表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
832/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー280

眠りに付いたエンジンを、赤ん坊を抱き上げるように、みんなで丁重に扱い。


飛行機に載せて、最終チェックを済ますまでは良かったのだが、


「それでは皆さん、申し訳無いのですが……」


「任せて下さい。それ込みでここへ来たのですから」


本番はこれからだった。


飛行機はもう飛べる。


心臓が動けば大空へと、飛行機は旅立つであろうが、


「村のみんなにはお願いして、ある程度の滑走路は造ってあります」


旅立つ為に、助走をする為の場所が、まだ完成していない。


飛行機が旅立つ為の道を造るのに、一つだけ困った事があった。


空を飛ぶのに邪魔な木々を伐採する……これは対して問題にならなかった。


村の周りの木々を伐採するというのは、木々を集めるというよりは、外敵が近付かないように、近付いて来てもすぐに気付けるようにする為。


これを怠ると、狼や熊が平然と村の外周まで来たりする。


森の中に関わらず村の周囲がはけてたり、そもそも見晴らしいの良い所に作ったりするのには、そういう事情がある。


その為、村の近くの木々を伐採するのを、お願いする事態は良かった。


村をより安全にするという名目があったので、周囲を開拓するついでに一か所を滑走路の場所に貰う事が出来た。


生活の為にという名目の中で、木々の伐採を出来たのはありがたい話だったのだが、


「では、こちらをお持ち下さい」


「はいよ」


問題は、地面をならす事であった。


村の安全を確保するという理由だけなら、見晴らしを良くする為に、木々を伐採するだけで良い。


飛行機を飛ばす為には、車輪が地面に取られないように、馬車が通れる程に、地面を綺麗ならす必要があるのだが、それは視認性良くするという名目から離れている。


村のみんなと、自分の損益の益が重なるのは、木々を伐採するという所だけ。


馬車が通れる程に地面をならすというのは一大事業であり、そこまでやらせては、みんなに損を与えてしまう。


報奨金を村に渡したのだから、無理矢理やらせればと思うかもしれないが、報奨金を渡したからと言って、彼等を奴隷にしたという訳では無い。


報奨金を渡した見返りに、先生は、この村で悠々自適にいられるという権利を既に手にしている。


ここで報奨金を渡したから言う事を聞けと言えば、反感を買う可能性があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ