表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
903/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー351

(本気なのは分かっていたけど……)


パレードをすると聞いた時は、我々に対する祝典式をするのかと思っていたが、これはパレードと言う名の洗脳。


犠牲者の気持ちすら利用しようとしている。


ドラゴンとの戦いには勝つ、それ以外の道は無いからこそ、次の事を考えている。


国同士ではない、ドラゴンとの戦い。


その戦いの褒美は、この地で繁栄を許される事なのだが……


(それで納得出来るのは、最初の頃だけのはず)


褒美はそれだけで、敵の財産も、食料も、領土も奪い取れない。


最初は、ドラゴンに勝った事で戦勝気分で浮かれるかもしれないが、疲弊し切った国で暮らせば、嫌でも苦しい現実を突き付けられる。


減らした物を一切補充出来無ければ、戦争に巻き込んだ国民達に補填が出来ず、報奨が貰えない国民は戦争を拒否するかもしれない。


戦争をする選択よりも、傷が癒えるのを待つように静養して、国力が回復する事を望むだろうが、それは私達の考えとは反する。


私達の考えは、他の国が我々の力に及ばないうちに手中に収める事。


それは、多少無茶をしてでも成し遂げないといけない事だというのは、互いに確認し合っている。


じゃあ、疲弊し切っているその時に、どうやって戦争をするかを説得しようという話になるだろうが、


(そうならないうちに洗脳を……我々には、これだけ強大な力があるのだから、戦争をする方が得策だと思わせれば良い)


そうなったら国民達は、我々に協力をしてくれないだろう。


権力を振るえば何とかなるかもしれないが、それは不穏を呼ぶ。


下手をすれば、王様を暗殺しようとする者達すら出てくるかもしれない。


その時の一手では詰んでしまう、だからこそ、パレードを今開いて、国民達に強大な力を持っている事を秘匿せずに公表しようというのだ。


手練手管てれんてくだと言う訳か……)


そう言う事が出来なければ、国など到底治める事など出来ない。


言い方は悪いが、国民達を上手くコントロール出来るのが王の素養、それが出来無い者は革命を起こされて殺される。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ