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雑記(1)

……んなわきゃ無い、と。


「うつけ者」とは「バカ者」とか「愚か者」という意味の言葉であって、(うつ)とか全く関係ありません。

ま、この時代には、まだ鬱なんて言葉自体が存在しないしね。


ところで、この「うつけ」という言葉、現代ではほとんど使われていない。(もしかすると、名古屋あたりの方言として残っているのかも知れないが)


ちなみに大河ドラマなどでは「この、たわけ者」なんて言葉もよく使われる。

「たわけ者」も「うつけ者」も意味としてはほぼ同じと思ってよいだろう。


織田信長が若い頃に周囲から「尾張の大うつけ」と呼ばれていたことは有名な話だが、実際の彼は決して「うつけ」などでは無かった。

その事は、後の歴史が証明している。


信長はその奇行のために、発達障害だったという説もあるようだが、どうも僕にはしっくり来ない。

やはり信長の一見奇行とも思える行動は、彼が持っていた強烈な個性の現れと見るべきだろうと思う。


ある血液型論者は、織田信長はB型、豊臣秀吉はO型、徳川家康はA型だったと推測している。

言われてみれば、確かにそんな気がする。


僕の経験から言うと、いい意味でも悪い意味でもB型には奇人や変人が多い。

B型に常識は通用しない(偏見)。


だが奇行と言っても、Wikipediaを見る限り、具体的に書かれている内容は、若い頃に「異様な見た目の服装で街を歩き、栗や柿、瓜を食べながら歩いた」ことと「父の葬儀の際には、位牌に向かって抹香を投げるという暴挙に出ている」ことの2点だけである。


後者のエピソードについては、後に本編で取り上げようと思っているので、ここでは触れない。


前者については、言い方を変えれば「奇抜なファッションで食べ歩きをしていた」という事になるかと思うが、そんなのは今の若者の一部にも見られる現象であろう。

確かにバカっぽい印象は受けるけど、そのような若者が居たとしても特に異様であるとは思われない。(若くない人がそのような行動を取っていたとしたら異様であるが)


誰しも若い頃には、そういう一面があったんじゃなかろうか。

かつて、街中にガングロと呼ばれて異常に日焼けした若い女の子たちが増殖していた時期があった。

若い頃というのは、そうやって周囲とは違う外見をして目立ちたがるものだ。


当時もやはり、奇抜な外見をした彼女たちを世間は理解出来ず、「うつけ」として冷ややかに見ていた。

若者がそういうものであるのと同様に、世間もまた、そういうものなのである。


信長を女性歌手で例えるなら、昔で言えばシンディ・ローパー、少し前で言えばレディ・ガガであろうか。(無理して苦手な分野で例えようとしてみた。最近の事は知らん)


つまりは外見の奇抜さとカリスマを併せ持った人たちであり、そのような人たちというのは、得てして大人からは「うつけ」と見られがちなのだ。


これは昭和の昔話になるが、例えばサザンオールスターズの桑田佳祐や、ピンクレディや、沢田研二や、RCサクセションの忌野清志郎なども、みんな最初はただのイロモノとして見られていたのである。


あの桑田佳祐の歌唱スタイルは、当時はイロモノを通り越して精神異常を疑われるレベルであった。

現代の邦楽(特に男性ボーカルの場合)ではそれほど珍しくもないが、80年代の前半までは、彼のように何と言って歌っているのかが聞き取れない歌手や歌なんて存在しなかったのである。


日本の歌謡曲の歴史の中で、この「なに言ってんだか分かんねー唱法」を最初に持ち込んだのが桑田佳祐であり、その最初の曲が「勝手にシンドバッド」だったのだ。


現代の若者がこの曲を聴いても、そういった歌い方への耐性が染みついているから、「この程度の歌い方で歌詞が聞き取り辛いのかよ」といった反応になるかも知れないが、当時はこのような歌や歌い方が存在しなかったために、この曲が日本人に与えた衝撃は日本の歌謡界における鉄砲(種子島)伝来やペリー来航とも言うべきインパクトだったのである。


だいぶ話を盛ってるけどね。

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