表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある冒険者の漫遊記  作者: 安芸紅葉
第六章 迫り来る脅威「王都星天会議」編
117/358

第96ページ 王都到着

時間がなくて短めになってしまいました。

すみません。

次回からは少し長めにする予定です。

…予定です。

「ようやく着いたな、ここがマジェスタ王国王都サンデルスだ」


街の周りを外壁が囲み、王都の中の様子がここからは見えない。

しかしその賑わいは、外壁の外にまで伝わってくる。

何故なら、


「多すぎないか?」


街に入ろうとする旅人や商人が、順番待ちをしており、その行列は数えるのもばからしくなるくらいの長さ。

一体これは何時間待ちになるんだろうか?


「おかしいな。確かに、王都の人の出入りは激しいが、これは多すぎる…」

「ですな」


どうやらこの人の多さは、辺境伯たちから見ても異常なようだ。

運が悪かったのか。


「少し前に行ってみてきてくれ」

「はい、お館様」


辺境伯がお付きの騎士の一人に指示を出すと、その騎士は小走りに前の方へと走っていた。


少しして戻ってきた騎士が言うには、どこかの貴族が大勢引き連れて訪れた為に、その入街手続きに時間がかかっているそうだ。


「会議に参加する貴族でしょうか?」

「だろうな。となると…東のアレか?」

「おそらく、そうでしょうな」

「東のアレ?」

「ああ」

「東のブリシュナー辺境伯です」


ブリシュナー辺境伯は、東を統治する貴族で、王国でも有数の資源力を誇る。

その理由としては、東に多数ある鉱山の存在。


王都の鉱石事情でナンバー1のシェアを誇っており、ブリシュナー辺境伯の財力も王国有数なんだそうだ。


悪い人ではないんだが、有り余る財力を普通に使うことで有名であり、その指全てに高い指輪が嵌り、とても趣味の悪い格好であるがかけられている金額は一つの町の年予算にも匹敵するという話があるそうだ。


「へー?」

「毎回こうなんだが、金をふんだんに使い自分の世話をする侍女やら、身辺を守る騎士、正妻はおろか側室やその子供たちも連れてくるんだ」

「なんだそれは…」


なんという無駄遣い。

それがいいと思っているのだろうか?

あまり関わりたくはない人種であることは間違いないな。


「おや?ラッセン辺境伯ではないですか?」

「ん?おお、クインテス辺境伯!お久しぶりです」

「左様でございますな。辺境伯もお元気そうで」

「そちらも」


律儀に順番待ちをしていると、ラッセン辺境伯と同い年ぐらいの身なりのいい男性が話しかけてきた。


「紹介しよう、こちらクインテス辺境伯だ。南の領地を持っておられる」


クインテス辺境伯は、褐色の肌をしており、金の短髪で濃い顔をしておられる。

聞けば南の港町に本拠を構えているそうだ。


「しかし、これはどういうことですかな?」

「どうやらブリシュナー辺境伯のようで」

「なるほど」


クインテス辺境伯も、行列の理由が知りたくて自ら出てきたそうだ。

馬車はまだ後方にいるらしい。


どうせならということでラッセン辺境伯の馬車に入ってお話するそうだ。

この二人は、歳が近いということもあり仲がいいようで、同じ辺境伯同士積もる話もあるそうだ。


どうせなかなか動きそうにないからと、俺も自由にしていいと言われたが、そう言われたところで動く理由もない。

まさか、王都に空間魔法で勝手に入ってしまうわけにもいかないし。


結局この日は、何もせずただ順番待ちで終わってしまった。


会議は、参加者が全員着いて二日後に行われる。

それまでに一度王城に顔を出し、着いたことの報告と、王に謁見をしなければならないそうだ。


これには俺は着いていかなくてもいいということなので、会議に呼ばれるまでは王都観光をすることにする。


王都に入る際に、アステールを見て一騒ぎ起きそうな感じもしたが、どうにか騒ぎにならず、俺たちは無事に王都入りを果たした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ