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とある冒険者の漫遊記  作者: 安芸紅葉
第十章 海の底の楽園「竜宮城と人魚姫」編
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第230ページ 水竜王

「お戻りになられたようですね」

「ええ、女王様。水竜王様の魔力も近づいております」

「ではいよいよですか」

「はいはい、饗竜祭の開幕でございますね」


頭上を飛び交う水竜様方を見ながら私が呟くと、私の世話役であり現在でも公私に渡り私をサポートしてくれているマーシャが言う。

既に老齢でありながらその威厳はいささかも衰えを見せず、私は頭が上がらない。


「準備は?」

「はっ!恙なく!」


私の質問に答えてくれたのは宰相トルーマン。

まだ女王として不足な私の仕事を支えてくれています。

彼がいなければこの国は今頃どうなっていたことか。


「では水竜王様が戻り次第開幕を宣言します」

「「はっ!」」


あの方も楽しんでくれればいいのですが。


---


「水竜たちの労を労い、一年の安寧を願う祭りか」

「クル」


国の上を飛んでいた水竜たちは、一際大きな竜が竜宮城へと飛んだのに従い全員が竜宮城へと消えていった。

あの巨体で入るとは思えずじっと見ていると、竜宮城に入る直前で竜たちが人へと変化していくのが見えた。

おそらく人化の術といわれる類のものだ。


「一度城に戻るぞ、アステール」

「クルゥ」


アルムという海底産の果物を食べながら竜宮城へと向かう。

噛んだ時にシャキッという食感といい見た目といい梨に似ているが遥かに甘い。

うむ、美味である。


門を警護している兵に手を挙げてから通りすぎる。

俺が混沌海女を倒した話が拡大して広がっているのか最近では大げさなくらいに敬礼を送られてくるから少し疲れる。


アレイモスが是非兵に稽古をつけてくれと言ってきたことがあったが、そんなことしたことないので丁重に断った。

もしやるなら模擬戦形式相手にするくらいしかできないが、それで全員に勝ってしまった場合更に大変なことになりそうだったし。


「おお、シュウ殿!」


そんなことを考えていたらアレイモスと遭遇した。

今からアマンダのところへ行くそうだ。

どうやらそこで水竜王との謁見があるそうで一緒にと言われた。

炎竜王とは初対面で火を噴かれたがまぁ大丈夫だよな?


「そういえばシュウ殿は炎竜王様と会ったことがあるそうですな」

「ん?ああ」


初めてここに訪れた時にそういえばそんな話もしたなぁと思いだす。

だが、このタイミングでこの話を出す意味はなんだろうか?

…嫌な予感がするぞ?


「あー実はですな…その…」

「なんだ?」

「水竜王様は炎竜王様と大変仲がお悪いようで…」

「…」


おい、何故それを今言った?

やばいのか?何かあるのか??


ジト目でアレイモスを見るとアレイモスは汗をかきながら目を逸らした。

そしてそのまま、俺たちは謁見の間の前に来る。


『水…何…!?』

『……!!』

「っ!?」


扉越しにでもわかるほど室内の魔力が高まりこちらへと向けられた。

俺はアレイモスの首根っこを掴み即座に飛びのく。

ちょうどそのとき、水の奔流が扉を破り、先程まで俺たちが立っていたところを通過した。


「おいおい…」

「な、なにが!?」


何が起きたかわかっていない様子のアレイモスを離し、部屋の中を見る。


こちらに手を掲げている青の衣をまとった女性と、その後ろで茫然と俺達を見ているアマンダ達の姿があった。

女性の後ろには同じく青の衣をまとった者が頭を抱えていたりする。


「ふむ、今のをかわすか。流石は炎竜王の加護を受けし者ということかえ?」

「竜王ってのはどいつもこいつも人を試さずにはいられないのか!?」


こうも理不尽な目に合う理由があるだろうか?

前回は縄張りを荒らしたということで…今回もそういう話か?


「許せ、人の子。妾はあの雄竜が嫌いなのじゃ」


加護を受け炎竜王の気配がしたから咄嗟に攻撃してしまったと言う。

なんて理不尽な!!


「水竜王様!お戯れはお止めくださいませ!」

「ほっほ、今代サグリアは彼の者を好いていると見られるの」

「好!?ち、違います!そんなこと!」


最近では落ち着いた様子が見られていたアマンダが顔を真っ赤にして慌てている。

それを微笑ましそうに見ている水竜王はその顔を真剣なものにしこちらを向いた。


「非礼を謝ろう。そして、その力を認め感謝しよう。アトランティカを妾たちの代わりに守って頂きありがとう」


水竜王が頭を下げるのと同時に、青の衣を着た後ろの者たちも頭を下げてくる。

あれが水竜達なのだろう。


「仕事でやったことだ」

「ほほ、其方も素直でないの」


水竜王は笑い、もう一度頭を下げる。


「挨拶が遅れたの、妾はアクンメンティ。水竜王じゃ」

「シュウ・クロバ、冒険者だ」


部屋の中に入り、差し出された手を握る。


《「水竜王の加護」を獲得しました》


おい、なんか増えたぞ。

黒葉周 18歳 男 

種族:半?半竜人

冒険者ランク:S

HP:11200

MP:∞

魔法属性:全

<スキル>

格闘術、剣術、槍術、棒術、弓術、刀術、棍術、投躑術、暗器術、斧術

身体強化、完全回復

馬術、水中行動、天足、解体、覇気、看破、危機察知、魅了、罠解除、指揮、並列思考、変則剣技、四足機動

耐魅了、耐誘惑、耐幻惑、恒温体

礼儀作法、料理、舞踊

<ユニークスキル>

天衣模倣マスターコピー完全なる完結ジ・エンド・オブ・パーフェクト識図展開(オートマッピング)天の声(アナウンサー)竜の化身(ドラゴンフォース)万有力引(エナジードレイン)千変万化(カモフラージュ)優しき死者達(ディアフレンズ)天は我が手に(グラスプウェザー)存在消去(ステルス)天地無用(バリアフリー)

<オリジンスキル>

魔法、全知

<称号>

「知を盗む者」、「異世界からの来訪者」、「武を極めし者」、「竜殺し」、「下克上」、「解体人」、「誘惑を乗り越えし者」、「美学に殉ず者」、「魔の源を納めし者」、「全能へと至る者」、「人馬一体」、「無比なる測量士」、「翼無き飛行者」、「竜の友」、「破壊神の敵」、「半竜」、「湯治場の守護者」、「妖精の友」、「底なしの動力源」、「戦闘狂(バトルジャンキー)」、「深淵へ至りし者」、「神の???」、「人を辞めし者」、「奔放不羈」、「千の貌」、「憤怒を乗り越えし者」、「死者を悼む者」、「魔工匠」、「蛸殺し」、「海賊王の友」、「南港の救世主」、「水蛇の契約者」、「天を統べし者」、「全てを…???」、「我が道を往く」、「存在しない存在」、「不道」

<加護>

「??神の加護」、「創造神の加護」、「破壊神の興味」、「戦と武を司る神の加護」、「知と魔を司る神の加護」、「生と娯楽を司る神の加護」、「死と眠りを司る神の加護」、「大海と天候の神の加護」、「鍛冶と酒の神の加護」、「炎竜王の加護」、「妖精女王の加護」、「水竜王の加護」(new)

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