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ニーナ

今回ヒロインの初登場です。

ついにこの家ともお別れか、長かったような短かったような、よく分からないけど楽しかったな。


「兄さん、絶対に魔法学園でお会いしましょう。待っていますからね」


「お兄ちゃん、魔法学園に来なかったら私の方から探しに行っちゃうから覚悟してよね」


「ああ、分かってるよ。絶対に行くから待ってろよ」


「はい、待っています」


「うん、待ってるから」


2人は満面の笑みで俺に返事を返してきた。そんな妹を不覚にも可愛いなと思った俺は悪くない筈だ。


「父さんじゃあ、行ってくる」


「ああ、必ず戻ってきて親孝行してもらうからな」


「分かってるよ。だから俺が戻るまで死ぬんじゃねーぞ」


絶対に戻ってくるから、この暖かい家族(クソババアとまだ会った事の無い弟を除く)の所へ


「おーい、坊主そろそろ出発の時間だぞ」


「分かった、今行く」


「大人に対して敬語を使えとか習わなかったのかな?」


俺が平然とタメ口を聞いたらコメカミに怒りマークを浮かべながら聞いてきた。


「習った、でも必要ないと思って」


ついついこんな事を言った俺は悪くない筈だ。だってこの人からかうと面白そうなんだもん。その証拠に指をパキパキ鳴らしながら近ずいてこう言ってきた。


「坊主、大人を舐めると駄目だぞ」


「あれ、口では勝てないからって暴力に走るんだ。ふーんなら敬語なんて必要ないね。だってまだ6歳の子供に暴力を振るう人を敬うなんてこと出来ないもん

絶対にこんな大人にはならないように子供には優しくしなくちゃ」


俺は笑顔でわざと子供みたいに言い放った。さすがにここまで言われて暴力を振るうことは出来ないだろう。


「なにを言うのかな?俺は暴力なんて振るわないよ。だからはやく馬車に乗ってくれるかな」


仕方ない、もう少しからかいたかっが諦めよう。


「分かった、乗ってあげる」


上から目線で言い放つ。ああさっきからだんだんストレスがたまってきている。


「ああ、ありがとうな坊主」


俺が馬車に乗ったらすぐに出発した。


「ねえ、目的地までどれくらいで着くんだ?」


「だいたい4.5時間ってところだな」


「かなり、遠いな」


「そりゃあ、脱走されても人里にすぐに到着しない様にしてるんだよ」


「ふーん、まあ問題無いか」


俺は脱走計画を立てながら特に問題が無いと感じた。どうせ〈転移眼〉で一発だし。


「脱走するつもりなら辞めておけよ。この国で指名手配されるぞ」


「この国でって事は他国では問題無いと」


「まあ、そこまでこの国に影響力はないからな」


「なら他国まで逃げ切れば問題無い訳だな」


「なあ、俺って一応監視役なんだが」


「ん、お前程度に止められるほど弱くない」


出発前にみたステータスが俺よりかなり劣っていたからだ。


「魔眼収容所だから魔眼を封じる魔具くらいあるぞ」


「魔眼なんて無くてもステータスで勝ってるから問題無し」


「そうかい、脱走失敗すると大変だから失敗するなよ」


「ありゃ、力尽くで止めようとしないんだ」


「脱走を企てているだけで捕まえてたら収容所内の牢がすぐに埋まっちまう」


へーやっぱり牢はあるんだな。

というか、よくよく考えたら別に収容所行かなくてよくね。〈転移眼〉使えばすぐに出られるし。でも他の魔眼使いも気になるし短くても1週間長くても1ヶ月程は居るか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それから2時間ほど経った時1度馬車が止まった。


「どうしたんだ?」


「もう1人の魔眼使いの出迎えだよ」


「昨日が誕生日で魔眼使いの奴が俺を合わせて2人もいるんだな」


「いや、彼女はまだ7歳になっていない。両親が魔眼差別派の人だから早めに引き取りに来たんだ」


「俺の母親みたいなやつか?」


「まあ、そんな感じだな。だからお前は結構恵まれてた方なんだぞ」


やっぱり俺は恵まれてた方なんだな。虐待らしい虐待はあまり無く(何回か飯を抜かれたくらい)だったし。


「そいつは虐待されてたのか?」


「ああ、怪我もかなり酷いみたいだから俺が来たんだよ」


「なんで怪我してるとお前が行くんだよ?」


「それぐらい察しろよ。俺が〈治癒魔法〉を使えるからにからに決まってるだろ」


「お前が?」


「ああ、俺が」


「まじで?」


「ああ、まじで」


「嘘だ」


「本当だよ」


本当なのだろうか?まあ、見てみれば分かるな。


「じゃあ、俺はその子を迎えに行くから待っていろ」


それから2.3分経った頃、やっと戻ってきた。


「戻ったぞ」


あいつが連れてきた女の子は綺麗な金色の髪をだいたいセミロングくらいまで伸ばしていて手には何故か刀を持っている。


「なんかその光景を見ると誘拐にしか見えないな」


「やかましい、というか早く治療するから怪我してる所見せろ」


そう言われその少女は服を捲り背中を見せた。そこには鞭で打たれたような跡や〈火魔法〉のようなものを使った火傷の跡、それと無数の切り傷があった。

これは予想以上に酷い、魔眼使いとはいえ自分の娘に此処までやるのか。


「ここまで酷いと跡が残るがいいか?」


「別に治さなくてもいい、どうせ戦場に出て死ぬしかない命なのだから」


なんてことを言うんだ。確かに俺たち魔眼使いは戦場に出されるが死ぬ訳ではない。だけどこの子は生き残る事を諦めている。

ああ、やっぱり俺のお人好しは前世から変わらないか、この少女を一緒に連れて行こう。そして面倒を見てやろう。せめて生きたいと思うようになるまでは。

まずはこの怪我を治さなくては、何か魔眼の中に無かったかな?


《〈治癒眼〉の開眼条件(酷い怪我を治したいと思う事)を達成されました。これより開眼を始めます》


《特殊指定条件(〈治癒眼〉〈生命の魔眼〉〈復元眼〉の同時所有)を達成されました。これより魔眼を統合し〈治癒の神眼〉の開眼を始めます》


いいタイミングで開眼してくれた。まあ、収容所に入ったらこの魔眼は使えなくなると思うけど、仕方がないこの子を治すためだ。


「どいて、俺が治す」


「おい、坊主〈治癒魔法〉使えないだろ。どうやって治すんだ?」


「こうやってだよ。〈治癒の神眼〉」


魔眼の発動と同時に少女の背中にある傷は跡形もなく消えていった。


「坊主の魔眼って治癒系統だったのか」


「まあな」


「そんなんでどうやって脱走するんだ?」


「言う訳ないだろ」


俺はアホな質問をしてくるあいつを適当にあしらって少女の所に向かう。


「これで怪我は治ったぞ」


「ありがとう」


「それと1つ提案だが一緒に脱走しないか?」


「どういう事?」


「1週間後に俺は脱走しようと思ってる。それに一緒に行かないかって誘いだ」


「無理だよ、あそこは絶対に脱走なんてできない」


「行けるさ、何故なら高位精霊に脱走の手伝いを頼んであるからな」


「それなら、1人で逃げればいいのになんで私を誘うの?」


「歳の近い女の子が全てを諦めているような顔をしているのが嫌だっただけだよ」


「無関係なのに?」


「うん、知り合ってなくても、女の子がそんな顔をするところを見たくないから」


「分かった。じゃあ、付いて行く。逃げられるなら外で楽しく過ごしたいから」


「ああ、絶対に一緒に逃げような」


俺はすぐに〈隠蔽〉を使う。俺だけの時だったらステータス任せで逃げられるから着いてからやろうと思っていたが、この子が一緒だと失敗できないから早めにやっておく。


「ああ、そうだ。まだ自己紹介をしていなかったな。俺の名前はナイト・リベリア、よろしくな。君の名前は?」


「私の名前はニーナ、よろしくね」


ニーナか、姓を名乗らなかったって事は言いたくなかったのか、もう要らないと思ったのかのどっちかだかおそらく後者だろう。


「ニーナ、なんで刀を持ってるんだ?」


「えっと、昨日の夜にお爺ちゃんが私の所に来てこれをくれたの。たしか名前は夜刀:夜叉夜の間は斬れ味や所有者のSTR.AGIを上げるって言ってた」


「かなりの業物だな。なんでお爺ちゃんはそんな刀をもってたんだ?」


「お爺ちゃんは鍛冶屋だったから自分で私が出て行く前に造り終えて渡してくれた。お爺ちゃんだけが私に優しくていつも庇えなくてごめんなって言ってくれてた」


「そうか、いいお爺ちゃんだな」


「うん、だから今度会ったらお礼を言いたいんだけどたぶんもう会えないから無理だと思う」


「いや、会えるかもしれないぞ」


「どういうこと!?」


「俺はこれから3年後魔法学園に入るつもりなんだ。だからその時に一緒に入れば会えるかもしれない」


それを聞いた後ニーナはがっかりしてしまった。


「私にはある称号があってMAT.MDFが0なの。だから私は魔法学園には入れない」


「いや、入れるぞ。魔法学園にはいろいろな学科があってその中に魔法剣士っていうのがあるんだよ。まあ、魔法学園に入るには帝国である大会でいい成績を残さないとダメみたいだが」


「それなら、頑張る。お爺ちゃんにお礼を言わないとだから」


「ああ、俺も一緒頑張るぞ」


俺たちがそんな会話をしていると急に馬車が止まった。


「もう、着いたのか?」


「いや敵襲だ」


馬車の外を見ると狼の魔物が馬車を囲んでいる。


「俺が片してくるから待ってろ」


「いや、それじゃあ時間のロスになるから俺がやる」


俺は狼に向かって〈灼熱の魔眼〉を使い焼き尽くす。


「これで終わったぞ」


「坊主、お前2つの魔眼を持ってるのか?」


「ああ、待ってるが、それがどうした」


本当はもっと持っているがわざわざ話す必要はないだろう。


「いや、珍しかったから聞いてみただけだ」


「そうなのか?」


「ああ、収容所に4.5人くらいしか居ないな」


そうなのか、まあ俺には関係ないな。残りの時間はニーナと話したりして時間を潰すか


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それから2時間程して馬車が止まった。やっと着いたのか。


「もう、着いたんだろ」


俺が監視役に聞くと


「ああ、やっと到着だよ」


かなりの土地を使ったでかい収容所だな。だからこんなに遠いのか。そして受付にいる女性が口を開いた。


「新しく来られた方ですね。ようこそ、魔眼収容所:ヘカトンケイルへ」



〈治癒の神眼〉〈治癒眼〉の上位互換、視界内に存在するものを全て治癒できる魔眼

〈治癒眼〉視界内に存在する致命傷に至らない怪我を治癒できる魔眼

〈生命の魔眼〉自身のHPまたはMPを使い対象のHPを回復させる魔眼


今回出てきた魔眼の詳細です。

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