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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
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異世界のアフレクションネクロマンサー388

「そんだけ、俺達を買ってくれるのは嬉しいですが……なぁ?」


「う…うん……」


先生が真剣に言っているのは伝わるが、


「先生…よく考えて下さい。自分が銃を手にして、体の中の記憶が目覚めたのは、遂この間の話です。世界は長い年月を予想して、自分が銃を手にする偶然すらも予見していたという事なのでしょうか?」


それは少し無理がある気がする。


今言った通り、もしも自分が銃を手にしなければ……別の考え方をすれば、病死とか怪我で亡くなったりしていた場合はどうなっていたであろうか?


それらの事象すらも超越して加護されて、自分達が選ばれたというのなら、それは大げさ過ぎると思ったが、


「良い考え方だよ。君の言う通り、全て運命通りだというのは無理がある……けれど、こう考えたらどうだろう。君のように異世界の欠片を持つ人が他にもいて、君のように才に優れた者が他にもいるとしたら?その中には、才能を開花出来ずにくすぶっている人、開花する機会を得られずに、亡くなってしまった人もいるだろうね」


先生はより、現実的な考え方を示す。


救世主と言えど人の子、運良く生き残り、運良く運命にたずさわる事が出来無ければ、凡人として生きて、凡人として死ぬ事になる。


世界はその可能性を考えて、救世主になれる者達を何人か生み出しているのかもしれない。


「さっき私が言った「君達をドラゴンスレイヤーにしたい」というのは、この世界にいる救世主達を集めるという事なんだ」


「救世主達を集める……」


「そう、色んな国に散らばっている救世主達をね」


「救世主達を集める」という言葉に体が身震いした。


この国のエースパイロットは自分達だけだが、他の国にも目を向ければ、他にもエースパイロットになれる……ドラゴンスレイヤーになれる逸材がいる可能性は十分にある。


「私達、普通の人間だけではドラゴンに滅ぼされてしまうかもしれないが、君達、救世主がつどえば……ドラゴンが異世界から来た不協和音を生み出す存在なら、君達救世主は、この世界が調律をする為に生んだ存在……その彼等をくすぶらせる事無く、埋もれさせる事無く見つけ出してあげたい」


先生はそこまで言うと、自分達の頭に手を伸ばし、


「君達二人は、そんな中で、私が見付けた初めての救世主だ」


優しく撫でてくれるのであった。

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