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とある冒険者の漫遊記  作者: 安芸紅葉
第六章 迫り来る脅威「王都星天会議」編
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第95ページ プロローグ

星天会議。

それは、マジェスタ王国初代国王の時代から伝わる会議である。


全ての王族、侯爵家以上の当主または代理人、全閣僚及び軍幹部、そして、王国の力の象徴たる七星剣を一度に召集する王勅令による絶対強制召集会議。

この会議に不参加するということは、自ら役職を辞退することと同義なのである。


しかしながら、そんな会議であるからこそこの会議は特別であり、建国より数えてもあまり行われていない会議であり、それが何故か近年では多い。


このメンツが一堂に会するということは、王国の一大事であると同時に、もし万が一この会議が行われている場所に襲撃などあれば、王国の重要人物全員が一斉に危機にさらされることになる。


だが、そんなことは起きない。

起きたとしても問題はないと言える。


まず、この会議が行われるのは王城最上階に存在する星天の間と呼ばれる大ホール。

ここは、星天会議の時以外は特別な鍵により封印されており、開けることができるのは現国王唯一人である。


また、王宮魔導師、王宮魔法師の仕事の一つに、王城及び王都周辺を囲む大結界の維持というものがあり、これは初代から続く仕事であった。

この大結界が破られたことは、過去に一度としてない。


軍や魔物による襲撃は大結界によって阻まれる。

会場で待ち伏せすることもできない。


そして何より、会場には七星剣がいる。

彼ら七人は、王国が誇る最高戦力であり、七人が集まっているところに襲撃などするのは自殺志願者であるといえる。


七つの星が集まりし時、その光は魔神さえも退ける。


建国より伝わる言葉。

これは初代国王の元に集った七人の勇者によって世界が救われたことに起因する。


---


マジェスタ王国初代国王にして初代勇者。

ハジメ・マジェスタ・フォン・アッシュフィールドと、六人の仲間。


神により召喚され、魔王を討ち、魔神を封印せし勇者たち。


マジェスタ王国を建国し、その後すぐに息を引き取った初代国王。

国王亡き後も、その子どもを支え、国を守り続けた六人の勇者たち。


誰よりも優しく、どんな怪我や病気を癒すことのできた聖女。

誰よりも賢く、神の如き魔法を使うことのできた賢者。

誰よりも厳しく、どんな魔物をも寄せ付けなかった戦士。

誰よりも勇敢で、未知の世界に挑み続けた探究者。

誰よりも気まぐれで、何者にも縛られなかった大魔導師。

誰よりも器用でありながら、誰よりも不器用であった勇者の親友にして世界最巧の魔工匠。


そして。

誰よりも強く、誰よりも明るく、誰よりも人を惹きつけた初代勇者。


この七人を讃え、人々は彼らを七星剣と称す。


マジェスタ王国王国記より-


---


そんな絶対安全難攻不落でありながら、中にいる人物たちが揃いも揃って曲者揃いの難敵揃いという伏魔殿に、今ひとりの冒険者が足を踏み入れる。

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