異世界のアフレクションネクロマンサー250
「熱い!!」「溶ける!!」「死ぬ!!」と、自分が苦しみの渦中にいることを必死に吠えて助けを求めるが、周りにいる者達も、敵味方関わらずに「助けて!!」「痛い!!痛い!!」と叫ぶ。
皆が助けを求めて、悲鳴を上げる。
誰一人として、誰かを助けてあげられる者等いないのに、それでも、ひたすらに助けを求めて逃げ惑う。
一人も反撃して来ようとしない、一人も立ち向かおうとしない状況に、ドラゴンは苛立ちを覚える。
助けを求める愚か者達の悲鳴は、ドラゴン達の温情に訴える所か、我先に逃げようとする者達に怒りを覚える。
散々、聖域にゴミを送るという、馬鹿なマネをしておいて助けて欲しいと悲鳴を上げる。
愚か者達なりにも、それ相応の覚悟、死んででも刺し違える気構えあるのかと思えば、
「ひぃぃいぃいぃぃいっぃ!!!!!!」
声にならない情け無い声を響かせる。
あまりにも情け無い姿、屈辱を耐えていざ決戦と思って来たのにこれでは・・・・・・
「ひぃひぃぃひっバキィ!!!!」
自分のバカさ加減に反吐が出てたまらない。
一際、情け無い声を上げていたクズを踏みつけて殺し、側にいた者を爪を立てて掴むと、
「やっやめげぇぇ・・・・・・」
鎧は薄い紙のように簡単に穴が空いて、中から血が溢れる。
トマトを握り潰したように簡単に「ぐちゃっ」となったものを、汚いと振るって地面に叩き付けると、
「ぐぇっ!!」
「げっ!!」
ぐちゃぐちゃになったトマトにぶつかった者が、うめき声を上げて地面に倒れる。
自分の目の前で蠢いているゴミ。
視界に入って不快ではあったが、それよりも手についた下賤な者の赤い血の方が不愉快で、
『ガッ!!ゴリゴリゴリゴリ!!!!』
「「ぎゃぁぁああぁぁあぁぁぁぁぁ!!!!」」
倒れていた者達で、自分の手についた血を拭こうと掴むと、ハンカチで水を拭くように無造作に拭う。




