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旅立ち

学校が始まって少し更新速度が遅くなるかもしれません。早めに投稿できるようにしますが遅れてしまった時はすみません。

「おーい、ニーナそっちの様子はどうだ?」


本を読み終わった俺は訓練場へと向かいすぐに着いた。


「うん、こっちもそろそろ終わる」


「そうか、じゃあここで見て待ってるから、自分の終わりたいときにと終わればいいぞ

そう言うと俺は木陰に腰を下ろして待つことにした。


「うん、でも明日のために早めに終わらせると決めてたから大丈夫」


それからだいたい30分ほどしてニーナは訓練を終わらせてこちらへやってきた。


「ナイト、訓練終わったからシャワー浴びてくるからもう少し待ってて」


「ゆっくりでいいからな」


「うん」


「その間は私が話し相手になっといてあげるから偶にはシャワーゆっくり浴びてきなさいよ」


「ニーナと一緒に訓練してたやつだよな。ニーナから聞いてるかもしれないが俺はナイト・リベリア、君の名前は?」


後ろから声をかけてきた女の子に尋ねた。


「はい、よく話は聞いています。私の名前はリーフィアと申します。よろしくお願いします」


「そんな堅くなくてもいいぞ」


「いえ、これが素なので」


「そうか、ニーナ彼女の言う通り話し相手になって貰うからゆっくりして来いよ」


「そんなに何回も言わなくても分かってる」


そう言ってニーナはシャワーを浴びに行った。


「それで、わざわざニーナを遠ざけて何が話したかったんだ?」


「あっ、やはりお気づきになりますか、言いたいことは1つだけです。ニーナをきちんと脱走させることができますか?」


「なんで知っているのかも気になるが、そこは置いておいてそれは大丈夫だ」


リーフィアは少しの間俺の事を見た時何かが体を弄るような感覚がした


「ふー、確かに本当のようですね。それなら問題はなさそうです」


「今のはもしかして魔眼か?」


「はい、私の持つ〈第三の眼(テルティアオクルス)〉、心を読む魔眼です」


「テルティアオクルス?」


「はい、字で書くと第三の眼と書きます」


「俺の持っている〈第3の眼(サードアイ)〉の亜種か?」


「恐らくは」


「そういう事ならある程度の能力は解る。それでニーナから脱走の情報を読んだのか?」


「はい、ですから彼女の事を叱らないでください」


「そんなつもりはないよ。どうせこの方法が使えなくても予備の策くらい用意している」


「そうですか、それならば安心です。もしも脱走に失敗すると死ぬよりも酷い目にあうという噂ですので」


リーフィアは今までに何人か酷い目にあった人を見たのか少し切ないような表情を浮かべた。


「ああ、そうだ。どうせならお前も来るか?」


「いえ、私は大丈夫です。この収容所にはあるルールがありまして男子と女子の成績トップだけ中立都市にある魔法または騎士の学園に通う権利が与えられるので私はあと数ヶ月で学園に通うことが出来ますから」


「そうか、なら先輩ってことになるのか」


「はい?どういう事ですか?」


「俺たちも3年後魔法学園に通うつもりだから」


「なら、やはり行き先は帝国ですか?」


「ああ、3年間冒険者として魔物を倒してlevelでもあげようかと思ってる」


「そうですか、では大会も頑張ってください」


「ああ、そのつもりだ」


大会とは帝国で年に1度行われる武芸の大会だ。その大会で優秀な成績を残すと中立魔法学園への入学資格が得られる。大会には3種類あり、1つは近接戦闘の大会だ。この大会は近接戦闘の格闘や剣術を用いて戦う大会で魔法や魔眼は補助系統のもののみ使用可能でそれ以外を使うと失格となる。

2つ目は魔法の大会だ。この大会は魔法を用いて戦う大会で武器の使用は禁止である。

3つ目はなんでもありの大会である。ルールは相手を死に至らしめた時失格となるというだけと単純な大会である。

これら3つのどの大会で優秀な成績を残しても騎士学園だろうが魔法学園だろうが入ることは出来る。例えば魔法の大会で優秀な成績を残して入学資格を得て騎士学園に入ることもできるということだ。


「ナイト、戻ったよ」


ニーナがシャワーから戻ってきた。


「おお、そうか。じゃあ、これから飯を食いに行くか?」


「うん、リーフィアも一緒に行こう?」


「そうですね。今日ばかりは御一緒させてもらいます」


それから食堂で夕食を取り部屋に戻ってから明日の予定をニーナと立てる。


「ニーナ、明日は早めに此処を出るぞ」


「なんで?」


「俺たち、金を一切持ってないだろ」


「うん、そりゃあ此処にいるんだから持ってるわけないもん」


「ああ、だから早めに此処を出て道中の魔物を狩ってそれを売り金を手に入れようと思ってな」


「そういう事ならわかった」


「ああ、それにな冒険者になる時に本来だとGランクから始まる所を一定量の魔物の証明部位を持って行きある試験を受けるとある程度高いランクから始められるらしい」


「それなら多く魔物を狩っていかないと」


「ああ、帝国を3年間拠点にするのなら宿を取るよりも家を買ったほうがよさそうだし」


金額的に言ったらどちらが安いかは分からないが学園を出た後も恐らくは帝国に行くと思うから家は持っていた方がいいだろう。


「それとリーフィアへの挨拶はあれでいいのか?」


「うん、3年後にはまた会えるから」


「そうか、じゃあ今日はもう寝るか」


「うん、今日も一緒に寝ていい?」


「駄目にきまって……いや別にいいぞ」


これから少しの間は宿での暮らしになると思うし金が無いとき2人で1部屋に泊まる時もあるかも知れないしその時のために少しずつ慣れておこう。


「おやすみ」


「ああ、おやすみ」


ニーナは素早く俺のベットに潜りこんできた。俺ももう寝るか、この体になってから前みたいな夜更かしが出来なくなってきたし明日は戦闘もあるしな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌朝眼が覚めると隣ではまだニーナは寝ている。


えっと今の時刻は午前の5時過ぎか、帝国では時差を計算すると今はだいたい12時くらいか

今から準備すれば時差ぼけも少なくて済むだろう。そうと決まればニーナを起こすか


「ニーナ起きろ、ニーナそろそろ出るぞ」


俺はニーナの体を揺すりながら起こす。


「ふわぁー、おはようナイト」


「ニーナ、そろそろ準備して出るぞ」


「まだ5時過ぎだよ」


「今帝国とは時差があるからあっちでは12時くらいだ。そろそろ出ないと魔物を狩る暇がなくなる」


「それなら少し待って」


ニーナはすぐさま着替えを行い支度を済ませた。


「お待たせ」


「いや、早かったからそんなに待ってない。それじゃあ行くか」


「うん、行こう」


「あ、いやちょっと待って挨拶しなきゃいけない奴があと1人いた」


「誰?」


「グライヤだよ。一応知り合いなんだから挨拶くらいしないとな」


「うんそうだね」


「じゃあ行くよ」


俺は〈転移眼〉を使いグライヤの元へと飛ぶ。


「到着と」


「やっぱり来たか」


グライヤは起きていて俺たちを出迎えた


「あれ起きてたか、起きてなかったら起こそうと思ってたんだが」


「お前らが出て行く日だろ。出迎えくらいするさ」


「ここの職員なのに脱走を見逃しても大丈夫なの?」


「ニーナ、心配してくれて嬉しいが問題ないぞ。ここには魔眼比定派は少ないからそいつらを除いて説明してあるし、高位精霊が出てきたら立ち向かえっこないしな」


「そうか、でもなんで俺たちが来ると思ったんだ?」


「勘だよ。お前なら知り合いに挨拶くらいすると思ったからな」


「そうか、なら俺たちはもう行くぞ」


「ちょっと待て」


グライヤは自身の部屋を漁り袋のような物を渡してきた。


「これは?」


「これは、無限倉庫(アイテムボックス)って言ってなんでもしまえる優れものだ。まあ、かなり値は張るがな」


「ううん、こんなもの受け取れない」


「いいんだよ、ニーナ俺からの選別ってことで」


「なら受け取っておく。このお礼は必ずするからな」


「ああ、楽しみに待ってるぞ」


「じゃあ俺たちは行くからここでお別れだな」


「ああ、じゃあな」


「グライヤおじさんさようなら」


「ああ、じゃあなニーナ」


俺は〈転移眼〉を使い帝国付近の森へと転移した。



今回出てきた〈第三の眼(テルティアオクルス)〉は第三の眼をラテン語にしてそれをローマ字風に読んだものです。

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