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観音寺城の戦い

「あぁムカつく。あのヘキサゴンファミリー、マジでムカつくわ。常に勃起してる恒興、そう思わない?」


「なんで私が常に勃起してることになってるんですか。バイアグラ中毒か。『常に起きてる恒興』からもっと悪化してるじゃないですか」


「男ならいちいち細かいことを気にするんじゃないわよ、器の小さい男ね。小さいのはアソコだけにして欲しいわ」


「べつに小さくないですから」


「じゃあ見せてみなさいよ」


「嫌ですよ。そんな趣味ないですから」


「あっそ。ま、嫌がるのも無理ないわね。それにそんなお粗末なものを見せられても、こっちがリアクションに困るわ」


「ほっといて下さいよ。それより何ですか、そのヘキサゴンファミリーって」


「そんなの、六角家のことに決まってるじゃないの。六角家を英語に訳すとヘキサゴンファミリーになるでしょ」


「あぁ、そういうことですか。ていうか、なんで英語に訳す必要があるのか分かりませんが」


「そういえば、六角家の当主って誰だっけ? 島田紳助?」


「それはヘキサゴンファミリーのボスだった人ですね」


「合ってるじゃないの」


「合ってませんよ。島田紳助はクイズヘキサゴンの司会者で、大威張りで番組を仕切ってレギュラー出演者たちを手なづけていた人ですからね。番組名にちなんで彼らはヘキサゴンファミリーと呼ばれて、島田紳助はそのヘキサゴンファミリーのボスだったんですよ」


「ふーん」


「ですがヘキサゴンファミリーの女性に手を出したり、暴力団との繋がりがあったとかで、とっくに芸能界を引退してますけど」


「そうなの?」


「そうですよ。ていうか、そもそも六角家なんだから当主が島田紳助のわけ無いでしょう。苗字は六角に決まってますよ」


「じゃあ当主は誰? 六角精児?」


「相棒かよ」


「ちょっとアンタ。殿のアタシに向かって『かよ』っていうツッコミは無礼じゃない?」


「すみません。あまりにもひどいボケだったので、つい口が滑りました。六角家の当主は六角義賢・義治父子にござりますな」


「あら、そう。こうなったら六角だけに、鉄砲でメッタ撃ちにしてハチの巣にしてやろうかしら」


「確かにハチの巣は、六角形のハニカム構造をしてますけどね」


「それに、だいたい何なのよ、六角って。どんな苗字してんだ。ベンゼン環かよ」


「まぁベンゼン環は六角形をしていて、別名『亀の甲羅』と呼ばれたりしてますからね。有機化学の基礎中の基礎ですね」


「でもアタシは六角より八角の方がいいわ」


「それだと、中華料理の香辛料になっちゃいますね」


「中華っていえば、六角家っていう家系ラーメンがあったわよね」


「残念ですが、もう破産しちゃいましたね。一時期はコンビニにカップラーメンとか置いていましたけど」


「じゃあやっぱり八角しかないわね。八角って言ったら、アタシ何だか豚の角煮が食べたくなってきちゃったわ。お兄さん、注文いいかしら。豚の角煮丼を大盛りで。あと、ビールも貰おうかしら」


「ここは中華料理屋か。そんな注文受けられるわけないでしょ」


「何でよ、恒興のくせに。豚の角煮くらい作れないでどーすんのよ」


「この時代にそんな料理、誰も作れませんよ」


「つくづく使えない男ね。ていうか、なんで中華料理の話になってんのよ」


「アンタが言い出したんだろ」


「そんな事より、アタシはヘキサゴンファミリーが気に入らないって言ってるのよ。この際だから攻め込んじゃってもいいわよね」


「いいか悪いかは別にして、六角の居城といえば観音寺城に御座ります。攻め落とすには骨が折れましょう」


「観音寺城かぁ……ていうか、何なのよ観音寺城って。寺か城かハッキリしなさいよ」


「どう考えても城でしょ」


「ちなみに観音っていえば、カメラとかプリンタで有名なキャノンの社名は観音に由来してるのよ」


「そうなんですか」


「そうよ。あと、キャノンの正式名称はキャノンじゃなくてキヤノンだから。ヤは大文字だから」


「へー、気付きませんでした」


「きゃのん、って読むくせに、キヤノン、って書くのよ。いったい何のこだわりかしらね。バカじゃないの?」


「あーあ、バカって言っちゃったよ。ていうか、戦国時代と関係ない話をしないでもらえませんか。紛らわしいので」


「そんなの今に始まった話じゃないでしょ。それに、ちょっとはマトモな情報を入れとかないと読んでる人に悪いじゃないの」


「どうせ誰も読んでませんよ」


「まぁね。やっぱキャスティングが良くないわよね。織田信長が巨乳美少女とイチャイチャしながら天下統一に向かうストーリーにしとけば良かったわ」


「それもどうかと思いますけどね」


「ま、とにかくアタシはこれから六角家を攻めるわよ。モンキレンチでギッチギチに締め上げてやるんだからーっ」


「もしかして六角ボルトか何かと間違ってませんか? 大丈夫です?」


「大丈夫よ。アタシ、昔ながらのヘックス戦には慣れてるからね。ゲーム『信長の野望』の初期の頃は、戦闘といえばヘックス戦だったんだから」


「そうですか。じゃあ安心ですね。って、なるかー!」


「大丈夫よ。もしヤバくなったら、ダイ・ジョーブ博士の手術を受けるから」


「いつの間にかパワプロの話も混ざってる……」

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