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嵐
僕たちはお風呂に入りもうすぐ寝るだけだった。
その夜は嵐だった。
ゴロォンと鳴る
「嫌ぁー」
と反応するものがいた。そう、茜である。
柔らかいと感じたときにはもう抱き着かれていた。
シャンプーのいい香りが鼻の奥までスーッと抜けていく。
「誠一、私雷が怖いの。だから、抱き着いていてもいい?一緒のベットに入れてもらっていい?」(半泣き&上目遣い)
怖いなら仕方ないよね・・・ない、よな
「わかった。今日だけだからな。」
「ありがとう、誠一」
正直興奮して眠れないのは当たり前だ。
同学年の女の子に抱き着かれながらに加えて絶世の美少女ときたもんだ。
こんなシチュエーションで興奮しない人なんていない。
いたら見てみたい
ゴロンと雷が鳴り響く
ぎゅっと茜に抱き寄せられる。
「えへへー誠一好きー」
寝言だと分かっているのに僕の心臓は急に活発化する。
ドキドキする。
ぎゅっとまた抱きしめられてちょっとした安心感を得ながら僕の意識はブラックアウトした。