表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある冒険者の漫遊記  作者: 安芸紅葉
第十章 海の底の楽園「竜宮城と人魚姫」編
250/358

第212ページ 精霊獣

契約が結ばれ、俺とオピスの間に確固たる繋がりができると同時に脳内に音声が響く。


《精霊獣・オピスとの契約を確認しました》

《条件を満たしたのでスキル「精霊魔法」を習得しました》

《スキル「精霊魔法」がオリジンスキル「魔法」に統合されました》

《スキル「天気予報」を習得しました》

《条件を満たしましたのでスキル「天気予報」がユニークスキル「天は我が手に(グラスプウェザー)」に進化しました》

《称号「水蛇の契約者」を獲得しました》

《称号「天を統べし者」を獲得しました》


久しぶりの大盤振る舞いであった。

天は我が手に(グラスプウェザー)」の効果は天候の操作が可能となると言うもの。

既に人の域は超えていたつもりなんだが、更に越えたらしい。


ただ、魔法で似たようなことはできた筈なので今さらな感はある。

魔法よりも消費が少なく気軽にできるということが利点ではあるが。


「妾と契約することで其方も安定することができたようじゃ。やはり似通っておるからかの?じゃが足りぬか…」

「何の話だ?」

「いや」


唐突にオピスが何か言いだしたがよくわからない。

俺が安定?

俺は安定していたと思うんだが?

聞き返してもオピスは面白そうに口を閉じる。

答えは聞けそうにない。


「ところで、妾たちのことについてもう一つ其方には教えておこうと思う」

「なんだ?」

「うむ。妾たち精霊獣は自然より生まれた精霊とは少し違う。いわば人工的に生みだされた存在じゃ」

「人工的に?」


精霊獣クラスを人工的に生みだせる奴なんているのか?

…まぁ一人心当たりはあるが。


「妾たちは神によって造られた」


違ったようだ。


「神々は絶大な力を持っているが、通常その力をそのまま振るうことはできぬ。それが古よりの定め。せいぜいが小さな奇跡を起こすか、自らの力の及ぶ範囲を管理する程度」


なるほど。

今まで地上において神が直接的な手出しをしてこなかったのもそういう理由か。


ただし、神が力を振るった事例もあるようだ。

地球においては黒死病が蔓延した時に神の奇跡が起きなかったことから神の存在が疑問視された。

こちらではそれがない。


それは願いによる権能の発露。

この世界の神々は人の真摯な願いによってその力を振るうことができるそうだ。

それにも例外と制約はあるそうだが、生物を滅亡させかねない場合などはその制約もクリアされ易くなっており過去に人々を救済したということもあった。


「しかしそれではもしもがあった場合にすぐ対応ができぬ。その為、神々の権能の一部を振るえるようにと造られたのが我々精霊獣じゃ」


例えばオピスの場合。

彼女の司る権能は、天候と癒し。

生と死を司る神と大海と天候を司る神によって生み出されたのが彼女なのだそうだ。


「故に我等の力は強大じゃ。普段は精霊王にその力を還元し、管理してもらっておる。その力が自然に満ちて生まれたのが精霊たちじゃ」


つまり精霊の大本ということなのか。

それは何とも壮大な話だ。


「それを何故俺に教える?」


契約者全員にそれを教えているとは思えない。

そんなことが公になっていればもっと知れ渡っていることだろう。

俺も魔法について調べた時に精霊についても調べたが、精霊獣という存在そのものもどの書物にも載っていなかった。


「お主は神々に注目されておるようじゃからの。教えておいた方がよいと思ったのじゃ」


それは俺の加護を見て思ったことらしい。

権能を振るえると言っても精霊獣が力を使うことはめったにないそうだが、それでも必ずないとは言えない。

最近は特に何が起こるか分からないからと、何を知っているのか真剣な顔でそう言い始めた。


俺は一応は理解したことにしてオピスと別れる。

彼女はこの島の祭壇に宿っている状態であり、契約したといえど俺に着いてくるわけではない。

また、特に忠誠を誓ったとかそういったことでもないためかなり自由なのだ。

言うなれば雇用契約と言った感じだろうか。


ただ、別れる前に一つの質問をした。

女神と呼ばれているのはお前か、と。

答えは否。

キャプテン達の存在は知っているが、詳しいことは知らないと。


それが本当かはわからないがこれについても話す気はなさそうだった。

さっきは面白そうにしていたが、この時彼女は顔を苦しそうに歪めていた。

何か理由がありそうだ。


「うむ!戻ったか友よ!」


地底湖へと戻った俺達にキャプテンが嬉しそうにする。

上から指す月光と幽霊船が見事にマッチしており怖ろしくも美しい光景だった。


甲板へと俺達が降り立つと、キャプテンは再び「出航!」と声をかける。

だが、今回船は海上を行くのではなく水中を行くようだ。

潜航を始める船に乗り、俺達は海中の旅へと繰り出した。

黒葉周 18歳 男 

種族:??半?人

冒険者ランク:S

HP:11200

MP:∞

魔法属性:全

<スキル>

格闘術、剣術、槍術、棒術、弓術、刀術、棍術、投躑術、暗器術、斧術

身体強化、完全回復

馬術、水中行動、天足、解体、覇気、看破、隠形、危機察知、魅了、罠解除、指揮、並列思考、変則剣技、四足機動

耐魅了、耐誘惑、耐幻惑、恒温体

礼儀作法、料理、舞踊

<ユニークスキル>

天衣模倣マスターコピー完全なる完結ジ・エンド・オブ・パーフェクト全知眼オールアイ識図展開(オートマッピング)天の声(アナウンサー)竜の化身(ドラゴンフォース)万有力引(エナジードレイン)千変万化(カモフラージュ)優しき死者達(ディアフレンズ)天は我が手に(グラスプウェザー){天気予報(new)}(evolution)

<オリジンスキル>

魔法(+精霊魔法)

<称号>

「知を盗む者」、「異世界からの来訪者」、「武を極めし者」、「すべてを視る者」、「竜殺し」、「下克上」、「解体人」、「誘惑を乗り越えし者」、「美学に殉ず者」、「魔の源を納めし者」、「全能へと至る者」、「人馬一体」、「無比なる測量士」、「翼無き飛行者」、「竜の友」、「破壊神の敵」、「半竜」、「湯治場の守護者」、「妖精の友」、「底なしの動力源」、「戦闘狂(バトルジャンキー)」、「深淵へ至りし者」、「逸脱者」、「神の???」、「人を辞めし者」、「奔放不羈」、「千の貌」、「憤怒を乗り越えし者」、「死者を悼む者」、「魔工匠」、「蛸殺し」、「海賊王の友」、「南港の救世主」、「水蛇の契約者」(new)、「天を統べし者」(new)

<加護>

「??神の加護」、「創造神の加護」、「破壊神の興味」、「戦と武を司る神の加護」、「知と魔を司る神の加護」、「生と娯楽を司る神の加護」、「死と眠りを司る神の加護」、「大海と天候の神の加護」、「鍛冶と酒の神の加護」、「炎竜王の加護」、「妖精女王の加護」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ