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戦闘

 カルディナの森に着いたソウタ達一行は一度森の前で立ち止まった。バルクはそこで号令をかけた。

「これより魔物討伐を行う。終わりはこの森にいる魔物を全て殺してクエスト終了だ。それではここからはパーティーに分かれて魔物を討伐してもらう。パーティー分けは、ギルドでした通りだ。分かれろ」

 バルクの威圧におされ全員は黙って班に分かれる。

「それでは、健闘を祈る。散開 !」

 真っ先にバルクのパーティーが森に突っ込んだ。それに続き他のパーティーも次々に森に入っていく。

「それじゃあ私達も行きましょうか」

 ソウタのパーティーの隊長がそう言ってメンバーも隊長についていく。

「私の名前は、カレル・ミネビィ。別に覚えなくてもいいわ。今は魔物を狩ることだけを考えて」

 彼女の格好を見ると、大きめのローブを羽織り杖を持っていることからおそらくは魔術師の類いの職業だとソウタは判断した。

 ソウタのパーティーは全員で6人。それもカレル以外は皆成り立ての冒険者ばかりだ。もちろん、ソウタも含めて。ほとんどがギルドで支給されるような初期装備だ。戦士職が2人、魔導職が1人、回復職が2人、そして最後にソウタだ。

「待て、一旦止まって身を屈めて」

 カレルに指示をされると言われた通りにする。草むらの奥には、1mほどの体長に深緑色の体表、耳がピンと伸びている生き物がいた。

「今回の標的は、ゴブリンよ」

 ゴブリンの数は視認4匹。おそらく、何も苦戦しないまま倒せるだろう。カレルは攻撃のタイミングを見計らっている。

 4匹のゴブリンが背を向けた時、仲間の男の1人が飛び出した。

「おい、待て !まだ上にいるぞ !」

 ソウタは、木の上にいたゴブリンに気がついた。しかし、もう遅い。ゴブリンは弓を引いて矢を放った。そこでようやく男は、自分が狙われていることに気付く。咄嗟に盾を構えるも矢は足に当たる。

「ぐあぁぁぁ !」

 男は悲鳴をあげる。そのせいで他のゴブリンもこちらに気付く。

「仕方がない、もう行くわ !」

 カレルは、立ち上がり詠唱を唱え始める。

「燃え上がれ フレイム」

 カレルの杖から火の玉が放たれる。見事に木の上のゴブリンに命中し森の奥に飛ばされる。

 それに続いて他のメンバーもゴブリンに立ち向かっていく。回復師ヒーラーは、怪我をした男の治療にあたる。

起動軸モジューラー 片手剣ブレード

 ソウタもゴブリンを倒しにいく。1匹のゴブリンがソウタに気付き襲いかかる。

 ゴブリンは右手に持った小さな斧を振り回してソウタを襲う。しかし、ソウタはタイミングを見計らいゴブリンの斧を弾く。体勢を崩したゴブリンの腹を剣で横に切り裂く。

「グギャァァァ」

 ゴブリンは苦悶の表情でソウタを睨むがソウタはそんなことを気にせずゴブリンに剣を突き刺す。

 ゴブリンは少し悶えてやがて動かなくなった。腹からは緑色の血がだらだらと流れている。

「よし、やれた」

 この世界では、筋力値などがあらかじめ設定せれているのか運動をしていなかったソウタでも簡単に剣を扱うことが出来た。

「君、大丈夫か ?」

 一通り終わったのかカレル達が寄ってきた。カレルはともかく他のメンバーはボロボロだった。

「ええ、なんとか」

「今の状態でまた奴らに遭遇するのはまずい。どこかでひとまず休憩しよう」

 ソウタ達は、ひと休み出来る場所を探して森の奥に進んで行った。


 一方、バルクのパーティーは絶望的状況にいた。

「はぁはぁはぁ、何でこんな奴がこの森に居やがる」

 バルクの周りには2人の死体が転がっている。生きているのは、バルクを含め4人。それもバルクのパーティーは長く冒険者をやっている者ばかりだ。しかし、それでも奴には勝てない。それどころか、防戦一方だ。

「お前達、覚悟を決めろ。やるぞ !」

 バルクは突っ込んでいく。それを合図にメンバーも動き出す。それを奴は別の方向を悠々と眺めている。

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