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盗賊団

俺はそれからしばらくしてから目を覚ました。周りは、ダンジョンの中ではなく木々があり、一番最初のところに戻ってこれたのだろうと想像できた。


「紅夜、やっと起きた」


「やっと、起きたか」


美月とエルザが側にいて俺に話しかけてくる。


「美月、俺はどれくらい寝ていた?」


「だいたい1日くらい。多分だけど魔力の使いすぎとスキルの副作用だと思う」


「そうだとは思うけど一応確認しておくか」


俺は〈魔眼〉で自身のステータスを確認する。


名前:神代紅夜


ステータス

level:461

HP:850000/850000

MP:95000/15000000

STR:63000

DEF:35000

MAT:460000

MDF:210000

DEX:850000

AGI:55000

INT:50000

LUK:50

Critcal:120


〈憤怒の隻眼〉魔眼発動中自身のステータスを累乗する。発動後自身のステータスをlevel倍する。ステータス減少時間は発動時間に比例し1秒につき1時間のバットステータスを受ける。称号に〈魔眼の王〉がある場合バットステータスを受ける時間が1秒につき1分に変化する。

〈煉獄魔法〉自身の所有する魔力量に比例し攻撃力が上昇する魔法。その攻撃力は魔力量とSTR、武器の積となる。物に纏わせる場合それかける自身のSTRとなる。だがそれのレアリティが神話級ミソロジークラス無いとそのものは自壊する。発動終了後MPに関するすべてのことが使用不可能となり継続時間は発動時間に比例する。1秒につき1時間、MPが1,000,000越えている場合1秒につき1分に変化する。

〈侵食〉別名共鳴と呼ばれる。侵食率は10%毎に制御できて10%毎に自身のステータスが2倍3倍と上がっていき最大で11倍となる。発動終了後ステータスが倍加した分の1となる。継続時間は発動時間に比例し1秒につき1時間バットステータスが継続する。全ステータスの合計値が10,000,000を超えている場合1秒につき1分に変化する。

…………etc


一部が結構上がってるな。あがってないのはINTとLUKか。まあ、levelが上がっただけじゃ上がらなさそうだしな。DEXが上がったのは調合のおかげだろう。他はlevelアップの影響かな。まあ、それはいいとして俺が目覚めなかった理由はMPの過剰消費の所為だな。いつもより回復が遅いし、0まで使ってしまったのだろう。




「どうしたんだ?紅夜」


「いや、何でもない。ちょっと真正古代龍が哀れに思えただけだ」


「どうしてだ」


「新しく得たスキルの効果が自身のステータスをlevel倍するってのがあってな、あの時が大体400くらいだったから」


「それはなかなかだな」


「その上、タナトスともう一つの魔法のせいでもっとステータスが伸びてるからそりゃあ、両断もできるなと思って」


「もちろん副作用もあるんだろ?」


「ああ、副作用がその累乗した分の一乗だから使った後には戦闘行為は絶対に出来なさそうだけどな」


「まあ、それなら。それで継続時間は?」


「発動時間1秒につき1分。条件未達成だと1秒につき1時間」


「紅夜は達成していると」


「ああ、一応な。あと、これから使うのは少し自重しようかなと思っていてな」


「何故だ?」


「あんまり人前で使いたくないのと、切り札として使いたいからだな。だから使うとしたら〈侵食〉だけかな」


「侵食ってのはどんな効果なんだ」


「侵食率によってステータスが倍加していくんだ。これなら使用後でも戦闘できるからな」


「副作用は倍加した分の一倍って事か?」


「ああ、これなら魔法を使えばなんとかなるしな」


「なんの話をしてるの?」


美月が俺たちの会話を断ち切ってまで入ってくる。まあ、ただ言える事は


「数学ができないと分からない話だな」


「なら教えて」


うーん、こんなに大人びているけどまだ7歳だからな。まあ、簡単なものからやればいけるだろう。


「分かったよ。馬車の中とか宿とかで暇な時教えてやるよ」


「うん、ありがとう」


屈託のない笑顔でお礼を言われる。また、一瞬見惚れてしまう。いやいや、まだ7歳、俺ロリコンじゃない。後5.6年すれば……って何考えてんだ俺は。


「紅夜、そろそろ行かないか?日が暮れぬうちに国に着いておきたいからな」


「ああ、そうだな。今何時くらいだ?」


「だいたい正午くらいだな」


「なら、余裕で日暮れまでには間に合いそうだな」


前来た時は歩いて5時間くらいだったからな。いざとなれば走ればもっと早くつけるだろう。


「なら、行くか。準備はって夢幻倉庫に入れるだけだったな」


「うん、いるものはだいたい入れた。余った魔石もなくてギリギリなんとか入った」


「そうか、じゃあ出発するか」


「ちょっと待ってくれ」


それをエルザが止める。


「どうしたんだ?」


「えっと、なんと言うか。私にも美月のように名前をくれないか?」


「何故?」


「美月と同じように私もこの名前が嫌いでな、出来れば心機一転新しい名前が欲しいかなと思って駄目か?」


うーん。別に良いのだがそんなとっさに名前なんて思いつかないしな。月繋がりで、皐月、如月、いやイメージに合わないしな。うーん、エルザの容姿って前世だと高嶺の花って言われるような感じだよな。花月、いやが咲く、咲月。うん、良い感じだな。


「咲月なんてどうだ?」


「咲月、うん、これが良い」


「決まりだな。なら気合を入れ直して出発するか」


「ちょっと待って」


美月に止められる。


「とうしたんだ?」


「私も伝えておくことがある」


美月は夜叉を取り出し見せる。


「夜叉が魔剣になった」


「いや、全然何が言いたいのかわからないぞ」


「うん、ちゃんと説明すると」


ーーーーーーーー説明中ーーーーーーーーー


「こんな感じ」


「俺を頼ってくれるのは嬉しいけど少しは防御にも力を入れてくれると助かるんだけど」


「大丈夫、紅夜の事信じてるから」


そう言われると反論しづらい。まあ、いいか。俺が守ってやれば。


「それで、夜叉はどこまでのものを斬れるんだ?」


「なんでも、前みたいに魔法はもちろん、やろうと思えば敵のスキルも斬れる。でもMPをそれなりに消費するから連発はできない」


「一撃必殺の技ってことか、ためなんかの時間は俺と、咲月で稼げば使えるか」


「それくらいならば任せろ。だが、ますます後衛がいなくなってしまったが、どうするのだ?」


「まあ、そこは帝国に戻ってから探すとするよ」


「そうだな。ならば戻るとしようか」


それから帝国に向かって出発した俺たちの前を塞ぐような障害もなく3時間くらい歩き続けた時あるものが目に入った。


「なあ、美月、咲月。あれって襲われてる?」


「まあ、そうだろうな」


「うん、そう見える」


豪華そうな馬車を襲う5.60人の男たち。襲われている方は護衛と思われる男が数人死んでいる。護衛が守っているのはドレスを着た少女。その護衛もあと5人しかいない。見捨てるか?厄介ごとは面倒だしな。


「紅夜、あれ見捨てるの?」


「俺としてはどっちでもいいかな。お礼が貰えるかもしれないけど金ぐらいならすぐに稼げるしな」


「でも、女の子の方私達と同じくらいの年だよ」


どうするか?ぶっちゃけると面倒だけど後味悪いからな。助けるか。


「仕方ない。助けるぞ」


「うん!」


「そう言うと思っていたぞ」


咲月はすでに槍を構えている。美月も既に刀に手をかけている。仕方ない俺も行くか。


俺は鎌に手をかけ盗賊らしき者の方に向かっていく。


「ねえ、おじさん達悪人で良いんだよね?」


可愛らしく猫を被って尋ねる。特に意味などはないがなんとなくだ。まあ、理由があるとすれば高圧的だと答えてくれない可能性があるからだ。


「うん?ああそうだぞ、坊や。見られたからにはお前らも殺すから少しそこで待ってろよ。あいつら殺したら次はお前だからな」


おお、いかにもゲスのような発言だな。やっぱり最初はこういうのが良い。なんて言ったって殺しやすい。


「そうなんだ、おじさん。おじさん達が悪人で良かったよ。これで心置きなく殺せる」


最後の方だけ声のトーンを下げる。


「殺せるってお前がか?無理だよ。お前達なんかに殺されるほど俺たちは弱くねえーよ」


はあー、そんなこと言ってるから死ぬんだよ。まあ、殺すのは俺だけどな。


「あっそ」


俺は後ろに回っておじさんの首を切り裂く。ありゃあ、柔らかいなそんなに力入れてないのに首か取れた。そんな光景を見た他の盗賊らしき者、いやもう盗賊で良いか。盗賊達は唖然としている。良いのかな。そんなことしていて、もう2人はあんたらの後ろにいるっていうのに。


次の瞬間数人の上半身と下半身がバラバラになり、数人の心臓が貫かれた。これであと40人とちょっとってところかな。ならとっとと終わらせるか。


俺は重力魔法で自重を軽くして一人ずつ殺していく。美月達みたいにまとめて殺すなんてことは出来なくはないけど、流石に子供にはお見せできない絵になるから自粛だな。


「ば、化け物だ。こいつら。逃げるぞ野郎共!!」


あれがお頭かな。魔法持ちかな。かなりのスピードで逃げていく。しかも仲間を置いて。お頭にしては最低だな。まあ、追いかけて殺すけどな、


「侵食率10%」


手に少しの模様が浮かび上がる。まあ、早めに仕留めないとな。俺は重力魔法と併用して5秒ほどで追いつく。そして、お頭らしき者の首を刈り取る。そして、侵食の発動を終了する。すると、少し体が重くなる。2分の一程度ならなんとかなるだろう。残りは15人もいないしな。戻ろうと駆けだしたら残りの者達が全滅した。あれ、もう終わりか。呆気ないな。


取り敢えず、色々聞きたいから襲われていた人に話を聞くか。俺は馬車の方に歩き出すと、馬車にいる護衛がこちらを警戒して伺っている。


「えっと、大丈夫か?」


当たり障りのないことを言っておけば良いだろう。ぶっちゃけるとそんなのどうでも良いから早く馬車に乗って帝国で休みたい。


「お前達は何者だ?」


護衛の1人、おそらく隊長と思われる人が聞いてくる。うーん、なんと言うか、そうだなここはこれで行こう。


「通りすがりの冒険者です」


これが正解だろう。と言うか本当に通りすがっただけだしな。


「嘘をつくな!!何が目的だ!?」


嘘なんてついてないし、目的といったら馬車に乗せて欲しいかな。


「嘘はついていないのだが、目的といったら馬車に乗せて欲しいってところかな」


「だから、嘘をつくなと言っている!!こんなタイミングでここにいるとはお前達まさか大臣の手の者か!?」


大臣って誰だよ。はあー助けるんじゃなかった。俺は2人に念話を送る。


『面倒だから無視して帰るぞ』


『うん、流石に話通じない人と話したくない』


『私も賛成だ。こう言うのは思い込みが激しくて面倒なタイプだからな』


2人の了承が取れたので俺は踵を返して帰路へと向かう。


「待て!!何処に行く!?」


「何処って、あんたらが面倒だから帰るんだよ。馬車に乗せてもらえればラッキーとしか思ってないしな。別にこの程度の距離なら歩いても問題ない」


後ろでまだ、ぎゃあぎゃあ喚いているが無視だ。もう面倒だからな。


「待ってください」


馬車に乗っていた少女だろう。無視してもいいが付きまとわれるのは嫌だな。


「何だ?」


「えっと、助けて頂いて有難うございます。もし良かったら馬車に乗って行かれませんか?」


「急にどうした?俺としてはそれはそれで嬉しいが後ろの奴らは納得してないぞ」


「そうです、姫様。こんな得体の知れない者達などを連れて行くなど私は認めませんよ!!」


「ほらな」


「黙りなさい、リチャード。護衛があと5人しかいないのに、これから生きていけるかすら危うい状況なのですよ。それならばあの盗賊団《闇鴉》を倒した彼等に頼るほかないのです」


「ですが」


「黙りなさいと言ったはずです」


はあー、喧嘩始めやがった。まあ、いいか。


「えっと、そっちの姫さんは何がご所望なんだ?」


「だから、私たちが安全なところに行くまでの護衛をして頂けたら嬉しいですが」


「違う違う。根本的な話だ。姫と呼ばれる者がこんなところにいるということは何かあったんだろ?話してみろよ」


「そこまで面倒を見ていただくわけにはいきません」


「姫さん、俺たちは冒険者だ。報酬さえ貰えれば簡単に動く奴らだ。だから、言ってみろ。俺たちに手に負える事なら手伝ってやるよ。報酬次第でな」


少し考えてから姫さんは俺たちに言った。


「助けて下さい。私の国を、大臣の手から」


「報酬は?」


「あなた方の望む者全てを」


「もしも、俺があんたが欲しいと言ったら?」


「自分の体くらいで国が、民が救えるのならこの体をあなたに捧げましょう」


こいつ本当に7歳か?と言うよりこの世界の子供が大人びているのか?まあ、そんな事はいい。ここまで、自分の国が好きなんだな。大臣ってのが誰かは知らないが助けてやるか。報酬はまあ、あとで考えよう。


「そこまでの決意があるのなら手伝ってやるよ。報酬はあとで考える。まあ、安心しろ。そんなに頼むつもりはないから」


「有難うございます」


「礼は助けた後に言ってくれ。そうだまだ自己紹介がまだだったな。俺の名前は神代紅夜でこっちが」


「私は神代美月。よろしく」


「私は神代咲月。よろしくな」


「まあ、こんな感じだ。それであんたの名前は?」


「申し遅れました。私の名前はアリス・ルシフェリア・グリジスト。帝国の第二王女をやっています。気軽にアリスとお呼びください」




今後ステータスを文中に表記する際主人公が一度も見たことのないスキル以外は省略します。


咲夜様に指摘いただいた箇所は7/201:20に訂正致しました。追記、小説内全ての無限倉庫を夢幻倉庫に修正するつもりなので誤字ではありません

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