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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
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異世界のアフレクションネクロマンサー101

その懺悔に嘘偽りはない。


彼の妻が亡くなった時に、リミィがやり過ぎ、自分が甘すぎた事を悔いて、リミィ捕獲の命令を出した。


麗騎兵と言えど、数体では複数に散らばる部隊全てを迎撃するのは難しいだろうと、あらゆる進行ルートを使ったのだが、全てを迎撃されてしまう。


私は、タイミングを間違えてしまったのだ。


リミィを連れ戻すなら、他の派閥が麗騎兵にやられて、麗騎兵が壊れて兵力が無い時に、抵抗されてでも連れ戻すのが結果論ではあるが正しかったのだ。


自分でも言うのも何だが、賢い子を自分の手で育てたのが不運だった。


あの赤い液体だって、わざと質の悪い赤い液体を私に確保させる事で、研究が進んでいないと勘違いさせようとしたのだろうが……まんまと乗せられてしまった。


リミィが教え子として可愛かった……


才能に溢れ、才能に驕る事無くひたむきに、今よりも良い未来を目指す姿を嫌う者がいるであろうか?


彼女から手にした赤い液体を、まるで出題した宿題が返って来たかのような感覚。


熟していない赤い液体から、彼女が四苦八苦しながらも懸命に研究を頑張っている姿を連想してしまい……


もしも、別の人物なら手にした赤い液体が、必ずしも研究の成果では無く、騙す為の物では無いのかと警戒もしていたはず。



(いくら言葉を連ねても…彼の妻を殺した言い訳にはならなんな……)


後から聞いた新たな鉄騎兵の存在。


それと出くわした時に絶望感は、筆舌に尽くしがたいものがあったに違いない。


自分の見極めの甘さとリミィに対する甘さが、赤い液体の成熟だけでなく。


麗騎兵には及ばないが、オークに匹敵する鉄騎兵を創り出す時間に、それが配備が出来るようになる時間、そして、あちらから攻めれるようになるまでの時間を与えてしまった。


「これから、フレン君には会議に出て貰って、馬鹿な貴族達のストレスの捌け口になって貰い。アフレクションネクロマンサー君には、他の派閥の顔合わせとなるのだが……」


「お任せ下さい」


「……余計な事を言わなければ良いんですね?」


これだけ、重たい話をされた後に、礼人達はまだ面倒事に巻き込まれないといけない。


フレンは最初から分かっていた事だと腹を括るが、礼人は正直お腹一杯で反吐が出そうだが、


「いや、そこは私が対応するから、君達は街に戻って出立の準備をしてくれ」


ニードゥスが、二人に掛かる負担を請け負うと言ってくれる。

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