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狂愛  作者: AGEHA
7/12

第7話

改稿しましたが殆ど変っておりません(>_<)

また別の機会に頑張ります……!

 『お父さん、どこ行くの?』


 どっか行っちゃうの?


 『柚ちゃん“お父さん”じゃないの』


 お父さんじゃ、ない……?


 『もうあの人は柚ちゃんの父親でもなんでもないのよ』


 ……ナニソレ


 『……そういう事だから、ばいばい柚姫』


 ヤだ


 待ってお父さん


 待って、待ってよ


 『必ず……帰ってくるから』


 とお父さんは私だけに耳打ちして何処かへ行ってしまう。

 私は声も出せずに真っ暗な中でお父さんの手を探す。



 置いてかないで



「―――待って……!」



 勢いよく開けた瞳にうつるのは幾度も見た自分の家の天井ではなく、というかそもそも天井でもなく


「大丈夫ですか?」―――と優しい瞳を揺らしながら聞くロイだった。


 ……って

「なんでロイ!!?」

「酷く魘されてましたよ、悪い夢でも見たんですか?」

「人の話を聞こうよ」

「はい、コーヒーです」

「……」


 ……普通コーヒーは食後よね?

 ま、いっか。


 ……あの夢久々に見たな……最近は何の夢も見てなかったのに。

 私が俯いて何も話さないで居ると、ロイは長い睫毛を伏せてコーヒーをすすりながら薄い唇を開いて言った。


「……何の夢を見たんですか?」


 え


 何のって……


「何のと言われましても、ねぇ……」


 父親が外で女をつくって出てった夢?

 そして結局帰ってこなかったと言う……

 ……あ、自分で言ってて悲しくなってきた。


 考えたくもないのになんでそんな事聞くの?


「と、とにかくロイには関係の無い事だから――」

「……関係が無い?」


 どうして、という表情をしてロイは私を見つめる。


「こんなにも貴女が好きなのに?」


 違う


 ロイがそんなに愛おしそうに見るのは

 そんなに苦しそうに見るのは


「……私じゃない、よ」

 

 だって違うんだもん


「え?」

「私は――――実羽さんじゃないんだよ」

 

 ロイの瞳は“私”を見ていない。

 ロイは私を一度も――――

 

「……分かってます、そんな事位」

「分かってない!! ロイはまだ実羽さんを想ってる、実羽さんの事が好きで好きでたまらな――「黙って下さい!!」


 “私”として見た事なんか無いんだ。


 ……ホラまたこの表情

 苦しそうで哀しそうな


「どうして嘘つくの……結局誤魔化してるだけじゃん」


「……いい加減にしないと無理矢理黙らせますよ」

「……!」


 ……ヤバイ ロイの顔がどんどん近付いてき――――


「……姫!!」


 ……はい?


「テメェ……何してんだよ」

「別に……まだ何もしてないです」


 いやいや、そうではなくて


「……次はルカ?」


 意味分かんないと付け足して言ったら二人は黙り込んでしまった。

 その沈黙を突き破るかの様に


 ――ピンポンパンポン――


 何かの放送が流れた。


 ――ヴァンパイア種族のロイ様とルカ様、今すぐ会議室へ来てください――


 へぇ放送とかこの世界にもあるんだー

 ……じゃなくて!!


「アンタ等何かしでかしたの?」


 放送で呼ばれるなんて!


「ヤバイ……かもな」

「多分バレましたね……」

「……どこに隠しカメラ仕込んでたんだか」


 訳の分からない事を話している二人。

 終いには私の存在が無かったかの様にして


「怒られにでもいきますか」


 などと言って出て行った。


「……い意味わかんねぇアイツ等……」


 ってか勝手に入って勝手に出てくってどんだけ失礼なんだ……!

 礼儀作法を分かってない。

 後で殴ってやる……(ルカのみ)


 私は知らなかった


        ◆ ◆ ◆


   「……さぁ罰を受けてもらおうか」

   「ロイさんは……また“ヒメ”を好きになってしまったのですね」

   「アイツ等は……馬鹿だ」

   「……あら、もうすぐ来ますよ、レン様」


   「二人のpenalty者が」


 


 こんな会話がこの城内であったなんて。





 ※penalty……罰※



     *



 ~ロイside~


 ヒメの言ってた色々な言葉が頭の中でこだまする。


 『私は実羽さんじゃないんだよ』


 『ロイはまだ実羽さんを想ってる』


 『結局誤魔化してるだけじゃん』


 考えれば考える程頭が割れる様に痛い。

 僕が愛してる人はだれ?


 ヒメ? それとも“ヒメ”?

 柚姫? それとも実羽――――?


 そんな事を考えてると声が隣から聞こえた。


「――――ロイ」

「……なんですか」


「姫の事、本気?」


 答えることが……できなかった。


「本当に本気なの?」


 だって分からないから。

 イヤ本当は分かってるのかもしれない。

 ……だけど


「本気です」


 そう言うとルカは少しクッと喉を鳴らして笑った。

 そして一瞬の内に真剣な表情に戻る。


「でも俺、……あげないから」

「……物じゃないと言ったのは貴方でしょう」

「物じゃないよ? けどね俺は本気だから言ってるんだよ」

「……どこが本気なんですか」


 そう呆れながら言うとルカは僕の蝶ネクタイを思いっきり引っ張った。


 そして


「本気だけど」


 そう一言言った。


 背筋が凍りつく様な劣等感。


 ズルイと思った。

 そんなに本気になれる人が居て。

 そんなに夢中になれる人が居て。


 そんな僕の感情もお構いなしに蝶ネクタイから手を外したかと思うと、ルカは着いたらしい会議室のドアノブを持ち低い声で言った。


「どんな罰を受けたとしても、俺は姫を


……絶対守る」


 ルカが呟いた瞬間合った瞳には唖然とした自分が映っていた。


 決意した様な瞳―――


「失礼します」


 そう言って会議室へ入ったルカの姿は僕のこんな醜い姿とは比べられない程、




 輝いていた。



 ~ロイside 終~



      *




 ~ルカside~


 ――――

 ――


「……は? そんだけでいいの?」


 レンに疑心の瞳を向けて言ったのは紛れもない俺。

 ロイも信じられないと言った表情でレンを凝視している。


 だって


「人間界の女の子を一人連れてくる、だけですか?」


 そう。

 今ロイが言った様に“罰”が『人間界の女を連れてくる』事だけだったから。


「そもそもなんでまた人間が必要なの」


 そう聞くとレンは鋭い瞳で俺を見てきた。


「……お前には聞く権利等ない。それに罰がこの位で済んだ事を俺に感謝しろ」


 ……?                ・・

 罰がこの位で済んだ事を俺に感謝しろ? レンに?


「……どういうこと……」

「……どっこらせっと! お前等はさっさと人間界に行って来い」

「はい、でもどんな女の子を連れて来ればいいですか?」

「そうだな……まぁロイが気にいった奴でいーよ☆」


 意味が分からない。

        

 もしかしてレンはあの人に―――


 伝えてない……?


「分かりました、では行きましょうルカ」


「……」


 ――バタン――



        ◆  ◆  ◆


       「……行かれましたね」


       「あぁ」

       「本当に良かったのですか?」

       「……何が」

       「秋山様にお伝えにならなくて」

       「……いーんだよ」


       「依怙贔屓(えこひいき)はいけませんよ? レン様」


       「別に……依怙贔屓をしているつもりではない。

        アイツ等は……俺の玩具なだけ」


       「ふふ、相変わらず意地が悪いのですねレン様は」






       「さあゲームの……始まりだ」

……ごめんなさい!!!


やっぱりスランプです……(´・ω・`)

書かなければ良かったものを……


スランプじゃなくなった時に編集してみます!

楽しくもなくなる文章力ですみません……↓↓(ToT)

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