が鳴ったので指示通りに避難所に集まった。

怪異に遭遇しながらも逃げ延びてきた何人かの怪我人達から証言を聞いてようやく事態を把握するに至ったのだった。


『もうダメかと思った時に太刀花様が来てくれたんだよ。

ズバーッって一撃で怪異の一匹を斬り裂いてさ!』


若者の一人が興奮気味に語っている。

それにしても誰が来てくれたのだろうか。

ワシは気になって若者に尋ねてみた。


『女の子だったよ。

すっげぇ可愛いのにめちゃくちゃ強くてさ!』


女の子?

それを聞いてワシの中で嫌な予感が膨らむ。

太刀花家の女性は凛と藍ちゃんしかいない。

藍ちゃんはまだ訓練を始めたばかりで戦う力はない。

既に一人前の凜だったとしても先日の誘拐事件で怪我をしていて戦える状態ではないはずだ。


『まだ小さいのに、やっぱ太刀花様はすげぇんだなぁ』


その言葉でワシは確信する。

男衆がいれば彼女を戦わせる必要はないだろう。

つまり藍ちゃんが独断で戦っているのだ。


『バカモン!

そいつはまだ太刀花様じゃない!』


ワシは小さな少女を一人置いて逃げて来た若造の胸ぐらを掴んで藍ちゃんの居場所を聞き出すとすぐに自宅に向かって走り出した。

恐らくはワシの最高傑作が必要になる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ