★チョコレート
「加奈はお兄様が一人の男の子として好きなんだけど、霧崎さんもそうなのかしら?」
「ええ。もちろんずっと傍にいてほしいぐらいには大好きよ。てっかブラコンてどうなの?いくら誠一が優しくてかっこいいのはわかるけどブラコンはね~」
「いきなり呼び捨てにするようなビッチ女にはいわれたくないわね。
加奈もお兄様が好きだから敵同士になるのかね?」
「ええ、敵になるのでしょうね。」
「あなた達こんなところで何をしているのかしら?
もうすぐ授業よ、早くクラスにに戻りなさい」
「「わかりました」」
「神楽君、屋上に一緒にきてくれるかしら?」
「わかった。」
屋上にて
ギュウぅ
私は誠一を抱きしめた。
彼の体を、形を、体温を感じた。
「ここ学校だよ?」
予想通りの質問
「さっき長瀬さんといろんな事してたでしょ。
長瀬さんの方が好きにならないか私は不安だったの。
もしなっちゃったとしても初めてキスしたのは私だって言いたい。
私は誠一がこの世で一番好きだから振り向いてくれるように頑張る。」
誠一が自分から抱き着いてきてくれた。
自分からしてきてくれたのは初めてだ。
嬉しい。
私はキスをした。体にしみこむような深くて大人なキスを。
永遠に誠一の傍にいたい。
この時間がずっと続けばいいのに。