表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
997/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー445

私達が手にした力こそが絶対で、決して誰にも手を出せないという慢心……その慢心が調和という考えを生み、


(先生が遺された「支配」しろというのは…文字通りだったのですね……)


その強い言葉と、優しい先生のイメージが相反していたが為に受け入れらず、私の都合の良い解釈をしてしまったのも、物事を悪い方へと拍車に掛けた。


「調和」は確かに心地良く、私を賢者のように思わせてくれていたが、「調和」による被害は予想だにしていなかった事態を起こした。


力の漏洩に、技術の進歩……それが、どれだけ恐ろしいかは、先生と共にいた私には嫌という程に分かる。


海を越えるという命懸けの行為が、当たり前のように出来るようになり、剣が銃と成り代わって猛威を振るう……


世界は一変してしいく…恐ろしい程の早さで……今日という日が終わり、明日という日が始まるという短い時間の中でも、世界は成長していく……


「まぁ…私は、お前をなじっているが、相手の事は言えないな……我々ドラゴンもまた、圧倒的な力を持ちながら他の種を見下し、成長をしようとしなかった……その結果がこの事態を生んだとも言える」


そう、ドラゴンにも反省すべき点はある。


人という明らかに、他の種と違う生き方をしている生き物を警戒せずに、時間を過ごした。


中には、人間に狩られるドラゴンもいたのに…それを間抜けと評さずにさえいれば……


いつの日か、自分達の聖域に辿り着く者が現れるかもしれないという、想像力あれば……


「もう終わってしまった……ドラゴンが世界を支配するだけの圧倒的な力が、今ではそれなりの力……お前が手にした、世界を支配する圧倒的な力は、標準的な力になっていく……」


ドラゴンは、この先に訪れるであろう、力が蔓延した世界を見ている。


自分達の力で、ドラゴンが世界を統一した世界でも、目の前の男が力で世界を支配した世界でも無く……各々が力を持つ事で、多種多様な国が産まれ、様々な争いが生まれていく……


「けれど…それと同時に可能性も生まれる……私は選択を間違えた……しかし、私一人の間違い等、越えてみせる力を、人は持っている!!」


それは信じる事。


各々が力を持つ事で、多種多様な国が産まれ、様々な争いが生まれていくかもしれないが、それは同時に新たな多種多様な可能性も生まれていくという事。


全てが絶望へと向かい、全てが滅びへと向かう訳では無い。


多種多様な可能性は、希望と繁栄の道もあるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ