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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
973/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー421

________


『二機か落とされたか……』


「それでも被害は少ない方だよ」


やはり被害は出た。


一回の戦闘毎にドラゴンを仕留め切れれば良かったのかもしれないが、全滅する前に引き下がるという行為を覚えたせいで、ドラゴンの巣に辿り着く手前で総力戦を仕掛けられた。


第二陣がドラゴンの大群を発見し、緊急の増援要請を受けて出撃したのだが、第一陣、第二陣を合わせた総力戦を仕掛け、九十六機あった戦闘機は結果として六十三機となった。


当初の四十八機は残さないといけない状況から考えれば、六十三機残ったというのは嬉しい誤算では

るが、身を隠す為に、小さく造られた格納庫が少しだけ広い。


『これで終わると良いな……』


「そうだね……」


ドラゴンの巣に手が届く。


ドラゴンの残存をはらいながら、爆撃隊がドラゴンの巣を壊滅させて、陸戦隊が巣に入り込み、生き残ったドラゴンを完全に駆除する……もう、そこまで……手を伸ばせば届く所にいるというのに、


「もう少し、激しい戦いになると思ったけど……まだ余力を残しているのかな」


手を伸ばした先に勝利があるのかと問われると「うん」っと言って、頷く事は出来無い。


周りでは既に、ドラゴンの巣に届くという事で戦勝気分で、勝利の味に舌鼓を打ち、戦いの余韻に浸っているが、


『あぁ…血が煮えたぎるような感じがしねぇ……』


グランドラゴンも地上を走り、アーマードによる奇襲、知能を持ったドラゴンによる行動……そして、ドラゴンの巣を守る為の総力戦……それら全てを味わったというのに、満足をしていない。


体を振るわせる濃厚な勝利の味、脳をとろけさせる甘美な勝利の余韻……それらを味わっていない……いまだに、前菜だけを出されて辟易する様な……物足りなくて……ディナーの終わりを告げる物が一切出て来ていない。

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