表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
841/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー289

みんなで造り上げた直線の道。


石一つ、くぼみ一つ無い平らな道。


道の先にあるのは、未開拓の森。


一見すれば、道を造ろうとしたが諦めて、放置された場所のように見えるが、


「空か……」


私達の目には、この道が空へと続いている。


走り出す道があれば、この子は空へ飛び立つ。


「先生方……我々は、見守っております」


ここまで誘導してくれた工房の人達は、私達が空を飛ぶのを邪魔しないように距離を取る。


全ての準備が整っている。


全ての条件が揃った中で、必要な物といえば、


『さぁ、心を開放するんだ。君は今から空を駆けるパイロットだ!!』


「……はい!!先生!!」


後は、未知の世界へと旅立つ勇気。


「みなさん!!それでは行って来ます!!」


「ご武運を!!」


水圧ペダルに手を伸ばして回すと、


『カランカランカランカラン!!!!!!!!』


今まで以上にエンジンが心臓を鼓動させる。


ここまで来る間でも、エンジンを力強く回しているつもりでいたが、


「これが、この子の本気!?」


さっきまでの鼓動はちょっとした散歩程度、本気で空を飛び立つとなった、この子の鼓動は期待すらも揺らす。


気持ちがたぶるままにペダルを踏み込むと、


『ガラガラガラガラガラガラ!!!!!!!!』


車輪が大地の上を走り出す。


周りの景色が流れる。


森の木々が流れ、工房の人達を置き去りにして飛行機は突き進む。


(まだ…操縦桿を引いてはいけない)


もっとスピードに乗らなければ、飛行機は空を飛べない。


まだ大地を走り、助走をつける段階。


もっと走って、もっと力強く、もっと空を求めて……


『「……今だ!!」』


その時、私と先生の気持ちがリンクした。


二人で同じタイミングで声を上げ、二人同時に操縦桿を引くと、体が宙に浮いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ