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たった1つの白
デートのために一回家に戻る時の事だった。
「あれ、お兄様こんな所で霧崎さんと一緒に何やってるんですか?」
「いやぁ、学校があると勘違いしててさー」
「そっちはわかってるんです。
加奈はなぜお兄様と霧崎さんが一緒にいるか聞いてるんです~。」
「ああ。それn」
「私から言わせてもらうね。単純に家が近いから一緒にいてるだけよ」
「もー。加奈という彼女がいながら女の子とデートは許しませんよ。」
「え!?長瀬さんて誠一の彼女なの?」
「いや、違うからね。
長瀬さんも嘘つかないで」
「それは記憶がないだけで私たちは心のつながってる永遠の恋人同士なのよ」
「ウワーん、もう知らない。誠一の馬鹿ー」(泣きながら走り去って行く)
「長瀬さんゴメン、追いかけてくる」
あれ?
「おーい池、霧崎さん見なかった?」
「それならお前んちの方向に走ってったぜ。
頑張れよ、相棒」
「かなり勘違いしてないか?
まあいい。ありがとう相棒」
俺は走り続けた。息が切れてもずっと
「茜、見つけたぞ」