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暴食王の邪神眼

特殊指定条件に〈暴食王の邪神眼〉か、他にもいろいろありそうだな。でもその事を考える前に先ず飯だな。腹減った、3日間も飯食ってないからな。


初めに〈精霊の眼〉を使って家にある食糧庫を見て、その後に〈転移眼〉を使って手元に転移させる。

よし、成功だ。これでやっと飯にありつけるな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


飯も食い終わったし今日は何するか、新しく開眼した魔眼を使いこなせるように練習したい所だがこの部屋の物が無くなるとバレるからな。

ああそうだ、〈精霊の眼〉を媒介に〈転移眼〉が発動できるなら他の魔眼でも発動できるかどうか試してみるか


さて先ずは〈精霊の眼〉を発動してっと、そういえば何処見よう。実験だからあんまり目立つような場所は避けないとだからな、うーんどうするか


「ただいま、今帰ったよ」


あ、氷麗が帰ってきた。


「聞いてよ、雷那に君の事話したら来たらぶっ殺すって言ってたよ」


「まじで?」


「うん、まじで」


「行く時はかなりの実力をつけてから行くか」


「そうした方がいいよ」


「ああ、そうだ。今さっきまで魔眼の実験できるとこ考えてたんだがどっかに無いか?」


「それならここでもいいんじゃないの?」


「派手に壊して強い魔眼だとばれたく無い」


「そういう事ならいい場所があるよ」


「何処だ?」


「うーん、言っても分からないだろうから僕が行ってくるよ。今回はちゃんと視界の共有受け入れるから」


「そういう事なら助かる、ありがとう」


「別にいいよ。今から行くから〈精霊の眼〉を使っちゃって」


「ああ分かった」


俺は氷麗に対して〈精霊の眼〉を使って視界を共有する。よし成功だな。


「じゃあ、行ってくるから。そうだ、この際だしどのくらいの距離まで使えるのか試してみたら?」


「そうだな、それも頼んでいいか?」


「うん、じゃあ今度こそ行ってくるよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それからしばらくして氷麗から念話が届いた。


『ナイト、ここだよ。ここはあまり、冒険者に知られていない場所だから荒らしてもバレることはないし、魔物を乱獲しても他のところよりも繁殖率が高いから全滅することはないよ』


眼に写っているのは森だった。稀に強そうな奴が目に入る。こいつらにも勝てるのか?

まあ、実験の時に確かめてみるか


『そういう所なら心置き無く実験出来そうだ。ありがとな』


『じゃあこれからはスピードを上げて何処まで行けるか試してみるね』


『ああ、頼む』


それからだいたい30分程経った頃視界の共有が解けた。


『ここまでのようだね』


『ああ、そうだな。でも〈念話眼〉の使用可能距離は〈精霊の眼〉とは違うのか?念話が届いてるみたいだが』


『同じだったよ。〈精霊の眼〉が切れてから念話しようとしたら繋がらなかったから少し前に戻ってやり直したんだよ』


『そうか、これで両方とも使用可能な距離が分かって助かったよ。ありがとうな』


『それはどういたしまして。じゃあこれから私は戻るから最初の所で実験再開してていいよ』


『分かった。じゃあ気を付けてな』


『うん、気をつけるよ』


念話が切れた。実験を再開するか

先ず〈精霊の眼〉を使ってあの森にいる精霊と視界の共有をする。おお、魔物が沢山いるな。今回は〈暴食王の邪神眼〉を試しますか

〈暴食王の邪神眼〉を使い魔物を喰らう、あれ経験値が入らないな。喰らったからか?

なら次は〈灼熱の魔眼〉を使って焼く。おお、Levelが上がった。〈暴食王の邪神眼〉で喰らった時経験値は入らなかったが腹はふくれた。という事はあの時喰らったのは魔物の肉と言うことになるんだよな。

なら今度は魔物のHPを喰らってみる。駄目だ、経験値が入らない。ん、おかしいなLevelが上がった訳でもないのにHPの上限が上がってる。

もしかしたら凄いことが出来るかもしれない。

先ず〈魔眼〉を発動して相手のステータスをみる。その後に〈暴食王の邪神眼〉を使いステータスを全て喰らう。おお、ステータスの上限が上がってる。ならこれを繰り返せば低いDEFなんかが上げられる。思い立ったらすぐ行動、そういう事で次の獲物を探す。


次に強そうな魔物に対して〈暴食王の邪神眼〉を使うがレジストされる。全てを喰らうと表示されていたが、level差が高いと効かないってことか、なら他の魔眼を使って色々攻撃してみるか


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


色々な魔眼で攻撃して見たが全ての魔眼の攻撃はダメージを与えられなかった。今度、levelが上げてからリベンジに来ることを決意して次は弱い魔物からステータスを喰らうことにした。

1時間程ステータスを食い続けたが上限が上がるのは本来の魔物のステータスの何分の1かでそこまで上がらなかった。1番上がらなかったのが身体の能力系統のもの、これらは一体の魔物で1〜5くらいしか上がらず、1番上がったやつでも1体の魔物で100程度だった。


「おかえり、遅かったな」


「ちょっと寄り道しててね」


「そうか」


「それで実験の結果はどうだった?」


俺は実験の結果を見せるためにステータスを開く


「こんな感じだ」


氷麗は驚愕の表情を浮かべていた。


「何をしたの?Levelがこんなに低いのにステータスが高すぎるよ」


「えっと〈暴食王の邪神眼〉を使って魔物のステータスを喰らったんだよ」


「君の魔眼ってなんでもありだね」


「出来たものは仕方がないだろ」


「まあ、そうだね」


「そうだ、寄り道ってどこに行ってたんだ?」


「ちょっとユエ達のところに行ってたんだよ」


「飯のこと言ってないよな?」


「言ってないよ、ただ久し振りに会いたくなっただけだよ」


「そうか」


「それで君はまだ魔眼の実験を続けるの?」


「いや今日はもう辞める。まだLevelを上げたくないから明日からは魔物からステータスを喰らい続けようと思ってる」


「そうか、ならもう少し強い魔物の出る所を探しておくよ」


「ああ、頼む」


「じゃあ、僕は行くね。またぶらぶらと散歩にでも行ってくるよ」


「行ってらっしゃい」


「行ってきます」


この世界にはない前世での挨拶をして氷麗を見送る。さて今日はどうするか、そうだな収容所に入れられてから直ぐに脱走できるように色々なところを〈精霊の眼〉で見ておくか


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あれから数日が過ぎユエとルナが帰ってきた。ん、父さんも帰ってきたんじゃないか、だってそんなのどうせ会わないからスルーでいいんだ。父さんより妹のほうが大事に決まっている。


「お兄様、ただいま戻りました」


「お兄様、ただいま」


「おかえり、楽しかったか?」


「はい、色々な事があって楽しかったです」


「うん、楽しかったわよ」


「それは良かった」


ユエ達が何かを袋から取り出している。


「はい、お兄様これお土産です」


「私からもこれお土産よ」


「ああ、ありがとうな、開けてもいいか?」


「はい、構いません」


「いいわよ」


袋から取り出して小包を開けると金色をベースに真ん中に青く小さい宝石が埋め込まれている腕輪と赤い色をしている首飾りが入っていた。


「私からお渡ししたのは〈下克上の首飾り〉という物で、戦う相手とのLevel差が大きいほどステータスが向上するという物です」


「私からは〈精霊の腕輪〉っていう物で、魔法を使う時に1部の属性に補正をかえる物だよ」


「ありがとな、大事に使わせてもらうよ」


どうせなのでこの場で付けてみる。


「似合ってるかな?」


「お似合いですよ、お兄様」


「うん、似合ってるよ、お兄様」


「ありがとう」


2人から似合ってると言われて少し、いやかなり気恥ずかしくなった。


「このお返しは魔法学園に入った時に渡す。絶対にお前達を驚かせるような凄い物を用意するから楽しみにしていてくれ」


「はい、では期待しています」


「うん、じゃあ期待しておく」


2人は満面の笑みを浮かべながら頷いた。


「じゃあ、私達はそろそろお母様に帰ってきたことがばれそうだから戻ります」


「ああ、気を付けてな」


「うん、じゃあまた来るからね」


2人は振り返り玄関の方に歩いて行った。

2人に贈るプレゼントは何にしようか?まあ、冒険者になった時に見つけた素材なんかを使って作るとするか


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あれから魔力量を上げる特訓をしていて2時間程経った。

そろそろ腹も減ってきたし、飯でも喰いますか、前と同じ方法で食料を取ってきて食べ始める。


飯も食い終わりやる事が無くなった俺は少し早いと思ったが寝る事にした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


魔眼が開眼してからもう1年が経った。そう、今日でこの家に入れるのも最後なのだ。

だからかは分からないが今日は牢ではなくリビングにいる。父さんに連れられてここまで来たがそんな事したら「あのクソババアに怒られるんじゃないか?」と聞いたら「今日はお前が居なくなるのが嬉しいみたいで友達の家に行っているから帰って来ないんだ」と言われた。今度はクソババアをスルーされた。


リビングまで行くとルナとユエが待っていた。


「やっと来ましたか兄さん」


「遅いよ、お兄ちゃん」


「ああ、遅れてごめん2人とも」


2人からの呼び方が変わっている理由はこの10ヶ月の間に頼んだからだ。なんか様付けされているとむず痒いと言ったらこんな風に変えてくれた。


「じゃあ、ナイトの送迎会を始めようか」


「ああ、だからここに呼ばれたのか」


「ええ、そうです。私達は出来れば兄さんには行ってもらいたくありません。でもそれが出来ないならこうやって盛大に送りだします」


「それには、私も同意見だよ。お兄ちゃんには行って欲しくないけどお兄ちゃんをこんな家に縛り付けたくないから盛大に送るんだよ」


「俺も同じだな。俺はこの家に向かい入れて貰った側だから強く言う事が出来なかったからせめて送る時は盛大にやりたかったんだ」


俺ってこんなに家族から想われてたんだな。初めて気付いた。そういう事なら存分に楽しもう。そして絶対に父さんには親孝行してやる。ルナとユエには絶対に恩返ししなきゃだな。多分俺だけだったらこの1年挫けそうだったからな。


「ありがとう」


俺は眼に涙を浮かべながらそう返事をした。


「おいおい、泣く事ないだろう」


「そうですよ。泣いていないで楽しんでください」


「そうだよ、楽しまなくちゃ、これから少しの間会えなくなるんだから」


「ああ、そうだな楽しむよ。そして今日の事は絶対に忘れない」


《〈記念の神眼〉の開眼条件(絶対に忘れたくないと思うものが出来ること)が達成されました。これより開眼を始めます》


新しい魔眼が開眼した。まあ、いいや後で確認しよう。今は送迎会を楽しまないと


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そんな楽しい時間は直ぐに過ぎてしまい、今日は俺はこの家を出て、魔眼の収容所へと送られる。





〈記念の神眼〉1度この眼を通し見たものを忘れない魔眼、〈念話眼〉を使えばその記憶を共有可能


これが今回出てきた魔眼の詳細です

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