異世界のアフレクションネクロマンサー87
間違っても、死の運命に巻き込まれないように投げ飛ばされた私は、地面に落ちて転がって倒れ込み、彼は死の運命と共に檻の中で佇む。
二人の運命が、生死が間違い無く違われたのを合図にして、
『ポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッン!!!!!!!!!!!!!!!!』
空気の弾ける音が鳴り響く。
「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
それは聞いた事も無ければ、感じた事の無い衝撃。
(なにが!?)
腕をクロスさせて、何かの衝撃に耐えながら、自分の先にいる何かを見るが、離れた所に見えるのは、三人のエルフ達が何かの台座に集まり、そこから何かを絶え間無く飛ばしてくる。
離れた所から飛ばされる何かは、我慢すれば…腕をクロスすれば耐えれるかと言うと、
『バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!』
まるで、空から降り注ぐ雨のように絶え間なく何かを飛ばされて、鱗が耐え切れずに割れてしまい、
「ぐがぁぁあぁぁああぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁああぁぁ!!!!!!!!」
何かが体の中に侵入してくる。
その痛みは肉を刺し、骨を砕いて、自分の中を食い尽くす。
何かの捕食はクロスさせた腕だけで無く、足の鱗を叩き壊して肉体に侵入し、体を小さく縮み込ませていても、隙間を掻い潜って腹に喰らい付かれる。
『ポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッン!!!!!!!!!!!!!!!!』
「う…げほっ…………」
もう死に体となっているのに、容赦情けの無い捕食は永遠のように続き、肉という肉を捕食されて、体中から血を吹き出し、体内に溜まった血を口から吹き出すと、そこで力尽きて地面に倒れ込んだ。
最期に何かを考える事も、想う事も出来ずに……もう生きる望みを絶たれた死に体から、完全の息の根を止められて死体となった彼に、
『ポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッンポッン!!!!!!!!!!!!!!!!』
執拗に何かを浴びせ続けるエルフ達。
彼に投げ飛ばされて地面を転がったエルフは、地面にぶつかった衝撃を払う為に頭を振り、彼がどうなったのか……アフレクションネクロマンサーを越える存在になりえる彼なら奇跡を起こすのではと思って、頭を上げるが、彼は死の運命に抗う事が出来ずに事切れていて……
亡くなった彼に更なる追い打ちを掛けて、地面に倒れる彼に執拗に何かを浴びせていて、
「終わりだ!!!!終わったんだ!!!!撃ち方止めろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
なぶり殺すのを止めさせるために、叫び声を上げていた。




