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雑記(1)

吉法師の言葉遣いがおかしい。

身体だけはすくすくと丈夫に育ち、稽古熱心で武芸にもその才能の片鱗を見せ始めていた吉法師であったが、なぜかオネエ言葉を話すように育ってしまったのだ。


理由はハッキリしていた。

幼少期にお釜で研いだ米の研ぎ汁を母乳に混ぜて飲まされたために、オカマになったのである。


え? 設定が強引過ぎる?

それを言っちゃあ、お終いよ。(by 寅さん)


ちなみに、タイトルにある乳兄弟とは、同じ女性の母乳を飲んで育った関係を指している。

この場合は実際の兄弟ではなく、同じ母乳を飲んで育った他人同士の間柄を指して「兄弟」と呼んでいるのだ。

現代で似た言葉を探すとしたら(探すなw)、穴兄弟であろうか。

これは同じ女性と性行為に及んだ男同士の間柄を指している。


下世話な書き方をすれば、同じ『穴』にお世話になったということだ。

ある意味、同じ穴のムジナと言えなくもない。

いや、言えない。

むろん男にとって、彼女の元カレと穴兄弟になることは極めて不本意であり不愉快である。


例えば清純そうに見える彼女が、実はお願いされたら誰とでもすぐに性行為に及んでしまうような清楚系ビッチで、気が付けばそこらじゅうに穴兄弟が……なんていう経験をした男はずいぶんショックだろうと思う。


また、べつに彼女が清楚系ビッチではなく普通の女性であったとしても、いま付き合っている大好きな彼女がちょっと前までは元カレと何度も性行為を行っていたのだと考えると、心が穏やかではいられず、複雑な気持ちになる男も多いだろうと思う。


これは本気で彼女の事が好きで、真剣に付き合っているのであれば当然の感覚であろう。

恋愛感情には、相手を独り占めしたいという感情が含まれているものだからである。

恋愛とは、常にエゴイスティックなものなのだ。


したがって、男が元カレと彼女との間の過去の肉体関係を思う時、心穏やかではいられないのは当然の事であり、これを鎮めるための方法は、おそらく二通りしか存在しない。


一つは、元カレと彼女との間の過去の肉体関係については一切思わず、何も考えないようにする事だ。

もう一つは、過去は過去として割り切って「最終的に彼女を手に入れて、いま笑っているのは自分なのだ」という事実に満足することだ。


「幸福とは何か」と問われれば、僕は「満足する事だ」と答える。

たとえ金持ちだろうが異性にモテモテだろうが、そのことに満足していなければ、それは幸福とは言えない。


……って、なぜ僕は幸福論を語っているんだろう。(笑)

まぁいいや。


ついでに言うと、男が処女に対して特別な感情を抱く、いわゆる処女崇拝も、誰かと穴兄弟になることに対する嫌悪感が根底にあるんじゃないかと思う。

相手が処女でなければ、これまで彼女が交わってきた男たちといずれは自分が穴兄弟になる事になり、自分が彼らと穴兄弟になることが、っていうか穴弟?になることが我慢ならないという訳だ。


もしかすると、処女は新品で非処女は中古といった感覚なのかも知れない。

誰だってその他の条件が同じなら、中古よりも新品の方がいいに決まっているのだから。

(こうして女性を指して新品だの中古だのと言うのは女性蔑視と受け取られかねないが、あくまでもこれは例えであって、実際に女性を物として見ている訳ではない。念のため)


さらに言えば、処女崇拝の延長線上にはロリコン趣味が控えていたりもする。

男が女性に対して必要以上に強いこだわりを持つことは、フェチや変態への第一歩であるから注意が必要だ。

願わくば、あらゆるタイプの女性を優しく受け止めてあげられるような、懐の深いダンディな男になりたいものである。


一方、同じ男性と性行為に及んだ女同士の間柄は竿姉妹と言うらしいのだが、これは僕はほとんど聞いたことがない。


また、男の処女崇拝は聞いたことがあっても、女の童貞崇拝は聞いたことが無い。

相手にとってそれが初めての性行為かどうかという事は、男は気になっても女はそれほど気にならないらしい。

まったく気にならないという事は無いのかも知れないが、少なくとも男ほどには気にしていないようだ。


このあたりの男女の心理の違いについてはなかなか興味深いものがあるけれど、それについて書き始めると収拾がつかなくなるので、ここでは控えておくことにする。


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