異世界のアフレクションネクロマンサー128
「親が子を想えば、子供の時だけは死と隣り合わせな世界だというの知られたくない……ワシは運良く老人になるまで生きられたが、その分、街にいる子供達が大人になっていくにつれて、残光な世界を目の当りにして苦しむ姿を見て来た……」
ビレーは、フレンとベルガの二人を見て、少しだけ過去を追い出す。
フレンの父と交わした言葉「出来ればこの子達が大人になる前に、兵士という役目が無くなれば良いんだがな」その願いは年月を重ねるごとに薄れ、その代わりにフレンとベルガには戦士としての務めを叩き込んでいった。
親が取って来た肉を食べていられた子供時代から、自分が生きる為に獲物を命懸けで捕える方法を学ばせ、最後には子供達の為に身を犠牲にして肉を取って来る事が使命だと教えた。
「ずっとワシが戦場で戦い続けれれば良いのだが、そうもいかん。ワシもいつかは死んで、後の者達が嫌でも継がなければならない。それをワシは、お前達にして来たつもりだ……フレン、親が子供の為に辛い真実を隠すのも愛だが、過酷な運命で生きられるようにするのも愛では無いか?」
愛している者達を危険にさらしたくないという愛が、彼等の未来をすぼめる結果になるというのなら、側で死が手招きするようになったとしても、自分の手で未来を切り開けるようにしてあげる愛をあげなければならないのかもしれない。
「……分かりました。アフレクションネクロマンサー様…」
「心配しないで下さい。蝶達で、この周辺を間違い無く警戒しています。これを逃れて近付くのは無理です」
「凄いな…君の力は」
みんなに諭され、アフレクションネクロマンサー様の力添えで、二人に真実を伝える覚悟を決めると、
「まず、本国なのですが……」
決して口にしてはいけない禁忌を、話していく。
先程、アフレクションネクロマンサー様が話した「本国にいる人」こそが真の支配者であり、貴族も所詮は駒であることを伝え、
「文明の事は私が話します」
みんなが住んでいるここの文明が、意図的に操作されていている事を礼人が教え、
「そして…最後に何ですが……」
「そんな…馬鹿な……」
「何という事だ……」
フレンが最後に、この世界は滅びつつあり、本国の者達は世界を存命させる為にも、エルフだけを生かし、他の種族を間引きしようとしている事を突き付ける。




