表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
979/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー427

『ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!』


戦闘機の腹が削れて、腹から水がこぼれる。


戦闘機の血が、大通りに吸われていく。


ガタガタガタガタと体を揺らしながら、その身を地面に擦って速度を落としていくが、止まらない。


体感では、もう何百メートル、何キロも滑っているように感じるのに、止まらない。


『ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!』


自分達を、いつも無事に帰還させてくれた戦闘機を信じ、目を細めながらも、止まるその瞬間を待ちびていたが、


『ガッガガンッ!!!!!!』


止まる所か、戦闘機が宙に跳ねた。


機首の先が、何かに悪いぶつかり方をした。


走っていた人間が石に蹴躓けつまずいたように、前に吹き飛びながら、お尻が跳ねて裏返ろうとする。


このままでは裏返って、頭から地面に叩き付けられてしまう。


『まだ……!!!!!!』


滅茶苦茶な体勢で、重力に滅茶苦茶に引っ張られて、操縦桿が勝手に動く。


それでも、姿勢を整えようとするが、戦闘機は勝手に動き……


『バァッガァァン!!!!!!』


建物の壁に激突すると、聞いた事のある音が体の中に響く。


何度も何度も空の上で聞いた、僚機がドラゴンに破壊された音。


離れたとこからでも響いて来た音が、自分達の愛機から響く。


戦闘機が致命傷を受けた時の音、戦闘機が壊れる時の悲鳴。


この状況を生んだのは自分達で、愛機を傷付けたのは自分達なのは分かっているが……


『頼む!!着地してくれぇぇぇぇ!!!!!!』


それでも、行かねばならなかったのだ。


暴れ馬のように跳ねる戦闘機、ぶつかった衝撃で戦闘機が回る。


グルグルと滑車のように回り、景色が回り、


『ガガッガァンガガガガガガガガガガガ!!!!!!』


吹き飛んだ戦闘機が再び地面に着き、再び体を削り、


『ガガガガガガガガガガガッガッガッ…ガガ…ガガ…ガガガ…ガガ……』


戦闘機はやっと止まるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ