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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
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異世界のアフレクションネクロマンサー190

また、変な所で相互が取れない。


エルフがいてオークがいてサキュバスがいてドワーフがいてリザードマンがいて、サイクロプスはいない。


それは自分達の現代の世界に恐竜がいないように、サイクロプスもまた過去の生き物かもしれないが、


「伝承すら残っていないのですか?」


「こんな生物聞いた事ありません!!」


「アフレクションネクロマンサーと戦った化け物なのにですか?」


「えっ?」


おかしな話なのだ。


恐竜だって伝承されずに、一度はその存在が消えたが、文明が発達してから骨が発見されて認識され始めたと言えばそうなのだが、このサイクロプスはアフレクションネクロマンサーと戦っていて同じ時期に存在する。


なのに、アフレクションネクロマンサーの存在は認識されているのに、サイクロプスだけ認識されていない。


サイクロプスが取るに足らない存在というのなら、物語の中に出て来なくてもおかしくは無いが、リーフの驚く様を見れば、その考えが間違っているのは分かる。


この世界のサイクロプス、これが一体どのような立ち位置にいるのか推測を立てたかったが、


「力を貸してく下さい!!」


眼前に迫るサイクロプスに、栄華は怯まずに大きな声を張り上げると、麗騎兵達は栄華を守るように周囲に集まって戦いが始まる。


木々をへし折って現れた複数のサイクロプス。


このサイクロプスが何なのかというのも気になるが、


「リーフさん、栄華様は、私の世界では史上最強の霊能者と言われています」


「史上最強?アフレクションネクロマンサー様よりもですか?」


自分が伝承で聞いて来た通りであるのかという、答え合わせが目の前で行われるとなると興味が移る。


類を決して見る事の無い、未来永劫、栄華を越える者は現れないと言われる、自分達と違う力を持つアフレクションネクロマンサー。


「私の世界では禁忌があります。霊能者が霊能者の生贄にして力を獲る事です」


「霊能者を生贄にして?」


「単なる普通の人ですら、命を捧げれば神に願い事を聞いて貰える可能性があるのに、霊能者が命を捧げれば神すらも現世に呼びつける事が出来るでしょう……死の間際に、それほど迄に強力な霊力を燃やす霊能者を生贄にして力を得れば……」


「こんな化け物……」


サイクロプスは、栄華を守る麗騎兵が邪魔だと言わんばかりに手を上げて、小虫を払うように、麗騎兵をなぎ倒す為に木々よりも高く上げた手を勢いよく振り下ろすが、


『ボンッ!!』


振り下ろした手が栄華に届く前に、血飛沫を上げる事無く破裂する。

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