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とある冒険者の漫遊記  作者: 安芸紅葉
第一章 初めての異世界「辺境の街」編
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第9ページ テンプレ的展開

「おや、早かったんだね!」

「荷物が増えたから一旦置いておこうと思ってな」


宿屋に戻った俺をマーサが迎える。


「そうかい!別料金になるけどお昼を食べて行ったらどうだい?」

「ああ、いただくよ」


自室に荷物を置き、食堂で昼食をとる。

ここの料理はいつも素晴らしい。


---


昼食を食べ終えた俺はギルドに来ていた。

討伐系の依頼はEランクからしかないようで今の俺では受けられない。

雑用系と採取系をこなしてさっさとランクアップしよう。

GからFへのランクアップはGランクの依頼を10件こなすことなので早ければ一週間も経たずにランクアップするだろう。


「これを頼む」

「こんにちは、シュウさん。薬草採取依頼ですね。ギルドカードをお願いします」

「ああ」

「報酬は採取してきていただいた薬草の量と質によって決まりますのでお気を付けください」

「わかった。この薬草が多く生えているのはどこになる?」

「ここからですと南門から出てすぐになるネレル森林が1番かと。魔物も出ず安全ですので」

「ありがとう」

「お気を付けていってらっしゃいませ」


受付を担当してくれたのはレイラだった。

昨日よりも親しげであったが特に不快感はない。

情報も得られたところでギルドを出ようとしたところで


「おい小僧!今からお使いかー?」

「ワハハハハ!」


後ろから声をかけられた。

なぜこういう奴らは大人しくしておけないのだろうか。

俺は振り向こうとしてやめて、そのまま出ていこうとする。


「無視すんじゃねぇよ!」


が、やはり無理だったようで後ろから肩を掴まれ強引に振り向かせられた。

力が強くイラッとしたので掴まれていた手を取り関節をきめてやる。


「い゛っあ゛っ!?」


男は何がなんだかわからないようで苦痛を浮かべる顔を向けてきたが、冷たい視線を送ってやると怒りで顔が赤くなる。

それなりに鍛えているようではあったが暑苦しいというのが相応しいだろう。


「てめぇなにしやがんだっ!」

「リーダーを離せっ!」


おそらく男の仲間であろう奴らが俺の周りを取り囲んでくる。

さてどうするか…


「ギルド内での揉め事はやめてくださいっ!!」


後ろからレイラが大声をあげてくる。

一部始終を見ていたようで一瞬だけ俺に案じるような視線をよこした。

俺は素直に男の腕を離してやる。


「で、何か用か?」

「てめぇ俺が誰だか知ってんのか!?」

「知るか」


正直に答えると男の顔がますます赤くなり小刻みに揺れ始めた。面白い。


「表でやがれガキがっ!!」


やれやれどうしてこうなった。


---


俺が表に出ると男たちと野次馬希望のやつらがぞろぞろとでてきた。


「俺らに恥かかせてただで帰れると思うなよぉ!」

「俺は何もやってないと思うのだが…」

「うるせぇ!やっちまえお前らぁ!!」


男は背負っていた大剣を引き抜くと上段に構えたまま考えなしに突っ込んでくる。

一目見てこいつに視る価値はないと判断し、大剣を振り下ろそうとする男の懐へと逆に入り、顎に一発見舞う。

男はこれで終わりだった。

脳を揺らされた男は仰向きに倒れる。当然持っていた大剣も一緒に倒れるわけでガンっというなんとも間抜けな音を立てて男は気絶した。

刃部分が当たらなかったのは幸運といえるだろう。


「…いや弱すぎるだろ」

「てめぇよくもやりやがったな!!」


男の仲間もむかってくるが、大差ない。

最初の男が突き出してきた剣をかわし手首を捻ってやる。

足を払い転んだ男の腹を踏みつけ二人目終了。


後ろから飛びかかってきた男を避けると同時に掴み、勢いを利用して投げる。

これで三人目と今向かってくる予定だった四人目を止める。


そこまでしたところで後ろから火が飛んでくる。


「…ほう?」


後ろを振り向くと、男の仲間の一人でローブを来た男がいた。

どうやら魔法使いだったようで今のはこの男の火属性魔法のようだ。


そこで俺は予定を変えた。

さっさと終わらせて薬草採取に行く予定だったが、この男の魔法を視ることにする。


「どうした?終わりといわけではないだろう?ほら待ってやるから次を撃て」

「く、くそっ!火よ!彼のものに一撃を!〈ファイアボール〉!!」


野球ボールほどの火の玉が飛んでくる。

スピードもそれほどではないが、これは術者の問題なのだろうとわかる。

余裕で避けて用済みとなった男に手のひらを向け


「火よ、彼のものに一撃を〈ファイアボール〉」


身体から何かが少し抜ける感覚と共に先ほどの男のものの倍はありそうな火球が飛んでいく。

男は必死に避けようとするがスピードも段違いであり、腹にぶち当たりそのまま意識を失った。


「ひっひぃっ!」


先ほど投げた三人目と当てた四人目に視線を向けるともう戦意はないようで腰を抜かしている。

周りを見るとみんな驚いたような顔。その中にはレイラの姿もある。

俺の視線に気づいたレイラがまた何か案ずる視線を送ってきたが俺は肩をすくめて南門に向け歩き出した。



黒葉周 17歳 男

冒険者ランク:G

HP:10000

MP:5000

魔法属性:全

<スキル>

体術、棒術、剣術、槍術、弓術、光属性魔法、馬術、火属性魔法(new)

<ユニークスキル>

天衣模倣マスターコピー完全なる完結ジ・エンド・オブ・パーフェクト全知眼オールアイ

<称号>

「知を盗む者」、「異世界からの来訪者」、「極致に至る者」、「武を極めし者」、「すべてを視る者」

<加護>

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