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part3

続きです

「で、どうやって死神を倒すの?」

星歌が笑いながら話しかけてきた。こういう話題がなければ、俺は話すことができない。なぜなら、コミュ力が低いからだ!

「え、と。まず武器を探さないと、どうにもならないかな」

あれ? でも、結構話せてる感じがする。もっとテンパるかと思ったけど、なかなか話せる。むしろ、めちゃくちゃ話せてる! ……気がする。

「武器ですか。でも私、使ったこととかないよ? 銃とか、剣とか」

「俺もだよ。というか、地球で武器使ってる人なんて、ごく一部の人くらいでしょ?」

実際に見たことはもちろんない。動画サイトなどではたまに見かける程度にしか知らない。

「その武器がこの世界にあるんだよね。なんか、怖いな。えへへ」

星歌も怖いんだろう。顔が引きっつっている。実のところ、俺自身もうまく表情が作れていないと思う。こんな時に、掛ける声など見つからず、ただ黙って歩いた。ほんとに静かな時間が流れている。歩いても歩いても、風景はあんまり変わらず、ずっと廃墟のような場所が続いている。

「ごめんなさいごめんなさい! 殺さないで!」

沈黙を破ったのはそんなセリフだった。なんか、似たようなことがあったような。

達也と星歌は顔を見合わせ頷くと、声のした方へ駆け出した。



「おいおい。逃げんじゃねえよ。ああん?」

こわもての男が僕に迫ってきている。

「ごめんなさいごめんなさい! 殺さないで!」

ここで死んじゃうのかな? 僕。嫌だ、死にたくない。助けて! 誰か。

「ななかまど、ゆうたってゆうのかぁ。じゃあな、ゆ、う、たくんっと――あ? 誰だてめぇ?」

横から飛んできた、この男の足は、僕に届くことなく、颯爽さっそうと現れた少年に止められていた。

「お前、何してんだよ? こんな状況なのに、なに仲間減らそうとしてんだ?」

僕の前に現れた少年は、僕と同じくらいの歳に見えるのに、こんなにも威圧いあつ的で、僕を襲ってきた男より怖く見えてしまった。

「てめぇこそ、何止めてくれちゃってんの!」

足を戻し、今度は右手で殴りかかってくる。だけど、少年はいともたやすく受け流す。

「おぉおっと!? ぐへっ!」

男は勢い余って転んでしまった。これには僕も笑いをこらえるのに必死だった。

「――ぷぷっ!」

ついつい、声が漏れてしまった。

「てめぇ! 笑いやがったな! ぶっ殺してやるっ!」

「だからさぁ。仲間減らしてどうすんだって言ったけど聞いてなかったのかよッッ!」

回し蹴り……すごい。

彼の放った回し蹴りが男のほおに入り、男は地に伏せた。

「あぁ、やっちまったか。………ん? こいつ、銀行強盗じゃねえか!」

「んあぁ? 銀行強盗がなんだ? 俺は確かに強盗だが?」

この人たちは面識があるらしい。

とそこへ

「ちょ、早すぎるよ、達也くん」

息を切らした、女の子がやってきた。随分可愛らしい子です。

「……あぁ? あぁ……」

少年――達也と呼ばれる人は――何か考え事をしているように見えます。

「あ、あの? 達也さん? 助けてくれてありがとう」

「…………」

反応がありません。ただの屍の……ダメだ。恩人に対してそんなこと考えちゃ。

「……んあ? 悪い。聞いてなかった」

「達也くん。考え事?」

「まぁ、そんなとこ。ただ、ちょっとおかしくなりそうだ」

あなたは元々、頭がおかしいほど、お強いです。

「さっき、殺人って言ったよな?」

「う、うん」

「さ、殺人っ!?」

僕もついつい驚いてしまいました。そういえばここに集まっているのは、全員なにかしら悪いことをした人だとかなんとか。

「それでさ。殺したと思っていたやつは、コイツなんだ」

そう言って、達也は強盗を指差した。

「あぁ? ……あっ!? てめぇは俺に蹴り入れたやつじゃねえか!」

強盗の方も身に覚えがあるようです。

「お前。死んでないのか?」

「死んでたら、死んでるかどうかもわかんないんじゃないの?」

それは最もな意見です。

「でもさ、このゲームの趣旨は、罪をなくすとかで、現実に生きてる人にしか意味ないだろ?」

「それもそうですね。つまりこの人は生きていたことになりますよ?」

僕なりにまとめてみたところ、不思議そうにする人が二人。

「けど、それじゃ、おかしいんだ」



おかしい。死んでなんじゃ、俺の自身の罪がなかったことになる。なのになんでこのゲームに参加させれてるんだ?

「俺は、殺してないんじゃ、このゲームに参加している意味がなくなる」

「あ、確かにそうだね。達也くん何もしてないことになるもんね」

意味が理解できない。このゲームの支配者は何を考えてるんだ? ATMや、星歌の万引きも、何か強制的に俺たちを巻き込んでる感じがする。偶然じゃない。もしかしたら、目の前のメガネの少年も……?

「ねぇ。ななかまど、ゆうたくん?」

「はい? なんでしょうか?」

「君の罪は何なんだい?」

あって間もないが、質問せずにはいられない。

「僕の罪は、よくわかりませんが。僕のパソコンをハッキングして、なにかやられたようです」

あれ、おかしいな? これまでが偶然じゃなかったら、ななかまどくんも、何かに当てはまる存在だと思ったんだが。

「ですが、僕は基本的に、安全な動画サイトにくらいしかアクセスしないんですけど、なぜか、ハッキングされちゃったんで、僕もびっくりしましたよ」

安全な動画サイトにしかアクセスしてないのになんでハッキングされるんだ? これも、明らかにおかしい。

「君も俺たちと同じ種類の人なのかもしれないな」

強制的に罪を作らされた人間。

「どう言う意味ですか?」

「いや、気にしないでくれ。それより俺たちとくる気はないか?」

「別にいいですよ。一人でいてもまた襲われそうですし」

「ありゃ? 知らないあいだに仲間増えてる」

「おう! 仲間になった裕太ゆうた君だ」

「よろしくお願いします。七竈ななかまど裕太です」

「あーうん。私は七姫ななき星歌です」

「俺は、羽島はじま達也だ。よろしく」

「はい、よろしくです。あ、武器系のことならなんでも聞いてください。大体の使い方はわかると思うので」

達也と星歌は、顔を合わせたあとガッツポーズした。


よろしくお願いしますなのです

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