1.始まりの刻
まだ具合が分かってないので短めです。
周囲の声で目が覚める。
どうしてだろう。私の家は三人家族で昨日寝る時も普段と何一つ変わらなかったはずだが。
私が意識を取り戻したのを感知したのか、周囲の音が次第に静まる。寝ぼけ眼を全力で叩き起こして周りを確認する。
私と同じく倒れている人物が数人。
それを玉座から見下ろしている王様っぽいのと、大臣、あと無数の兵士たち。
いつから私はテレビ撮影に巻き込まれたのだろうか。
こんなことをしている暇はないのに。
早く学校に行かないと。
「王の御前である。控えよ。」
大臣らしき人物がおかしな事を言ってきた。
まだこんな茶番を続けるというのか。
とにかく立って文句の一つでも言おうと力を入れるが
目眩がして立てない。
「な、んで。」
今まで比較的落ち着いていた心が動揺し、思考が凍結する。
「やはりまだまともに動けんか。キース。全員分の寝室を用意しろ。」
王に命じられるようにキースと呼ばれた男をこの部屋を後にする。
部屋から出る男を呆然と見送っていると初めてこの部屋の異常さに気づいた。
まず異常に広い。まるで外国の西洋の城みたいだ。
そして自分の足元に広がる魔方陣。
急に眠気が襲い、意識が落ちそうになる。
「しばし、休まれよ。説明は起きた時に。」
その声で安堵したのか。完全に眠りの世界に落ちていく。
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