夢の中76
「ぎっ……!!」
禍々しく光った光が礼人を容赦なく包み込むと、指先が耳が皮膚が焼けるような痛みが走る。
命を奪う熱波。
じいちゃんとアニーがくれた新たな力でなければ…これで油断をしていたら……
自分が焼かれていく感覚に襲われて、何も考えられない、体に走る痛みのみが全てになって……
(相手に引き込まれない!!あなたの力なら充分に対抗出来ます!!)
「…………っ!!」
聞こえるアニーの声を導に、自分が焼かれていく感覚を振り切ると自分の中の霊力を高めるが、
(足!!足から大地のマナを吸収して!!)
「上手く…吸えない……」
巨大な腕から放たれる禍々しい光に邪魔されて集中出来……
(やらなければ死ぬんです!!頭で考えずにがむしゃらに力を吸い取りなさい!!)
「ぐぅっ!!」
礼人が受けているこの熱波、何とか耐え切れるが向こうの力が強力過ぎて長くは持たない。
(キエウセロ!!アフレクションネクロマンサー!!)
更に高まる熱波、このままでは……足から…大地からマナを吸おうとするが、熱波に阻害されているのか上手く出来ない……
(このままじゃ……)
戦わないと、反撃しないと殺されてしまうと分かっていても……
(礼人!!礼人……!!礼…………)
自分の意志は次第に薄れ、体の中で叫ぶアニーの声も次第に……
「礼人ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
アニーの声も遠退いて行く、そんな時であった。
自分の事を呼ぶ、叫び声が響く。
(…………?)
一体誰が?
「何度も何度も貴様はぁ!!」
遠くに聞こえる怒りがこもる声、
(そうか……)
誰かの怒鳴る声は、正直に言えば気分の良いものでは無いが、
(みんなが……)
「俺達がお前を始末してやる!!」
(みんなが戦ってくれているんだ……)
その怒りに満ちた声は、自分を守ろうとしてくれている。




