異世界のアフレクションネクロマンサー213
その姿は一体どのような姿なのだろうか?
(アフレクションネクロマンサー様のように白髪になるのか…意外とアフレクションネクロマンサー様と同じ黒い髪になるのかもしれないし、瞳だって左眼じゃなくて右眼が……)
体に起きるであろう異変、それは恐ろしい事のはずなのだが、何か違う感情が湧いて来る。
(でも…もしも体に異変が起きるなら、この身長何とかならないかな……)
このエルフ離れした、オークのように高い身長で周りから、からかわれた事は無いが「立派なお身体に」「神のご加護があったからこそ、健やかに育られた」とか、蔑まれる所かこの大きな身体を、みんな讃えてくれたが、他のみんなよりも高い身長はコンプレックスで、
(例えば…そう…アフレクションネクロマンサー様と同じ身長なら……)
アフレクションネクロマンサー様を見下ろすこの身長、この高い背が低ければ、同じ目線でアフレクションネクロマンサー様と視線を合わせる事も……
「そこまでです。一回考えるのを止めてく下さい」
「えっ?」
まるで、アフレクションネクロマンサー様のように内心で考え事をして、思いにふけっていたが、声を掛けられて意識が戻ると、
「アフレクションネクロマンサー様、身長が」
アフレクションネクロマンサー様は、身長を自分に合わせて高くしてくれていた。
なぜ、そんな事をしてくれているのか分からないが、自分と同じ目線のオークとは目を合わせる事はあるが、他の種族とは同じ目線で合わせた事が無いから、何か気恥ずかしい感じがする。
アフレクションネクロマンサー様の方が年齢が低いといのは感じているが、同じ目線で顔を合わせられるとどこか同い年みたいで、自分が普通の少女みたいに思えて……
「リーフさん、手鏡を」
「手鏡?」
不思議な感覚に包まれながらも、差し出された手鏡を無意識に受け取り、そのまま自分の方に向けると、
「これは?」
「私が、リーフさんに身長を合わせたのではなく、リーフさんが私に身長を合わせたのです」
手鏡の中に映っているのは、アフレクションネクロマンサー様と非対称に金髪の髪に黒髪が混ざり、右眼が水晶化している自分であった。




