表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある冒険者の漫遊記  作者: 安芸紅葉
第二章 友との出会い「深淵の森」編
36/358

第31ページ 31層から39層

少し短めです。


「やったか」

「まぁ楽にとはいかなかったけど、問題はなかったね」

「それにしてもあれが空間魔法か。いいもの視れたな」

「その見ただけで使えるようになるスキルずるいなー」


リッパーナイトが倒れた辺りを見ながら話す俺たちにサラとトマスが近づいてくる。

どちらも目立った怪我はなさそうだ。


『二人であれを倒すのね…』

「さすがですね」


褒められているのか呆れられているのかわからない顔だ。


「ですが、どうしますか?ボス部屋も墓だったのですが…」

「「『あ…』」」


結局俺たちは階段の途中で少し休憩し、続けて進むことになった。

トマスには悪いが、どうしても墓で野営は嫌だ。


階段を降りた俺たちは、予定通り休憩を取り、更に降りる。

31層は夜の草原だった。


「一気に変わったな」

『いい風が吹いてるわ』


確かに頬をなでる風が気持ちい。

サラは嬉しそうだ。

今までの空気は最悪だったからな。


湿った洞窟や、腐敗臭のする墓場とか。

風の精霊からしたら罰ゲームのようなものだろう。


「グルルル」

「さっそくお客さんか」


―・―・―・―・―・―


[シャドウウルフ]ランクC

夜に行動する獰猛な狼。

その敏捷力は獣型魔獣の中でもトップクラス。

夜闇に紛れ、人を襲う。


―・―・―・―・―・―


「グルッ!」

「確かに速い…が」


相手が悪かった。

俺もベンもその程度の速さならいくらでも対応できる。

サラもどうとでもなるようだ。


こいつが群れできたところでなんとかなるだろう。

と思っていたら本当に来やがった。

なかなかの連携で、めんどくさいが殲滅。


問題なく進んでいく。

階段までたどり着き、俺たちは更に降りていく。


どうやら31階からは夜の自然フィールドのようで、草原や森林、荒野などだった。

出てきた魔物は以下。


―・―・―・―・―・―


[ナイトパンサー]ランクB

夜に活動する豹。

高い敏捷力を誇り、空を飛ぶ竜種にさえ追いつくことが可能。

鋭い牙と爪、強靭な脚により狙った獲物は逃がさない。

群れを作らず活動する。


―・―・―・―・―・―


こいつが一番苦戦した。

なんと言っても速い。

距離を一瞬で詰められ飛びかかられる。

どうにか視認できるが防ぐのが精一杯で、よけれなかった。

一匹ずつしかでてこなかったのが救いだ。


―・―・―・―・―・―


[ダークホーク]ランクB

夜空の頂点捕食者。

夜であれば下位の竜種と渡り合えるほどの実力者。

夜闇を切り裂き、闇の魔力を発するが、魔法が使えるわけではない。


[シャドウイーグル]ランクC

夜に活動する鷹。

夜目が利き上空から地上の獲物を確認することができる。

自慢のスピードで相手を翻弄し捕獲する。


―・―・―・―・―・―


こいつらは魔法がなかなかあたってくれず苦労したが、どうにか居合抜きのカウンターで倒すことができた。

ひどいのはサラだ。

風を乱し、鳥を墜落させてから仕留めている。

飛んでいるというアドバンテージが逆に鳥たちの寿命を縮めていたような気になってくる。


―・―・―・―・―・―


[スカルスネーク]ランクC

アンデッド化した蛇。

ピット器官や、毒など生前の能力はそのまま使える。

耐久値を犠牲にした結果素早い動きが可能となっている。


[アンデッドスパイダー]ランクC

強力な毒を持つアンデッド化した蜘蛛。

糸と毒を駆使し、森の中で獲物を狩る。

捕食している光景はまさに恐怖。


―・―・―・―・―・―


フィールドが森林のようになってでてきたのがこいつら。

そんなに強くはないのだが、森という相性のいい立地によりかなりの強敵となっていた。

というかスカルスネークの毒は地面が溶けたのだがどういうことだ。


[シャドウフルフリーダー]ランクB

シャドウウルフを統率する個体。

群れのボスとして君臨し、他の群れのボスに勝ち続けたことにより進化した。

その戦闘力は通常のシャドウウルフとは一線を画す。


―・―・―・―・―・―


[ヘルハウンド]ランクA

闇を纏う大狼。

獰猛な性格で、同種の個体以外に会うと問答無用で攻撃する。

強靭な顎により獲物を噛みちぎり捕食する。


―・―・―・―・―・―


荒野フィールドがこいつらと、通常個体のシャドウウルフ。

シャドウウルフは群れで来るし、ヘルハウンドも倒れそうになると仲間を呼びやがる。

ヘルハウンドが5体来たときはけっこうな死闘になった。

ベンと俺で2体ずつ、サラが1体として戦ったが、正直危なかった。

竜種のように硬い鱗を持つわけでもなく刃が通るのでどうにかなった。

単体の力としては竜種の方が上であろうが、素早さ的には竜種よりも上だろう。

しかもこいつら、明らかに勝敗がついても諦めようとしない。

実際ランクも同じだしいい勝負をするのかもしれない。


ところでこの階層はアンデッドという種目の魔物はあまり出てこなかった。

獣系の魔物に重点を置いているようだったな。


しかし、だんだんと力が上がっている。

このダンジョンを4人で攻略というのは無理かもしれない。

未だ、奥へと続く妙な魔力の調査だけでもできればいいのだが・・・


自分たちの見込みが甘かったと反省しながらも俺たちはようやく39層の階段へとたどり着いた。


この状況だと40層のガーディアン戦はきついものになるかもしれないが、どうにか倒して今度こそ野営をしたい。

できるようなフィールドだといいのだが。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ