異世界のアフレクションネクロマンサー79
そして時には、縄のように細い体で木々に絡み付いて登り、体を伸ばしては次の木々へと渡って行く。
手足は無いが、それがハンデになる所か、神によって最適化されたかのように、スマートなフォルムと昇華され、
(それに、あの締め付け……)
移動に特化している副産物で、筋肉の塊にも関わらずにしなやかな……
(……なんで、俺はそんな事が分かるんだ?)
初めて見た相手……自分で言うのも何だが、もう少し訳が分からなくて、慌てふためいたって何らおかしくないのに、
(そうだあれは……蛇族だ)
見た事も無い、聞いた事も無い相手なのに、自分の中で答えが次々と浮かんでくる。
まるで、引き出しの奥にしまっておいたメモ帳を取り出し、一つ一つページをめくるように思い出す。
(そうか…だったら……)
蛇族の最大の武器は、その巻き付く力、一度巻き疲れたら最後、筋肉の縄に締め上げられて骨は砕かれて、内臓は破裂する。
それに対抗するには、根本的に巻き付かれないように気を付けるか、
(体を燃え上がらせる!!)
より強く鱗を燃え上がらせると、燃えるように真っ赤になっていた鱗は白く輝いて、周囲を熱気に包む。
それは燃え上がるを越えて、灼熱化している。
巻き付かれないように気を付ける以外の方法……
(俺に触れることが出来るか!!)
巻き付けないようにすること。
触れた瞬間に痛みを伴い、触れた瞬間から燃え上がる……神に触れた罪人のように、相手を焼き尽くせば良い。
だが、こんな事は口で言う程簡単ではない。
そもそも、リザードマンの鱗は万能なのではない。
鱗にマナを蓄える事でエルフからの魔法に耐え、鱗の中に溜めているマナで炎を吐くのだが、鱗はあくまでもマナを蓄える器官。
普通、鱗の中でマナを燃え上がらせたら、鱗の方が耐えられなくてコップのように破裂するか、皮膚の方が焼けてしまう。
リザードマンでは、周りに炎を吐いて、その中で我慢して戦うのがやっとなのだが、
(なっ!?)
それを可能にする存在がいる。




